君の眼。

ただ愛しいあなたの眼が、
どんな風だったか
今はもう、おぼろげにしか思い出せない。
写真はある、けれども
あの日私とあなたが毎日同じ空間に居た時
あの限りなく青に近い空気の中の二人
あの時見つめあった時の瞳を
もう思い出せないでいます。

目と目が合うことなど、
私が貴方を見つめる時間に比べたら、
ほんの一瞬のことだったけれども、
あの時間が今でも、私の救いなのです。

今の貴方とあの時の貴方との違いは、
離れている、ということだけではありません。
今も、心の奥底で手を繋ぐ瞬間はあっても
あの日の、ひりひりするような二人だけの時間は、今のものとは違うのです。

今の貴方も真摯だけれど
あの時にはできなかった、投げやりなことができてしまうでしょう？
それさえも愛おしいけれど、
あの日は本当に、宝でした。

#詩 #恋 #想い