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地域コミュニティでどうやって食っていくのか①

シンポジウム登壇やら、しおらぼダンスキッズがクリスマスイベント出演やらで、鬼忙しい12月のさなか、〈学び舎しおらぼ〉を法人化させる方向で動いています。

私は個人事業主のまま、
①フリーランスのリフォームプランナー
②学び舎しおらぼの運営
③キャットシッター
という3つの事業で走り回っております。

平均睡眠時間5時間、まったく褒められたもんじゃないワーカホリックと言えます・・・。(もともと働くのは好きです)

個人事業主が法人化するっていうと、ふつうは「年収が増えたので、節税のため」などが多いはず。そうですね、400万~600万ほど利益が出るようになったら、”法人成り(ほうじんなり)”したほうがいいというのが一般的なラインじゃないかな、と思います。

え?すごいじゃん!しおらぼって結構がんばってるもんね。
生徒も増えたし、昨年取材もたくさんきてもらったもんね。
それくらい利益が出るようになってきたんだね!

って、、、思いましたか?

ぜんっぜん違う。
むしろ逆。

やっと赤字を脱した程度です。

なんで3つも仕事してるかって言ったら、そっちでも収入を得ないと〈学び舎しおらぼ〉が倒れるからです…。(ごめんね、起業人にとって夢がない話で。。。)

なぜずっと赤字だったのか

じゃあ、なぜにこんなにたくさんの利用者がいるのに、赤字だったのかというと…まず原因のひとつは家賃が高いからです。福岡は地方都市とはいえ、立地がよければやはり家賃は当たり前に高い。メイン通りから入ってすぐのこの広さ。駐車場付きの平屋。倉庫付き。

家賃が不当に高すぎる!とはまったく思いません。
まちがいなく家賃相当の立地です。

小学校の門の目の前で、この広さが確保できたのはラッキーであり、ここの場所以外には、ありえなかったと思います。

〈学び舎しおらぼ〉がここまで認知度があがり、成長できてるのは、この立地と広さ(駐車場も!)があったからです。

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そのいい物件を借りるために、初期費用もとんでもなく高かったです。事務所などの利用だと、敷金は6か月が普通。さらに、がらんどうだった中の床を作り、壁を作り、トイレを増設しました。(天吊エアコンはオーナー様のご厚意で新品にしてもらいました♡)

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内装費もお金がかかったので、外装は手を加えることができませんでした。
ね、いまとほとんど変わらないでしょ?↓

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それ以外も、書道やワークショップをするためのテーブル、パイプ椅子(←意外と高い!)、PC、Wi-Fi、複合機のリース、カーテンなどなど…イニシャルコスト(初期費用)が、かなりかかっています。

単に地域コミュニティとして場所を用意するなら、ここまで備品にお金をかけなくてもいいのですが、家賃が派生する以上収益が出ないと困るわけで・・・。そのため、〈学び舎しおらぼ〉はレンタルスペース事業とお稽古事業を収益活動として準備しました。

さて、それらの費用支払いをどうしたかというと。私が実はすんごい資産家で、趣味的に地域コミュニティを作ることに出資してみた、、というわけではありません。普通の家庭の、普通よりフロンティアスピリットがあったというだけのワーキングマザーです。そのため、初期費用と運営費は日本政策金融公庫から借りています。

金融公庫から借りた分は、一年の猶予ののちに支払いが開始しています。

こういった初期費用のうち、備品や内装費などは毎年減価償却して経費となっています。

イニシャルコストはそんな感じとして、ランニングコストはざっと挙げて以下のようなものがあります。

家賃 / 光熱費 / 出入口マットや掃除モップなどのレンタル / 金融公庫への返済 / インターネット / LINE公式アカウントなどの使用料 / ウォーターサーバーなど福利厚生 / 複合機のリース料 / 消耗品(トイレットペーパーやコピー用紙など) / 講師料、スタッフの給与など人件費

…けっこうあるでしょ?計算すると、月々40万の売上があっても、足りないのが実情です。そして、気が付いたでしょうか…。そう、私の給与が換算されていないのです…。

運営が軌道に乗るまでの数年は、無給どころかほかの事業で自分が稼いだ分で赤字を補填しました。4年経ち、コロナ自粛での大ピンチを乗り越え、今年の夏くらいに、やっと自分にも数万円の給与を出せるのではないかな、というところまで来ました。

こんなに毎日努力して頑張って、時間も使って、家族とも衝突して、小遣い程度しか自分の収入にならない事実。私はドMではないとしたら、なぜ頑張るのか?

理由は明白。こういった場所は地域に必要だからです。子供たちにも、大人にも重要な場だと確信しているからです。

もっとスモールスタートでも良かったのでは、と今更ながら思いますが、大きくチャレンジしたからこそ、生徒数の右肩上がりが叶ったのではないかと思っています。

収益が対して出てないのに、なぜ法人化?

どうしてこういった形で〈学び舎しおらぼ〉という場所を作ったかというのは、過去にしっかり書いていますので、そちらも読んでいただければと。

困難な時期が数年続きましたが、私には立地を生かして安定した収益を上げることができるという自信がありました。小学校から徒歩10秒、小学生を対象にしたビジネスモデルにすれば、認知度が上がるとともに生徒は増えるはずだと。毎年必ず1年生が入学してくる以上…。

公民館での習い事との差別化を図ること、いい講師を厳選すること、こどもたちにとって、安心して自分らしく振舞える場を作ること、現代のお母さんの要望を組んだサービスを取り入れること。

これらをクリアすれば、ゆっくりと、でも確実に安定すると思っていました。ちょっと思ったより時間がかかりましたが。(破産するかと思った!笑)

やっと安定したとはいえ、私が人並みの収入を得られているかというと、まだまだです。正直、講師やパートスタッフよりももらってない。笑

その中でどうして法人化を考えたかというと、3つ理由があります。

①安定してきたからこそ、自分一人で動いているリフォーム事業、キャットシッター事業と収支を切り離したいから

②コロナ関連給付金などが、個人事業主では法人の半額しか出ないから

③地域コミュニティで食っていくには、を追求したいから

②なんて、超消極的な理由で悲しいのですが、会社化してればよかったなぁ…と何回も思いましたよ、、、最初の給付金が、すでに100万円違いましたからね、、。

そして、タイトルテーマでもある③の「地域コミュニティで食っていくには、を追求したいから」

このテーマだけで全国規模のシンポジウム開けるはずって思うくらい、これは、とても重要な課題だと思っています。

…②に続きます。


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