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プレ پۆرە

<材料> 10個分
中力粉 200g(強力粉150g、薄力粉50g)
熱湯 120g
サラダ油 大さじ2


卵 2つ分
葉物野菜(三つ葉、クレソン、パセリ、セロリなどなんでも) 100g〜200g
塩 小さじ1/6
ごま油 または 亜麻仁油 大さじ1
薄力粉 または 米粉 大さじ1

油 大さじ3

黒酢 適宜
ラー油 適宜
醤油 適宜

<作り方>
1 粉、熱湯を菜箸などでよく混ぜ、サラダ油を入れて手につかなくなるまで捏ねて、30分寝かせる。
2 卵を割ほぐす。野菜は、1cm角以下に荒くみじん切りにする。(スベリヒユが手に入れば、茎を扱きとって葉っぱだけにする。)
3フライパンに油と塩を入れ、よく温めてから卵を入れて炒り卵を作る。その中に2の野菜を入れてしんなりするまで炒め、冷ます。ある程度冷めたら、粉を振り入れて混ぜる。
4 1の生地を10等分し、12cmぐらいに伸ばす。具を大さじ1程度、置いて包む。
5 フライパンに油を入れ、よく熱してから4の生地を入れる。
6 片面が焼けたらひっくり返して蓋をし、2分程度焼いて出来上がり。
* 火が通り難い時は、水大さじ1(分量外)を入れて蓋をする。
お好みで、ラー油、醤油、黒酢をかけていただきます。

形は平に、ぺったんこにするのが焼きやすく、焼けた部分はカリカリで美味しいです。具は少なめにします。

春の野にいでて、若菜を摘んで来よう!
春分の日には、中国のウイグル族やカザフ族のお祭り「ノウルズ・バイラム」があります。イラン起源のお祭りでこの日に「新年」(ノウ=新しい、ルズ=日、これはペルシャ語語源)を迎えます。ここでのバイラムはトルコ語語源でウイグルやカザフでは「イスラーム教に関係ないお祭り」という意味です。
 海から遠いユーラシア大陸の真ん中あたりでは、この日が来れば春が来ます。私がよくお世話になっていたトルファンという場所はぶどうの産地で、冬の間は土の中に埋めていたぶどうの木を掘り起こすのが、このノウルズの後です。トルファンはノウルズが終わると急に暑くなり、灰色だった地面に緑があふれ出します。
 友達はぶどう農家でもあるので、遊びに行くとよく葡萄畑に連れて行ってもらいました。野菜として市場では売られていませんが、畑には食べられる雑草も生えます。ウマゴヤシやスベリヒユなど日本でもお馴染みの「畑の雑草」が生えます。スベリヒユは、日本でも山形では「ひょう」という名前で呼ばれ、盛んに食べられています。シャキシャキとしていて滑りがあり、酸味が美味しい野草です。ユーラシア大陸全般に生えていて、日本では山形だけではなく、全域で生えています。もちろん神戸でも道端の雑草としてよく見かけます。春は山菜の季節、新芽の季節。お隣の国でも同じように摘んで食べていると思うと面白いですね。

(なおトルファンは葡萄農家は葡萄を育てることに特化しているため、野菜は他所から買ってきます。野菜売りの屋台が家家を訪ねてくることもあります)

プレは多めの油で焼くことで、苦味・酸味のあるような野菜をも美味しく食べる餃子の一種です。中国語では“盒子(ホーヅ)“といい、大きい餃子を表します。ただ「盒子」という言葉自体は「小さな箱」という意味で、餃子だけを示すものではありません。盒子の日本語読みはゴウシ、日本語でも中国とほぼ同じ「蓋付きの小さな箱」のことを言います。
ウイグルのプレは、田舎の家庭料理なので見たことがない方も多いでしょう。卵はひき肉でも構いませんし、ない時はなくても構いません。にんじんとご飯、玉ねぎと肉などの具もあり、家庭や地方によって変わります。牛を飼っている地域ではヨーグルトを生地に練り込んだりもします。中国の大多数を占める漢民族は、ニラのみや、ニラとたまごで作ります。(韮菜盒子、ジウツアイホーヅと呼びます)民族に限らず、飾らない家庭の料理です。

プレ1

プレ2

プレ3

プレ4

プレ5


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