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春は美しく、また残酷だ。溢れるほどの光彩陸離。その影で、祝福を浴びずに消えていく命。どこに救済を求めればいいんだろう。どこにもない、どこにもない、そうやって、辿り着いた場所。無だ。
人が人を救えるという傲慢もない。何にも囚われない。何も感じない。それはただの光。馬鹿みたいな光。
(詩)『Survive』
樹木と樹木を飛び交う鳥の啼き声
心の中に在る森に潜む小動物
木陰から顔を覗かせ
消えてしまう
僕は歩いている
自分の意志なのかどうかは分からない
もう随分遠くに捨ててきたもの
どれだけ優しくされても
どれだけ深く愛されても
癒やすことはできない
僕は疲弊して取り乱している
何が正しいことなのか
何を避けるべきなのか
木陰の中から顔を覗かせる小動物
まるい日溜まりの中へ僕