魔法のコトバ

カオスな一日の終わりに見る
息子達の寝顔が私の癒し。

大して変わり映えのしない毎日でも、
今日一日を無事終えられたことに感謝し、私も眠りにつく。

そしてまた、汗っかきの息子達が出した山のような洗濯物と共に
新しい一日が始まる。

そんな日常のある日、下の二人が不在だった昨夜。
いつも「うるさい」「どっか行け」と、
弟たちをウザがっているくせに、
いないとなんだか寂しそうな長男。

夕食後にふと、
「弟達を産んでくれてありがとう、かあさん」
と言われた。

そんな言葉を、反抗期の長男の口から聞くとは予想もしていなかったので、正直驚いた。

シンガポール育ちの息子達。
日本の教育を受けたことのなかった長男は、一番帰国するのを嫌がっていて、帰国したあとも「なんで僕たちを日本に連れて帰ったんだ?!」と、毎日文句ばかり言っていた。

真面目な長男と正反対で、自由な性格の次男と毎日のように喧嘩し、
「なんでこいつを産んだの??どっかやって!」
と言われたこともあった。

そんな15歳の長男がくれた
「弟達を生んでくれてありがとう」の言葉は、
私にとって最高の褒め言葉かも。

その言葉を心の中でリピートするだけで、
全身が(特に子宮のあたりが)ホワッとあったかくなるような、
優しい気持ちに包まれる。

私は3人の息子たちを帝王切開で出産したから、
残念ながら陣痛や自然分娩の感覚は味わったことがない。

その代わりに、術後数日間、お腹が裂けそうな痛みは3回味わった。
膨らんだり縮んだりを何度も経験したお腹に残された妊娠線と、
下腹部に残る一本のラインをみる度に、
もう自信を持ってビキニを着れない体になってしまった自分を悲しく思ったり、

3人の息子たちのスケジュール管理と、自分のやりたいこと、
家事と仕事と役員などの役割と、、、
一人で抱えきれないほどのマルチタスクが
うまくできなくて一杯一杯になったり、

反抗期の長男と次男にひどい言葉を言われ、
私の子育て間違ってたかな??と、ズーンと沈んだり、

母親になってから、自分の時間がなかなか持てなくてイライラしたり、
思い通りにはならない、理想とは程遠い毎日だけど、

「生んでくれてありがとう」
の一言は、
そんなことどうでもいい!と思わせてくれる魔法のコトバ。

そんな言葉をくれた長男に私から、
「私のところに生まれてきてくれてありがとう」
を伝えたい。

" You made my life complete."という言葉がぴったりの気持ち。

ただただ、あなたたちの存在が、私を強くしてくれる。
ありがとう。

感謝の気持ちを言葉にするだけで、
周りをこんなに幸せにしてくれるんだね。

私も感謝や感動を感じたら、
恥ずかしがらずに伝えられる人でありたい。

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