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【感想】舞台地獄楽〜終の章〜

舞台地獄楽〜終の章〜を観劇してきました。

舞台魔法使いの約束(まほステ)から中村太郎さんを知り、中村太郎さんから「地獄楽」を知った舞台新参オタクによる感想です。

ネタバレを含みますのでご注意ください。


初、シアター1010

じごステの東京公演が行われたシアター1010は、なんと11階にあります。高ー!

過去、途中でスタミナ切れした経験から、劇場へ入る前にチョコとおまんじゅうを食べました。
チケットをもぎってもらう際にいただいた特典ブロマイドは、なんと画眉丸と佐切!主役ペア!やったー!

特典ブロマイド



そして今回「ブルーベリーのサプリは本当に目に効くのか?」の検証もしたくて、開演前に飲みました。結果は正直微妙…笑
でもいつもより表情が見えたような?気付いたら双眼鏡使って無かったし、意外と効果あったのかな?

席は2階席だったのですが、怖いくらい傾斜がついててめっちゃよく見えました。
ディズニーのショーオタクをしてきた私としては、ブロードウェイミュージックシアターの2階席くらいの怖さ、フォレストシアターの2階席くらいの傾斜だなぁと思いました。シアター1010の方が舞台には近いです。(果たしてこれで伝わる方はいらっしゃるのだろうか…)

客層は女性が多いですが意外と幅広く、親子や男性一人で来ている方もいました。いろんな人に愛されている作品なんだなと思いました!


開演前から…

「開演前に一部演出あり」とのアナウンス。開演数分前になると、なんと舞台中央からアンサンブルキャストさんが演じる蝶や化け物たちが登場。そのまま客降り、1階席のお客様にすごい絡んでました。私は2階なので安全〜と思ってたら急にジィ…っと上を見上げてきたりしてビビりました。

そうして地獄楽の世界へ引き込まれたところで、いよいよ開演!
キャラが一人一人出てきて、後ろに名前と写真がバーン!と出てくる。舞台というよりPVみたい!だけど目の前に本物がいる!


じごステすげえええ!ポイント

個人的にじごステすげえええ!と思ったポイントは、
・客降りの多さ
・シンクロ率の高さ
・戦闘シーンでの文字投影
・照明の振り幅
・とにかく熱量
です。


・客降りの多さ
客降りめっちゃします。通路まで舞台。あんな至近距離でお芝居見れること無いですよ…。1階席羨ましいなぁと思いつつ、全部見える2階席で良かったのかもなぁとも思っています。

・シンクロ率の高さ
天仙様を演じるお二方の動き、枠を挟んで2人が鏡に映った1人に見える演出、作品を通して細かい動作までピッタリ合わせてきてるなと感じました。
中でも一番驚いたのは、殺陣のシンクロ!殊現が他の山田浅ェ門の技を使う時、実際に複数人が同じ動き、同じ角度、同じスピードで剣を振るんです。殺陣って合わせられるんだ………

・戦闘シーンでの文字投影
忍法や技の名前が、プロジェクションマッピングで台詞と同時に投影される演出。漫画が原作の舞台ならではの演出かと思います。テンション上がりました!

・照明の振り幅
なんと劇中に暗転と明転がありました!
暗転は巌鉄斎が目を潰すシーン。「観客に巌鉄斎の視界を体験させる」という演出。これは漫画でもアニメでも出来ない、舞台ならではの表現だと思います。
また天仙様を演じるお二人が手を合わせた瞬間、パッと劇場全ての電気が付くシーンもありました。あまりにタイミングピッタリで、突然客席にも照明が当たるのでかなりびっくりしました。

・とにかく熱量
殺陣もお芝居もとにかくアツい!ディズニーとまほステしか知らない私は、歌無しで紡がれていく物語が新鮮でした。(天仙様は少し歌う)
本当にずーーーっと戦闘!アクション!なので、キャラに共感しがちな人は正直疲れます。でもここまで熱量のある作品を見れるってすごい!
勝手な憶測ですが、画眉丸役の木津さんが熱量をもって演じられているからこそのカンパニーの熱量なのでは無いでしょうか!

印象的なシーンとキャラ

いくつか印象的なシーンを上げさせていただきます。キャラの生死など重要なネタバレもあるのでご注意ください。




まずは亜左 弔兵衛(佐奈宏紀さん)の最期のシーン。鏡(枠を使った演出)の向こうには幼い弔兵衛がいて、生まれたばかりの桐馬を大事に抱く_そして現在の弔兵衛が鏡を通り抜け、ご両親の元へ旅立ちます。去り際、ご両親によしよしされてて泣けました。それまでの大胆な殺陣とのギャップでより一層感動しました。

もう一つ感動したのが、士遠(中村太郎さん)とヌルガイ(吉浜あずささん)のシーン。吉浜さんの声への感情の乗せ方がすごく上手で、典坐の事も思い出すし、もう涙無しでは見られません。
太郎くんは本当に殺陣がカッコよくて、捌ける時に刀じゃなくて鞘の方をカッと上げて仕舞ったり、腰の落とし方だったり、刀の振り方以外の部分もこだわりを感じました。センセイ渾身の「目」ネタは拍手が巻き起こっておりました。

付知(宮崎湧さん)が、殊現(小南光司さん)の剣を受けるシーンもすごかったな…。
殊現の剣が全く動いていないのに対して、付知くんの剣と、剣に反射した光がすごく震えていたんです。巌鉄斎と出会い罪人に対する意識が変わってきた付知と、罪人を許さない精神がブレていない殊現。剣が反射する光の対比が、二人の心情を表しているようでした。舞台ならではの表現方法だと思います。

ちなみに付知くんは巌鉄斎が眼帯を付けたシーンで「カッケーカッケーカーッケー!」と猫ミームのパロディをしておられました。流行を抑えている…
観劇後、周りのお客様がみんな「猫ミーム…」と話してるのが聞こえてきておもろかったです。笑

殊現(小南光司さん)が台詞を言いながら客席横の扉へ捌けるシーンがあったのですが、マイクの電波が途切れた後もめちゃくちゃ声がデカかった!
殊現は殺陣も多く、小南さんのビジュアルにキャラデザも相まってカッコ良かった!

個人的印象に残ったキャラNo. 1は十禾(松田岳さん)です。元から濃ゆいキャラだと思うのですが、それを見事に乗りこなしてらっしゃいました。必死なキャラが多い中、一人ふらふらしてる感じがいい意味で異物感があって良かったです。特殊なキャラをこんなに魅力的に表現出来る方がいるんだなって思いました。

そして私が惚れてしまったのが天仙役の立道梨緒奈さん。なんかもう好きになっちゃいました…。戦闘はカッコよく、誘惑はセクシーで、桃花のシーンではアイドルのように可愛かったです。素人ながら、一人であんなにお芝居に幅が出せるんだ…って思いました。
最後、肩に掛かった花を脱ぎ捨てて、舞台奥にいる徐福に抱き付くシーンがあるのですがそれが凄くて…!たった一瞬、しかも後ろ姿なのに、蓮の想いを感じてまじ泣きするところでした。好きです。


まとめ

今、一言でこの作品を表すなら「愛」だなと思っています。
それぞれの大切な人を想って戦い続けたキャラクターたちは、みんなかっこよかった!

「地獄楽」を作ってくださった賀来ゆうじ先生、舞台で表現してくださった皆様に感謝いたします!観に行ってよかった!



舞台 地獄楽ー終の章ー 公式サイト


ダイジェスト映像 リンク

公式Xではダイジェスト映像が公開されています!天仙様のお歌も聞けるのでぜひ!

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