バンコク屋台街の夜 髭面の男性と甘い砂
”たまたま貰った甘い砂にはしゃいで、砂の城作ってんじゃねえよ”
髭面のいい出汁加減の30代前半くらいのお兄さんが、悦に入った感じで言った。
ちょうど1週間くらい前の夕刻かな、僕は、タイのキッチンカーが並ぶエリアを徘徊していた。バンコクの中心地を少し離れたところだろうか、闇雲に歩いていたら辿り着いた広場のようなそこには、小綺麗なキッチンカーや屋台が並んでいた。日本人街が近いわけでもないのに、なぜか日本人が経営しているお店が多くて、看板やメニューにも日本語が見える。脱サラなのか