マガジンのカバー画像

かきもの

30
運営しているクリエイター

#恋

【詩】恋人。

【詩】恋人。

私は恋人に逢いたくてしかたがなかった
逢って抱きしめたかった
抱きしめられたかった
恋人のそばで何も考えず
ただ目を閉じて眠っていたかった

家族と抱き合うことが減ったのは
夏の暑さのせいだけではない

あの人と抱き合う時の感動を
感じることができないのが辛いから

けれども何年かたてば
私たちは今ほど、抱き合うことに重きを置かなくなる
それ以外のもので満たされるから
それはとても
幸せなことだ

もっとみる

君の眼。

ただ愛しいあなたの眼が、
どんな風だったか
今はもう、おぼろげにしか思い出せない。
写真はある、けれども
あの日私とあなたが毎日同じ空間に居た時
あの限りなく青に近い空気の中の二人
あの時見つめあった時の瞳を
もう思い出せないでいます。

目と目が合うことなど、
私が貴方を見つめる時間に比べたら、
ほんの一瞬のことだったけれども、
あの時間が今でも、私の救いなのです。

今の貴方とあの時の貴方との

もっとみる