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無理なく運動を続けていくためのコツとは?【40歳からの健康長寿&認知症予防対策】

前回、「運動」はなぜ40代からの健康長寿&認知症予防対策のために大切なのか、ということについて述べました。


しかしながら運動の問題点は、やる気が続かない場合があるということです。

たとえば、何時間も仕事でデスクワークを行ったり、おうち時間でスマートフォンの画面を眺め続けたりするのであれば、その分、最低でも30分程度の有酸素運動を実践したほうが、脳と体の健康維持のためには良いのですが、座り続ければ座り続けるほど、体を動かすのが億劫になってしまいます。

このことに関して、たとえば神経科学者・認知心理学者のダニエル・J・レヴィティン氏は『サクセスフル・エイジング 老いない人生の作り方』(俵晶子 訳)のなかで、


 運動は、メタボリックシンドロームと呼ばれる、心臓病、脳卒中、糖尿病のリスクを大幅に高める一群の症状――高血圧、高血糖、腹回りの過剰な体脂肪、コレステロール値や中性脂肪の異常――を抱えている人には、特に有用、いや不可欠です。

としながらも、

 運動の問題点の一つは、ダイエットと同様に、続けるのが困難な、野心的すぎる計画で始めてしまうことです。大多数の人は、興味を失ったり、つまらなくなったり、日常生活にうまく組み込めなかったりするせいで、そうした計画をやり通すことができません。

としています。

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では、無理なく運動を習慣にするコツは何かといえば、ハードな運動をするためにトレーニングジムに通うのではなく、散歩やウォーキングから始めるなど、最初のハードル設定を低くすることです。

もしハードルを高くしすぎると、運動が習慣になっていない場合、今の気温や体調、これから雨が降るという天気予報などを理由に、今日はやめておこうと、運動をする決断を回避してしまいがちになります。

(20代の頃は、わたしは習慣として運動するのが苦手でした)。

しかしもし思い切って運動を開始することが出来れば、あとはモチベーションを高めようとしなくても、勝手に続けたくなっていきます。すなわち運動を続けるうえで肝心なのは、最初の一歩を踏み出すことなのです。

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またどのくらい運動をすれば良いのかということに関しては、たとえば『スマホ脳』のなかで、精神科医のアンデシュ・ハンセン氏が、

「脳から見れば、ただ散歩するだけでも驚くほどの効果がある。とにかく大事なのは運動をすること。それで心拍数が上がればなおよい」

「最大限にストレスレベルを下げ、集中力を高めたければ週に3回45分、できれば息が切れて汗もかくまで運動するといい」

としていることが参考になります。


しかし科学的に正しいとされる運動時間にこだわらず、自分自身の体力に合わせて、自分自身が心地良くなれるような適度な運動を心がけるほうが、結果的に長続きします。


また、「限界を感じるような激しい運動をすると、筋肉細胞から炎症性のサイトカインがどんどん分泌されてしまうために、マイナスの影響のほうがはるかに大きなってしまう」(参考 熊沢義雄『ガン、動脈硬化、糖尿病、老化の根本原因 「慢性炎症」を抑えなさい』)といいますので、くれぐれも運動のやりすぎには注意が必要です。

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脳のためにどのくらい運動すればいいのかと尋ねられたら、わたしは、まずは健康になることを目指し、自分への挑戦をつづけることが大切だと話している。なにをどのくらいすればいいのかは人それぞれだが、研究が一貫して示しているのは、体が健康になればなるほど、脳はたくましくなり、認知力の面でも、情緒の面でも、よくはたらくようになるということだ。体を快調にすれば、心もそれに従うのだろう。

(ジョン J.レイティ『脳を鍛えるには運動しかない』 野中香方子 訳 310頁)


ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。


『40代からの健康長寿&認知症予防対策 食事・運動・瞑想でゆっくりアンチエイジング』 塩川水秋 著  マインドフルネス生活第7弾

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