PCCを取得するまでのコーチングの旅路をさらけ出し、超マニアックな勉強法を公開します
※追記
試験対策として過去問を追記しました (2023/12/09時点)
きょう、私は40歳の誕生日を迎えた。一昨日、2日前のことだけど、2023年8月8日にICF認定のPCCの試験に合格することができた。正直まだ感情をすべて味わいきれていないのだけど、めちゃくちゃうれしい。CPCCとACCをとったあと、2年かけてPCCを取るまでの紆余曲折と興奮をnoteに記録しておく。後半では、あっちこっち情報収集をしてパスした、PCCの筆記試験のマニアックなノウハウを有料にしてまとめおくので必要な方は参考にしてください。
誰でも「コーチ」となれる今にICFの資格を取る意味
Googleで「コーチング」と検索すると、約 29,300,000 件ヒットする。
ChatGPTに「コーチングの有用性は?」と尋ねると、ザザッとたくさん示してくれる。
1on1という言葉もこの数年でずいぶんメジャーになったし、この先がどうなるかわからないと誰もが思う今、自分の価値観を知って、不安を言語化して、行動したい人が増えている。副業も可能になり、自分でビジネスをすることもできるようになってきた。
それに伴い、「コーチング」はこの数年でずいぶん市民権を得ていると思う。
だけど職業としての「プロコーチ」は、国家資格がない。
誰でも名乗れば「コーチ」になる。
だから、私は唯一の国際的なコーチング機関であるICFがプロフェッショナルだと認める資格PCCを取って、自称ではなく第三者機関に認められたプロコーチになりたいと思った。
40歳になる2日前。2023年8月8日にICF Credentialing ExamにPASSして、PCCになった。
これから先の8000字は、普通の人が、偶然山登りに誘われ、高尾山に登って、槍ヶ岳に登って、気がつくと富士山に憧れたような4年の旅路を書いてみたい。
後半は、富士山の登り方、つまり2022年に改定したICF Credentialing Examをパスするノウハウを必要な方に届くように詳細に書いてみたい。
2019年|長女の育休明けの社会復帰がてらコーチングの入口に立つ
まずは入口から振り返りたい。
「プロフェッショナルコーチです」と言えるようになる日までの始まりは、2019年までさかのぼる。
私のキャリアは、対人支援職でも人材開発でも組織開発でもない。広告営業と彫金というジュエリー制作と小売業のスタッフであり食品バイヤーだった。
長女の育休中に感じた孤独感と小売業のキャリア設計の難しさに、ほんの少し課題感をもって、社会復帰の一歩としてCTIでコーチングを学び始めた。
初めてコーチングを受けるという体験は、見て見ぬふりをしていたものに正面から向き合い、燻っていたコンプレックスに少しづつ許可をだしていくような感覚だった。これが「仕事になる」なんて思わず、今まで体験したことがない自分を知るという面白い体験をもっと味わいたくて学び続けた。
2020年|途中で終わりたくないから次に進もうと決める
CTIの応用コース中に第二子を妊娠し、コース完了とともに出産した。このまま「良き学び」として終わらせても良かったのだけど、出産直後の野生の勘なのか、このままコーチングを中途半端で終わらせてはいけない気がした。帝王切開でお腹が痛い麻酔が残る、夢と現実の狭間で、この先も学び続けよう… と決めて、プロコーチになるという次のステージに進んだ。
生後4ヶ月の次女を抱っこして、CTIの上級コースに参加した。娘が眠る時間を考えながら、だっこ紐でゆらゆらしながら、100時間のトレーニングセッションをした。手汗と涙と鼻水と、ちょっとの喜びでぐしゃぐしゃだった。
初めてコーチングを体験した見本のようなコーチングをしたいと力を込めて頑張るも、空回りと焦りは募り、これからの未来に不安を感じながらも、踏ん張っていた2020年の年の暮れのわたしは、なんとかなるが合言葉だった。
2021年コーチという職業になる
2020年から引き続き、プロコーチとはなんだろう?試験に合格するってどういうこと?と答えの見えない問いを抱えながら、悔しさと虚しさと喜びと感動でぐちゃぐちゃな1年を経て、ようやくCPCC®︎を取得した。CTIが認定するプロフェッショナルコーチという資格だ。それはそれは、汗と涙。ようやくとった。本当に、はぁ、疲れた。次女は1歳半になっていた。
私は興味があるままに学んでいたら、コーチングという人との関わり方を知り、コーチという職業に出会い、中途半端が嫌だと突き進んだ結果、プロコーチという認定を受けた。
昔からコーチに憧れていたわけでもない
対人支援職の延長にあったわけでもない
コーチングが楽して儲かりそうだからでもない
初めて、勉強して面白いなと思ったのがコーチングで、好奇心に従って突き進んだら、登ってみたい山を見つけ、山頂から景色が忘れられず山登りにハマってしまったらしい。
さて。
この、CPCCとACCを取得した直後のことだ。お祝い気分に浸る間もなく、お世話になっている先輩コーチのこの言葉により、次のステージが幕を開けた。
忘れもしないミッドタウン日比谷。ACCを取ったばかり。
コーチングの実績は150時間ほど。そこから500時間までは遠く、まだまだあるのか…とクラっとしながらもよしやるか!とまた背筋を伸ばした。
2022年|ひたすら場づくりをする、人と接点を作る
CPCCとACCをとって、会社を辞めてフリーランス。クライアントさんはほぼいなかったので、時間だけはあった。コーチングセッションはほとんどなかったので、イベントを企画したり、誰かを募って人とオンラインで人に会うことばかりやった。
これをやってもお金にはならないけれど、タネを撒くつもりで何かしていた。ここでは書けない失敗もあって、クライアントさんに怒られて解雇されたり、落ち込むことは尽きなかったけれど、それでもコツコツ。1時間ずつ積み重ねて、私のコーチングを求めてくださるクライアントさんと丁寧に積み重ねてきた。
本当に少しづつ、職業はプロコーチです。と言えるようになってきた。クライアントさんとの出会いと、仲間からのフィードバックと、痛みや喜び、無力感や貢献感、感動と感謝を味わって、2022年の年末にようやくPCC申請要件である500時間が見えてきた。
2023年|え?PCCの申請ってまた試験あるの?
私は、コーチングと並行して力を入れている彫金という活動がある。その未完了を完了させるために、2023年の前半はモノづくりやクリエイティブ活動に没頭して、それが終わったらコーチングに全振りすると決めていた。
もろもろ終わった5月末。
さあ、PCCの申請をしよう!と思って、情報収集を始めたころ。2022年夏頃に試験の内容変更があったことを知り、震え上がった…
ACCを持っているから、セッションの総時間が500時間になれば、ほぼ自動的にPCCになるものだと思っていた。500時間になればいいのだと思っていた。それが、2022年夏に大幅な改訂があって、新しい筆記試験が誕生したらしい。
この事実を知ったのが、2023年5月なかば。
それからアンテナを張り巡らせ、情報収集をしてこの試験の姿が見えてきた。
6月7日にICFに申請を出して約2ヶ月。日中はセッションがあるので、早朝に起きて、久しぶりに試験勉強をした。
この下に長々と書き連ねる試験対策を経て、想像以上に長いようで、あっという間のような2ヶ月間。ようやくICF認定のPCCを取得した。
試験にPASSしたのが、2023年8月8日
これを書いているのが、2023年8月9日
40歳の誕生日が、2023年8月10日
まだ、この3日間が濃厚すぎて喜びを味わいきれていないのだけど、ようやく、富士山の山頂に立った気持ちだ。まさか自分が富士山に登ったなんていう日が来るとは。高尾山や槍ヶ岳から見た景色も、美しく素敵だったが、ルートを調べ、攻略本を読み、コツコツ準備を重ねてきたから富士山に登ったことが嬉しい。
富士山から見える景色がどうのこうのというより、まさか自分が富士山に登るとは…そんな驚きがある感じだ。
でもまたすぐに下山して、別の山に登り始めるのだろうけど。
”プロフェッショナル”になってもその研鑽は終われない
国家資格なく、名乗れば「コーチ」と言えるからこそ。いろんなことにプロフェッショナルと言えるものがなく、中途半端な人生だと思っていたからこそ。「コーチング」という領域においては、プロフェッショナルだと言われたかった。誇りを持ってそれを仕事としていると言いたかった。
30代はずっと何者かにならなければならないのに、何者にもまだなれていないと焦り続けた10年だった。2023年8月10日に40歳になった。ここからの10年の私は何のために駆け抜けるのだろう。何かを成し遂げたいと思うのか、形にしたいと足掻くのか。わからないけど、新しい10年が幕開けそうだ。
対人支援の素人が、たとえるなら「なんか面白そうな小道」を歩き続け、4年かけて散歩から山登りになり登山して登頂したようなプロセスで、PCCというひとつの資格をとったよ、というお話でした。
なんか好きだ、面白い、惹かれるものを、仕事になるかわからない、プロになれるなんてわからないのに、続ける価値はあるのだろうか?と思う方に、これが何かのエンパワーにつながっているとするならば、ここまで4,000字書いて良かった。
「テスト対策」として始めた学びは、これもまたコーチとしての入口で永遠に終わらない旅の途中のチェックポイントだと気づたので、これから先も学習し、能力開発に努めようと思う。
最後まで読んでくださってありがとうございます!
ICF国際コーチング連盟PCC
CTI認定CPCC®︎
坂口佳世
ICF Credentialing Examに関する私の勉強法と知恵のシェア
さて。
ここまで決意表明のように、大変熱量高く語ってしまったが、ICF Credentialing Examを控えた方にとって知りたいことはここからだろう。この先は、ICFの認定資格に関する具体的な勉強法と知恵を書いておきたい。
2022年に改訂したICF Credentialing Examは、以前のCKAと別物です。
大きな声で言いたいことは、必ずテスト対策をしましょう。コアコンピテンシーをしっかり自分のものにしましょう。
何の対策もせず、いきなりぶつけ本番で臨むと、かなり難しいです。
Examに関する具体的な内容や、対策は以下のnoteをおすすめします。私もこのnoteを読んで詳細を知り、勉強しました。
それでも足りない、ぐっちのリアルな勉強法を知りたいという方は、この後15,969文字続く私のリアルを勉強法を散りばめました。お役に立てると嬉しいです。あけっぴろげ全ひろげです。
2023/12/09に新たに追記した53問のCoach Knowledge Assessment Simulatorを加えた。5人のコーチとともに作り、皆の許可を得た問題集だ。大いに活用してほしい。
2023/8/9に公開して、2023/12/09時点で35名の方に購入いただき、たくさんの読者の方から、noteのおかげでPASSしたよ!ありがとう!という声をいただき、私はとても嬉しい!
一生懸命書いただけあった。もし試験対策に使いたいよという方がいらっしゃったら、どうぞ活用してください。かなりエネルギーを注いで、時間もリソースもかけて、全部使って、トータル6時間ほど時間をかけて書きました。
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