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出会いも別れも夜だった。


外で手繋ぎ歩くのは初めてで
「嬉しいな。」と言う私の言葉が
彼にはどう伝わっていたのだろう。

でもね、開放感でいっぱいだったよね。

帰りたくなかった。
離れたくない。
一緒に居たい。

どうして想いあっているのに離れて眠らないといけないのか。
彼の事情を知ってしまった私は更に独占欲が増していく。

それと同時に
彼を苦しませてはならない。という強い気持ちが生まれた。

好きな人には全てを知っていて欲しいと思う気持ちとは少し違った特別な感情があった。

特別で幸せで初めて時間よ止まれ。と願った。

帰り際、彼が差し出してきたのは指輪だった。

「すかいも付けて。」
お揃いの指輪。

「ありがとう。」左の薬指に付けてくれた彼を抱きしめた。

指輪の内側には、お互いの名前1020の刻印。


…。


最初で最後のプレゼント。

私達は絶対幸せになれる。
そう確信したんだ。



神様、彼を私にください。



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