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23歳、窮屈な電車内で揺られる日々のブルース

某ピンク色のCDショップ店員を辞め、新しい職場に移ってから約2週間が経った。

現在は、俗に言うベンチャー企業でフルタイムの時給社員として働いている。通勤手段は電車だ。月曜から金曜まで、電車内でゆらゆらゆらゆら揺られている。君の心みたいに。KANA-BOONの『チャーハン』みたいに。

職を変えたのが正解だったのか否か、正直まだわかっていない。そのジャッジを下す必要性も特には感じていないのだが、ふと考えてしまう瞬間がある。

CDショップの仕事は良くも悪くもルーティン作業で、1度覚えてしまえば淡々とこなせる仕事。バンドのCDが買われたときの喜びは格別で、仕事量も特段多くはないし、職場も程良く近かった。ドアトゥードアで40分くらいだ。

一方、今の職場はどうだ。ドアトゥードアで約1時間半の通勤時間。CDショップ店員時代と比べてしまえば、2倍以上の時間である。世間一般的に見てもこの通勤時間は「長い」と分類されるだろう。往復で換算すれば、3時間。1日の1/8が通勤時間で削られているのだ。なんか泣けてくる。

ただ職場の善し悪しは通勤時間だけでは測れないのが事実。仕事のやりがいを大切にしている自分にとっては、CDショップ店員の仕事は辛い部分もあった。お世辞にも、やりがいのある仕事だとは言えなかったのだ(個人差が大いにあります)。ルーティンワークが絶望的に向いていないのかもしれない。

それと比べると、今の仕事はやりがいに関して言えば申し分ない。いわゆるWebマーケ的なポジションを任されているのだけれど、とにかく仕事の裁量が驚くほどにデカい。めちゃくちゃデカい。その大きさが、時折容赦なく牙を剥くこともある。だが、それすらも楽しめそうな気がしているのだ。

週5日、電車内でゆらゆらゆらゆら揺られる日々も、悪くないのではないか?

そんなことをふと思ってしまった。23歳、冬、山手線。

自分はまだ何者にもなれていない。ただ、何者かになるための努力は、職を変え環境が大幅に変化した今でも継続できている。それだけで誇って良いのではないか。それを誇りに、きっと明日も自分は電車にゆらゆらゆらゆら揺られているであろう。

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