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100年企業を目指して

今年の4月のグループの10周年式典を1年遅れで行い、支えてくださっている関係者の皆さまへ感謝を伝えることができました。
ワールド・モード・ホールディングスが設立10周年の記念パーティーを開催|WMHのプレスリリース (prtimes.jp)
いろいろなことがありましたが、関係者の皆さまの支え、社員のみんなの頑張りで10年を迎えることができたと改めて深い感謝と恩返ししていくのだという誓いを強くする良い機会になりました。

タイトルに100年企業と書きながら、まだたった10年しか経っていません。 でもたった10年でたくさんの出会いや様々なドラマがあり、その結果として様々な事業を国内外で展開することができるようになりました。

今から90年後、ファッション・ビューティー・ライフスタイル産業は当然存在し続け、その製品やサービスは人々の暮らしをさらに豊かにしていることは間違いありません。そして、私はきっといませんが、WMHグループもそれを支える存在として絶対に存在し続けて欲しいと思います。

私の夢は、仲間とともにファッション業界に貢献し続けるグループを創ることです。
世界中でAIやテック企業が躍進する中、人を中心にした企業として世界のファッション産業を元気にしながら成長し続けたいと思っています。
AIと比べて、人は頑張りすぎると疲れるし、時々ぶつかりあいます。ただ相手を思いやったり、幸せにすることができるのは人です。
ファッション産業はまさに人産業だと思っており、この業界を支える情熱をもった人が集まり、活き活きと活躍するグループを創っていきます。

真実の瞬間

ファッション業界ではお客様と直接接し価値を伝えることのできるリアル店舗の価値が改めて重要視されています。またオンラインを含むすべての顧客接点を通じて特別な体験を生み出すために情熱をもった優秀な人財や新しいアイデアがますます重要になっています。
もちろん、そのファッション業界を多様なサービスで支えようとしているWMHグループも最前線の人財が極めて大事です。
ビジネススクールで経営を勉強していた頃、リーダーシップのあり方を学ぶ為にスカンジナビア航空の経営再建をケーススタディとして勉強したことを思い出し、改めて「真実の瞬間」を読みました。
真実の瞬間―SAS(スカンジナビア航空)のサービス戦略はなぜ成功したか | ヤン カールソン, 猶二, 堤 |本 | 通販 | Amazon
その後P&GやGoogleがはじめて商品を体験した瞬間(第二の瞬間)やはじめて情報に触れた瞬間(Zero Moment of Truth(ZMOT))について紹介していますが、最初にマーケティング理論として「真実の瞬間」をとりあげ、最前線の社員の対応が消費者との絆を決める鍵であると提唱したのがこのヤン・カールソン氏です。同氏がスカンジナビア航空の社長に就任した当時の年齢は40歳、この若い経営者の再建ストーリーは今も多くの経営者に示唆を与え続けています。
同氏はそれまでの社長をトップとしたピラミッド型の組織を逆さにして示し、顧客が最も上に位置しそのサービスを提供する最前線が会社の中で最も重要、経営者や管理者はそれを支える役割であるとして、最前線で多くの判断を行い顧客に最高のサービスを届けるための組織につくり変えました。言うは易し、行うは難しでそこに至るには管理者や組織全体の意識改革を含む多くの挑戦がありましたが、実に多くの考え抜かれた施策を多層的に行い成功に導きました。
改革成功において最も重要な鍵になったことは、最前線の社員一人一人が組織の明確な存在目的と戦略を理解し、誇りをもって意思決定とサービスを行うようになったことだと理解しています。

サービスを届ける人の誇り

これから、ファッション業界ではもちろん、WMHグループにおいてもDX(デジタルトランスフォーメーション)が急速に進んでいきます。
しかし顧客の喜びを追求しようとする情熱をもった人ならでは、人にしか生み出せないサービスがあり、それこそが人がAIに勝れることです。
AIは分析だけではなく新たなデザインや文章を創造できるようになりました。しかし、その活用には目的とそれに基づく問いの立て方やどんなデータを活用するのかという仕組みの設計が必要で、言い換えるとAI活用の鍵となるのは顧客をどのように支えようとするかという情熱とそれを実現するための大きなグランドデザインが重要になるということだと思います。逆に感情のこもらないマニュアル対応であれば人の仕事がAIにとって代わられる日が遠くないはずです。
私たちが自らの仕事に誇りを持ち日々変革と改善を楽しんでいくことで、AIや新しい技術を活かしながら、顧客に真実の瞬間を届け続けることができるはずであり、そんな会社を目指さなくてはと改めて思いました。

WMHグループは顧客をファッション・ビューティ・ライフスタイル業界に限定していますが、同じ顧客に対してサービスを提供しようとする大手コンサル会社、人材会社、広告・ウェブ会社などと競争しており、資本力や知名度では圧倒的に劣っています。しかし、顧客がサービスの優劣を決めるのは資本や知名度ではなく結局担当者の対応や専門性の高さだと考えています。
とくに私たちの顧客の製品やサービスにはデザイン、機能性、価格といった特徴だけでなくストーリーがありそこに夢や愛といった人ならではの感情が存在しそれらが差別化となっています。幅広く顧客を抱えサービスを届ける大きな資本の会社と比較した際に、顧客を限定してサービスを届けようとしているWMHグループが選ばれるためにできることは他にもいくつもありますが、もっとも大事なことはどれだけ顧客を理解し貢献しようとする情熱をもつかだと思います。
そして、顧客に寄り添って対応しようとするのは最前線でサービスを届ける人であり、そういった大切な人財が誇りをもって働ける環境作りにこそ、会社が永続的に成長していく真実の瞬間への鍵があると思います。

全員経営でワクワクする未来をともに創る

別のお話で書かせてもらったように(サステナブルについて真剣に考えました。|WMHグループ 加福真介 (note.com))いろいろ勉強して考えた結果、2027年の上場を目指して準備を始めています。
ファッションを愛する人たちが心躍る未来を創るというパーパスのもとで、大切な仲間たちとともにワクワクする挑戦を続けていくための上場です。
上場によって会社の成長資金は調達したいですが、これからも働き続けたいので老後の資金を今稼ぐ必要はまったくなく、個人のお金はいりません。私自身の株式の売出しは必要最低限に留め、お金が入ってきたら業界や社員の為になる活動に使いたいと思っています。

上場準備としてやらなければいけないことは、いわゆるガバナンスや情報公開の仕組み作りといったいわゆる上場準備はもちろんですが、それだけではありません。
会社が永続的に続いていくために社員が安心して胸をはって働ける仕組みを上場前に可能なかぎり整備しておきたいと思います。
今までだと、元副社長で現監査役の辻戸欣也さんのリードのもとで健康保険組合を自社運営のものを創り福利厚生充実の土台ができたことや(iDA健康保険組合 (ida-kenpo.info))その後に保育園をはじめたこと(iDAが大阪に続き、 8月16日(月)自由が丘に保育園を開園!|WMHのプレスリリース (prtimes.jp))そして、私の初代秘書を務めてくれて今はHRでマネージャーをしている濱田薫さんを中心にHR本部メンバーの頑張りのおかげで健康経営企業の認証もとることができました。
現在はサステナビリティを推進する企業としての認証であるBコープ認証を取れるよう取り組んでいます。
認証制度を利用して、誰が経営者になっても良い会社を目指すためのPDCAが組織で行われるようになることを目指しています。

また100年愛され続ける企業を創るとなると、まだまだ相当たくさんの課題だらけであり、経営者や株主がたとえ変わっても持続的により良い会社を目指して成長を続けていこうとする意思が組織に根付くことが大切です。 
そのためにはその組織に脈々と受け継がれていくようなパーパスやヴィジョンに基づいた企業文化を醸成したり、最前線のメンバーが愛着や誇りをもって全員経営で意思決定して有機的に活動していく体制が必要不可欠だと思っています。

来年4月にコロナ禍で中断していた社員旅行を復活させます。場所はグループ経営をはじめて2015年に初のグループ合同で行った社員旅行の場所と同じ東京ディズニーリゾートにしました。グループが拡大し始めていた頃でしたので、2015年の社員旅行では組織が大きくなったとしても絆を大切にしようとビデオを創りました(https://youtu.be/imdKNSDIL5s)。あれから8年半、みんなが歳を重ねスキルが増えて役割が変わっていたり、新しいメンバーもすごく増えましたが、その想いは微塵も変わりませんし、変わるはずもありません。もともとコミュニケーション力が低めだった私ですが、いつしか会社にいけば気の合う仲間がいるといったことが仕事をする上でのモチベーションになりました。今ではたくさんの仲間が所属する会社になり、それぞれ性格も違うのですが、社員旅行などでみんなの顔を見ているとこういう繋がりをみんな大事に思っているのだと感じます。個人の事情には配慮しつつ続けたいと思います。
しばらくコロナ危機を乗り越えることに必死すぎて交流の場をあまり持てませんでしたが、社員のみんなが絆を深められるような場や雰囲気をこれからはまた積極的に作っていきたいと思います。縁あって仲間がすごく増え、そしてこれからさらに新しい仲間がたくさん増える予定のある今だからこそ、絆を大事に、働く喜びが感じられる会社にしていきたいと思っています。

あと、これからもう一つプロジェクトに取り掛かろうとしています。
何もルールや基準が整備されていない会社では、ささいなことも社長や役員が判断するケースが増えてしまうと思いますが、逆に行動規範や判断の基準をしっかり言語化して最前線に浸透していることで社長や管理職ではなく最前線のメンバーが判断して会社を牽引しやすくなります。WMHグループのパーパスやビジョンに基づき、これらを次世代を担うメンバーに整備してもらおうと思っています。全員経営を推進し、自由闊達な会社となるために、これから多層的に組織変革に取り組んでいきますので、その続きはまた投稿したいと思います。

本日はもうすぐオープンする明治公園の植樹祭に参加してきました。

明治公園の「誇りの杜」は100年の杜となることを目指し、落葉樹を中心に植樹したそうです。

100年後のより良い地球や社会、100年後のより良い会社を想像しながら、仲間と力を合わせて取り組む仕事は最高にワクワクします!



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