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「異端なスター」に憧れて。

私は、小さいころから優等生でした。
決して学力が抜群に高いわけではありません。

「手間のかからない優等生」でした。

先生からは、真面目で明るく優しいと好印象。
親への反抗期もありません。


手間のかからない優等生。

私が何をしたいかは心の倉庫の奥にしまって、
どんな私が求められているかを常に意識。

だって、

勉強ができる子に周りは優しいし、
相手が求める返事をする子には怒らない。

周りの空気を察して、

意図的にチューニングを合わせるのが普通で、
みんなも当然やっていると思っていました。


就活のとき。

一度だけ自我を出したくなりました。
「やりたいことがある。」

勇気を出した私に待っていたのは、
周りの人間からの、たくさんの反対意見。

「絶対無理だよ。」
「向いてないと思うけど。」
「何のために大学までいったの?」
「大企業か公務員にしなよ。」

あーあ、チューニング間違えた。


やりたいことを仕事にするとか、
自分で人生を切り開いていくとかは、
選ばれた人に与えられた権利なんだ。

自分の心は倉庫の奥にしまって、
意図的にチューニングを合わせて、
適度な苦労をしながら、容量よく。

これでいい。
間違っていない。


社会人3年目。

仕事は無難にこなしていて、友達も恋人もいる。
そんな私は、幸福だと感じていました。

なのに。


LIVE会場で聴いたこの曲。
なぜか涙が止まりませんでした。


Official髭男dism /異端なスター


ねえ聞いて 面白くなけりゃダメで
見た目が良くなきゃダメで
そうやって選ばれたスター 人気者さ
僕らは後ろをついてまわって
照らすライトの 1つとなって
それが「人生」 醜いリアルだ

いつからか 薄っぺらい友情や
寂しさ予防の恋愛があふれかえる街で
非難の声恐れて 無難な生き方貫いて
自分らしさにさえ無関心になって

「平等だ」って嘘ついた
頭を撫でられ喜んだ
いい子になんてならないで!
『調子にのって出しゃばった火をつけ回る異端なスター』
そんな汚名着せられてもいいから
どうか 叫んで 歌って
何か変えたいなら どうか 歌って

ねえ聞いて 空気が読めなきゃダメで
頭が良くなきゃダメで
そうやって選ばれたスター 敵わないな
僕らは後ろをついてまわって
悔し涙を隠して笑って
これが「人生」だなんて 醜いリアルだ

いつからか 失敗ばっか重なって
自信をなくして落ち込んで
目立つことが怖くなって
尖ってるやつを馬鹿にして
だけど何処か羨ましくて
鏡の前でだけ妄想に精を出して

「幸福だ」って意地張った
悲しくて 1人泣いていた
そんな夜から逃げないで
『愛情求めさまよった天真爛漫なディザスター』
そんな自分が好きなら胸張っていいから
どうか 歌って
君なら出来るから どうか 歌って

薄っぺらい友情や
寂しさ予防の恋愛があふれかえる街で
非難の声恐れて 無難な生き方貫いて
自分らしさにさえ無関心になって

「平等だ」って嘘ついた
頭を撫でられ喜んだ
いい子になんてならないで
『調子にのって出しゃばった火をつけ回る異端なスター』
そんな汚名着せられてもいいから
どうか叫んで 歌って
何か変えたいなら どうか 歌って

愛を持って
「声」と「言葉」で聞かせてよ
怖がらずに どうか 叫んで 歌って


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あのLIVE会場から、数年が経ちました。

長年かけて作り上げたチューニングは、
そう簡単には治りません。

だから毎年、彼らの音楽に会いにいきます。
心のメンテナンスをしてもらいます。


私にはやりたいことがある。
だからあなたに応援してほしい。

今の私は、あのときとは違います。
自信を持ってやりたいことを言えます。

いつか、
いつか私もなれますように。


彼らのような「異端なスター」に憧れて。

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