マガジンのカバー画像

35
小学生の頃から書き溜めている。恥ずかしがりたくないけどやっぱり少し恥ずかしいのカケラ
運営しているクリエイター

#毎日note

今日の詩

開け放った窓からいつもの風がふんわり遊びにきても

拭い去れない混沌の焦り

あそびにいきたいなあ

あの子に会いたいなあ

今どこでなにしてるのー?って

電話することだってできるのに

ただなんとなく窓の外をながめながら

なにも起きていませんようにと

祈るだけで精一杯につかれてしまって

あしたがくる

きょうもきょうがおわって

あしたになる

じゃあいつのあしたで

私はここからとびだ

もっとみる

3.14

あか、という ゆらめき

はだかのわたしは しゃがんでる

しろ、という ゆらめき

きぶくれたあなたは たっている

さんがつ、という においのなかで

よこたわる ユー も アイ も

はながすき

みんな まちびと

いま

ひかり
しゅとこう
とうきょう

よる
まち
すいすい

ひる
ながの
よりも

よる
しゅとこう
ぎんざ

ともだち
うしろ
ねてる

とうきょうたわー
びる
すかいつりー

すべる
かぜ
くねくね

だいがくせい
わたし
ともだち


今日だけ
もう帰る

かぜ

遊びたい風がごおごおと
畑のほこりと戯れる

廊下まですり抜けて遊んでる
つめたいよと横目で撫でる

お正月ぶりなのよと言われても
いつもあそんでいるじゃない

ひんやり
ひゅーっと
とおりすぎてく

さーっと
体温さらってく

とばす
ちらす
目の奥の水
心の底の色

ぱらぱら
降らせる

おもっているより
遊びかたを
かぜはしってる

21

もう諦めようとは何十回目の顔合わせ
フラれた瞬間から私の恋は第二章に突入してしまって
そっけなくなったあなたの態度がたまらなく寂しい

恋をしたこと
全身全霊日々の中にあなたを探した
楽しくて楽しくて
汚くなっていく部屋は
心の充足感の証だった

片づけなんかにかまう暇なく
私は私を存分に生きていた

もらってばかりの
学んでばかりの
何もあげられない教えられない
無力な自分が嫌いになった
死にた

もっとみる

無題

ふっと横をみたら
チェックシャツばかりの兄の部屋
ぬるい日差しが埃を照らす

ふっと横断歩道を渡れば
今にも飛び出しそうな静かな車
知らない人間がハンドルを握る

どこにも見えないマグマも
ファンデーションで隠すクマも

また今度ね、の今度の中に入ってて
色鉛筆で塗りつぶしたくなった

あったかいかもと思った昼間と
日が伸びたねの17時すぎの空
と思ったら寒くなってる21時すぎの最寄駅

もっとみる

無題

すごく苦しいことが続いていて
泣いて泣いて
でも泣いたままではいられなくて
反動のように
夕方からは笑い散らかし
疲れてしまった昨日という日

治らない肩こり
ひきずってるなと思う朝
でも
今日は実は
昨日とは全くちがう
新しい1日である

できなかったこと
いやだったこと
過去を今にもってくる必要はないし

今めのまえの
降り注ぐ光のシャワーだとか
蛇に見えたホースだとか
ベビーカー二台に乗る2

もっとみる

無題

暗い気持ちに
揺られるときは

ざぷざぷざぷと
明るい海に揺られましょう

ざぷざぷざぷ
さらさらさら

みちびく水は
透きとおり、あたたかで、ほんのり甘い

ゆらゆらゆらりと
浮き輪なしでも
浮かんでられる

ぼーーーっと見上げた空は
水色で、さみしげで、果てなくて

思わずそっと両腕さしだす

抱きしめて
だいじょうぶ
どんなことも
空より広くは飛んでいかないし
ぜんぶ包みこんで守ってくれる

もっとみる

無題

呼びとめればよかった
試着すればよかった
キスすればよかった
撮ればよかった
会えばよかった

ほんのちょっとの動きが
頭においつかなくて
過去に変わっちゃって
未来で泣きたくなる

後悔しないように
行動しろなんて言うけど

後悔がなければ
そんな言葉も出ないはずだし
なかった未来を
妄想する楽しみがなくなる

それもやだ

けどやっぱり
あと少しだけ
あと3秒あったら
もしあの瞬間に戻って3秒

もっとみる

ほん

めくった
ぺろりとめくった
そのぶんだけ

景色がかわった
コロッケが香った
おばちゃんに出会った
さかみち
お金を取られた
恋をする

黒い文字に
踊る脳内

まちがいだらけでも
それはそれで
私だけのもの

今日もめくる
ぺろりとめくる

話してる
ささやいてる
続きたいの
だからめくる

ぺろり
ぺろり

あぁ。
終わっちまった

おもしろい物語は
終わらなきゃいいのに
ずっと続けたいのに

もっとみる

無題

おなかがすいた
からっぽ

つんとした空気が高速で
側面を撫で続けているのかと思うと
あたたかい、内側のわたしも
すこし楽しい
小田急線で

夜ごはんは何だろう
昨日はカレーだったな
妊婦さんは生魚を食べちゃいけないらしい

 

勉強をしている
今日もだけどそれは明日も
何時に起きたらいいんだっけか

 

考えても仕方のないこと
いったりきたりを今日もした
いつまで明日がくるんだろう

もっとみる

無題

教室に行きたくなくて
駐輪場でもう帰ってやろうかと思いながら
どうしたらいいか分からなくて迷っていた
ぼーーっと突っ立っていた私に
「なにしてるの?」
と声をかけてくれた彼女が居なかったら

私は今も、ここにいない気がする

みんなが食べ終わる時間に食べきれなくて
もそもそと静かに弁当を食べていた私を
横からひょいっと覗き込んで
「なに、お前の弁当黒豆入ってんの」
と馬鹿にしてきた彼が居なかったら

もっとみる

無題

転がっている高校時代のノート

いつの間に馴染んでいる介護用の手すり

白濁色のお湯の中では胎児をおもう

これは帰ってきた家でのこと

海と時間を越えてきたヴィンテージのお洋服

青く光る丸い椅子も

甘過ぎないあんみつも

はぐれそうになる交差点

これは出向いた渋谷でのこと

ストイックにかきあつめた好きの源には

塊の好きがあって

くだらないと思えば思うだけ

くだらなくなくなっていく

もっとみる

無題

暗くて青がかったグレーに浮かぶ白、赤の光
ぼーーーーっと吐き続ける生暖かい風
揺れる雑煮
耳を立ててじっとしているうさぎ
ふんわりとしたピンクで羊柄のおふとん
裏返しのアンネの日記
ただの下着

いまみえる
いまきいている
そのぜんぶをわたしは忘れる
いま今の風景をもう思い出せない

何もかんがえていない
何も特別ではない
いちばん目にしているものから順に
わたしは忘れる

覚えていられるのが

もっとみる