見出し画像

キッズキッチンレター5月号

4月から、今年度の体感料理教室キッズ☆キッチンが始まりました。創始者の坂本廣子が残した6ヵ年計画が一巡して、2周目です。と言っても、大体3年で料理の工程は身につけられるようになっており、昨年度のように日本や世界への旅行がテーマの時もあれば、サイエンスがテーマの時もあります。今年は「いろんなものを探っていこう!」がテーマです。
テーマは変われど最初の最初、毎年4月は日本のご飯を作ります。鍋で米を炊き、出汁を引いて味噌汁を作り、春の魚を炊いて、野菜の小鉢を作ります。味噌汁の具は、瀬戸内らしくワカメと豆腐の味噌汁。豆腐はもちろん手のひらの上に置いて切ります。3歳から小学校6年生まで、全員がほぼ同じメニューを作ります。(ほぼ、と言うのは小学生のクラスはデザートでお菓子を作ります)

初回は日本のご飯の中心、稲がお米へお米がご飯へと変わっていく様子を見ました。作る人が減ったと言われるぬか床も、混ぜて作りました。いい匂い!と言う子もいれば、くさっ!と言う子も。そして家に帰って、思いの外おいしかったので、自宅でぬか床作りに挑戦したいと言うお子さんも。

ぬか床のしまい方
さて、ぬか床はずっと混ぜなければならない、毎日つけなければならない、ということを聞きますが、我が家に伝わるぬか床は2、3日に一度ぐらいのお手入れです。使うときは毎日触りますが、そんなに触っていません。あんまり使わない時は冷蔵庫に入れてもいいですし、気軽に始めて良い発酵食品の一つです。
 ぬか床の作り方や、お手入れの方法についてはいろんなサイトに書いてあるので、それを参考に自分の作り方、自分のお手入れ方法を見つけてください。基本は糠、塩、粉からし、水で、そこに我が家の味をいろいろと足すようです。
 そして、いろいろ探したのですが、ぬか床の終わり方があまり無いようだったので、ここに記します。

うちの曽祖母の代から100年続く(らしい)ぬか床。子供の頃から家にありますが、そんなに頑張って作っているわけではありません。そして真面目な祖母や親戚はちゃんとお世話をしていたようですが、私は飽きっぽい性格で「うーん、ぬか床、飽きた。もう止め!」となることがあります。そんな時は“とこじまい“をします。

「1週間ぐらいしてまた食べそう」と言う場合は、冷蔵庫へ(1週間〜2週間ぐらい)、「まあまた暖かい季節が来たら考えるわ」と言う場合は、冷凍庫へ(6ヶ月前後)。
「うーん、もうええわ、1年以上は要らへんな」と言うときは、1カップぐらいを種床(たねとこ)としてラップとアルミホイルでしっかりと包んで冷凍し、残りを捨てます。
柔らかく水分が多い床だと、悪くなりやすいため、キッチンペーパーなどで水分をできるだけ取って、糠と塩を足してかたくしてから冷凍または冷蔵庫に入れます。起こす時には粉カラシを入れて調節します。

そして熟れた“とこ“を、ただ捨てるのはもったいないので、普段は漬けないものをつけたり、調味料にして糠炊きにします。
 稼働している普段のとこに、漬けないものはいろいろあります。別に禁忌というわけではありませんが、衛生上の理由で、魚・肉は絶対に漬けません。また、タンパク質がたくさん入ると腐りやすくなるので、火の通った魚や肉・茹で卵も漬けません。ニンニクや玉ねぎ、生姜も床が臭くなるので漬けません。
 普段つけないものを漬け終えたら、その床は捨ててしまいます。生の魚や肉は火を通してから食べます。

 我が家では、春に床を起こし若いカラシと塩分の強い漬物を楽しんで、初夏に梅を加えて爽やかに、夏はカラシ多めにして水分をよく拭き取る、秋が深まってきたら床を寝かせるのが例年のスタイル。しかしその年の気分によっては冬も漬け続ける時があります。初冬に塩をキツくして大根をつけるのもあり。
 要は“どうもいい加減“なのです。そんなに難しく考える必要もないかと思っています。毎回新しい床を育てていくのもいいでしょうし、古い床を伝承していくのもいいと思います。「あー、やだやだ、めんどくさい、もう面倒見きれない!」となったら表面に塩を巻いて塩分をキツくして放置するか、場所があれば冷蔵庫に突っ込んでしまいます。そしてもういらなくなったら、食べておしまいです。

今月のレシピは、ぬか床消費のレシピをご紹介します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?