安全な場を作るために必要なこと

パーソナルコーチングは、1対1の対話が基本である。そして限られた時間でコーチングのパフォーマンスを最大にするためには、二人がしっかりと向き合って信頼関係を築くことがとても大切だ。それを意図的に協働関係を作ると言ったりする。

“意図的な協働関係”というとちょっと難しい言葉だけど、要はお互いが信頼関係を作ってチームとして強くなるためにはどうしたらいいか、ということ。

これはとても最初が肝心だ。
ビジネス上のプロジェクトチームだったら、初回ミーティング。
恋人や結婚相手だったら、付き合いはじめてとても初期の頃のデート。
ここでしっかり握れているかが、今後の関係性を大きく影響する。
簡単なことだけど、ポイントとなる3つの対話をぜひ試してみてほしい。

・誰より先に自分の不安を言葉に出すこと
・自分の弱みを曝け出すこと
・一緒にどんな未来を作りたいかをちゃんと語ること

誰より先に自分の不安を言葉に出すこと**

誰かと一緒に初めてチームになったり、パートナーを関係を築く時、相手がどんな人なのかわからないのできっとソワソワする。しかもチームとして乗り越える山が高ければ高いほど、できるかな、途中で落ちこぼれないかなと不安も一緒にくっついてくる。それが自分だけ不安に感じているような気がしてくる。

でもほとんどの場合、自分が不安なときは一緒のチーム・パートナーになる人も不安だ。きっと同じようなソワソワな気持ちを持っている。

出会った最初の最初で、自分が不安に感じていることを、最初に自分から言葉にすると、他の人や相手も、

“あら同じ人がいるわ!私も不安だったのよ〜”

と同調して安心してくれる。すると他の人も不安な気持ちを喋りやすくなって、また同調して安心の輪が広がる

そのうちみんな不安で心配だったことがわかって、
あぁこの場は安心な場かもしれないと、思える。
柔らかい空気感と場が生まれる。

弱みを曝け出す

例えばわたしがものすごくお腹が弱いとする。すぐ緊張するとお腹が痛くなってトイレにいきたくなるとする。そうなることが心配でさらにお腹が痛くなりがちだとする。

もし、“まず先に自分の不安を言葉に出すこと”を実施した柔らかい空気感と場になっていれば、

「すみませんが、わたし、すぐお腹が痛くなることがあるんです。その時はちょっと席を外させてください・・・」

というちょっと恥ずかしいことも言えるかもしれない。それが言えたら、本当に痛くなるかはわからないけど、痛くなった時、みんなに同意が取れているのでちょっとだけ安心してその場を失敬できる。

それぞれがちょっと自分の抱える弱みや気になることを口にしていて、
本当にピンチな状態になってもみんな許してくれるとわかっていれば、たったそれだけだけど、とても大きな安心になる。

一緒にどんな未来を作りたいかをちゃんと語ること**

プロジェクトチーム、またはこのパートナーとなにか実現したい未来があるはずだ。

ビジネスのプロジェクトチームなら、どんな企画をどんなふうに成功させたいか、パートナーとなら1年後、10年後、50年後どんなふうに暮らしていたいか。そのために自分自身はどんな貢献をしたいか。
そこをきっちりそれぞれが語る。これがめちゃくちゃ重要だ。

向かいたい未来を握れているかいないかで、全体の目標が見えるかどうかになる。

せっかく集まっていても、どんな未来に向かって走っているかわからないと途中で疲れて止まってしまうし、逃げ出したくなる。

ゴールテープの向こうに広がる世界をしっかり共有することはとても重要だし楽しい。叶えたい未来がないと歩けないし、走りたくない。

大切3ヶ条に気付いたきっかけ

私はこれから約半年間、毎週90分のオンラインセッションを受ける。10人のチームでそれぞれの目標をかなえるために集まった勉強チームだ。先日がその初回だった。

それはそれは不安とドキドキでアワアワしていた。みんなについていけるか、途中で乱入者(子ども)があって迷惑をかけるんじゃないか、大声で泣き出して集中できなくなったらどうしよう・・・など。

その初回ミーティングで、まさに3ヶ条を実践してみたところ、初めて出会ったメンバーがたったの90分で急に仲間に思えて、何かあったら助けてくれる同志に変わった。安心安全な場になった。

これからチームを組んだり、新しいパートナーと過ごす方は是非この3つ、率先して試してみてほしい。

すでに始まっているチームやパートナーの場合は、ちょっと中断してそんなことを話す時間を作ってみてほしい。きっと今までと違った力が湧いてくるはず。きっと何か違う。

数字で見える応援が、日々の励みとなります。一瞬でも、あなたの人生に何かハッピーをお届けできたらこれほど嬉しいことはありません。