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けんかの仕方と仲直りの仕方

うちの3歳の娘は食の好き嫌いが多い。
まぁ3歳児だから当たり前といえばそうだけど、栄養を考えて、
ちゃんと作った(レトルトではなく肉と魚と野菜から、てまひまかけて私なりにつくった)ものを、適当にスプーンを転がして、途中から遊び始められるとイラッとする。

娘の食事は、わたしが頭を抱える問題の一つ。長い歴史がある。


昨日、娘とけんかをした。

時間をかけて、娘が好きそうなもので栄養が割と取れそうなもの(だと私が考えて)作った夕飯を、

もういらなーい
たべなーい

とヘラヘラニヤニヤしながら、私に絡みつきながら言ってくる娘。

その時、4ヶ月ちゃんを抱っこしながら、自分も食事をしている完全ワンオペ状態。でも食べさせたらなんだかんだ食べるので、抱っこしながら、自分も少し食べながら、食べさせていたら、こんなことを何度も言う。

ついに、私の堪忍袋の緒が切れた。
ギリギリ理性で保ってたけど、プツンと切れた。

はい、もう!わかりましたー(大きくてはっきり強めの声)
もう食べなくて結構です。ママは食べてほしいなと思って一生懸命作ったけど食べたくないならもう食べなくて結構です。はいもう、おしまいです!(静かな怒りに満ちた声)

私の中で、母業のシャッターを下ろして今日はもう閉店。

娘はこれまたヘラヘラしながら、やったーもうたべなーい、と言って床をコロコロ。私は腹の虫をなんとか沈めるべく、ぐっと喋らず下をむいて感情を鎮める努力をする。ただただへばりついている丸い次女を眺めて気を鎮める。

少しバツが悪そうに、ママが怒っていることを察した娘は、別室でテレワーク中のパパの部屋にそそくさと行ってコロコロ寝転がっているようだ。

早めに仕事を切り上げたパパに、まぁまぁと慰められ、怒りを鎮める私。
ぶつぶつ言いながら戻ってくる娘。部屋に漂う静かな不穏な空気。

しばらくパパを介した会話のみで過ごしていたが、娘がお茶を飲んでむせたりするとどうしても母業シャッターは反射的に開き、すこしずつ接触をするようになり、
パパに言われて少しだけ頑張って、残った晩ご飯を食べる娘をみると、
怒りも冷めてきて、完全に冷静さを取り戻して対話することにした。

「えりちゃん、ママは怒っていた。えりちゃんが好きかなと思って作ったごはんを粗末に扱われたから、悲しいのと悔しいので怒っていた。ちゃんと食べてほしい。なんでママが怒ったかわかる?」
「わからない。でもえりちゃん おなかがすいてなかった」
「ほう。おなかが空いてなかったのか、そうか。そうならそうと言ってほしい。おなかが空いていないから、あまり食べたくないと言ってほしい。ママはわからないから、粗末に扱われて嫌だった」
「えりちゃんはママのおおきなこえがいやだった。おおきなこえやめて」
「そうか、大きな声が嫌だったか。
えりちゃん、ママ、大きな声を出してごめんなさい。でも、えりちゃんがご飯を粗末に扱ったことがママは嫌だった。えりちゃんもごめんなさいしてほしい」
「・・・」
「ママが何に怒ったかわかる?」
「えりちゃんがごはんであそんだこと」
「そう。それがママは嫌だった。えりちゃんはママが大きな声を出したことが嫌だったんだね。大きな声を出してごめんなさい。今後気をつけます。えりちゃんもママに謝ってほしい」
「ごはんをちゃんとたべなくてごめんなさい」
「わかった。これで仲直りとしますか?」
「うん!なかなおりでいいよ!」
「そうか!じゃあ仲直りのぎゅーしよう!」
「いやーあそんでよーえりちゃん れごしたい」
「だめー!仲直りのぎゅーしてからじゃないとママは遊びたくなーい」
「わかったーなかなおりのぎゅーしてもいいよ」

というやりとりの末、無事仲直りすることに成功し、気分が回復したのか、その後も少し晩ご飯を食べた。

冷静さを取り戻した私がやりたかったこと。
喧嘩して仲直りするまでのプロセスをきちんと言葉にして伝える。
そして最後、仲直りの儀式をしたらその後はチャラ!元どおり!

案外、きちんと話せば3歳でもわかってくれるらしい。
その後も寝る間際に「ままおこってたねー。えりちゃんがごはんであそんだから、ままさっきすごくおこってたねー」と笑いながら言われた。
はいその通り。胸に刻んでおくれ。ママは激しく怒っていたぞ。

娘には、友達と意見が合わずに衝突したら、しっかりけんかしてほしい。そして仲直りの儀式をしてその後はチャラにしてほしい。

ちゃんと仲直りの仕方を知ってほしい。

私はこれについて怒っている。あなたはなんで怒っているのか?
この点は悪いと思うから謝る。あなたも悪いと思う点は謝ってほしい。
これで仲直りとしよう。
じゃあこれからは恨みっこなしで、遊ぼう!

そういう関係性の作り方を学んでほしい。

最初のご飯いらなーい!食べたくなーい!という時は、理性がふっとびかけるほど怒っていたけど、時間の経過によって無事に落ち着いて、
結果的に喧嘩の仕方と仲直りの仕方をやってみることになった。我ながらよくここまでいけたなと思う。

起こるすべてのものが学びと行動のチャンスである

気の持ちようで、本当にそうなのかもしれない。

さぁ、今晩は、昨夜のやりとりが活きてくるか。
とりあえず、お腹を空かせるために、保育園から帰ってきてちょっと食べるフルーツを、減量しようとおもう。


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