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【ソフィスティ・ポップ】音楽、変なジャンル名多すぎて草


「Sophisti-Pop」って言いたい!

Sophisti-Popって言葉知ってますか?最近の用語じゃないですよ。まあ僕が知ったのは最近なんですけど。

これはポップミュージックのサブジャンルを指すらしいのですけど、初めて聞いた時にカッケェ!って思って妙にすぐ覚えちゃいました。

sophisticated」って《洗練された〜》みたいな意味が英単語帳に載ってたなあと思い出して、ギリギリ理解できて、嬉しかったです。《洗練されたポップ》ってカッコつけすぎじゃないですか?最高にカッケェっすね。

ぼく最近、ソフィスティ・ポップに凝ってんすよね〜」とか言ってイキってみようかなと思うんですけど(※誰に?)(※いつ?)、その用語について情報を整理しておきたいと思いました。

キリンジはソフィスティ・ポップ(らしい)

僕が暇を持て余した時にする行動の成れの果ては、やっぱりネットサーフィンです(ネットサーフィンって言葉だけかっこよくて良いよね。そうでもない?)。

皆さんにもネットサーフィン・ルーティン的なものがあるかと思いますが、僕の場合はやっぱりwikipedia見るとか音楽についてのブログ・評論を読むとか、あんまり日常生活に役立たないことばっか取り入れることですね。

「Rate Your Music」という音楽データベースサイトにも時々訪れています。英語のサイトで、ユーザーもみんな英語やらスペイン語やらが並んでいて、読んでると疲れます(日本語非対応っぽくて泣ける)。

【ちなみに、このサイトについて以前にも触れたことがあるので、よかったらこっちの記事も観てってください】


日本のサイトではあまり一般人が評論に参加していないイメージがあるから、海外で日本のアーティストがどれだけ評価されているかというのを確認してみるのは、とても面白い。

さてさて、そんな調子で好きなアーティストの評価なんかを検索してみる遊びの一環として、ここ最近ハマってるキリンジというアーティストの評価を調べてみた。

ここでは彼らの一番有名なアルバム『3』の評価を見ていく。

キリンジ-『3』の評価のページ

まあ評価の総数とかその平均値とかは置いといて、今回気になるのは「Genres」(ジャンル)のとこ。

「Pop Rock」は、そこまで耳馴染みがあるわけじゃないけど、分かる。問題は二つ目の「Sophisti-Pop」だ。これは全く聞いたことがなかった。キリンジヲタク有段者としては失格か!?


そこで、今度はGoogleで「kirinji Sophisti-Pop」と検索をかけてみた。

Googleでの「kirinji sophisti-pop」の検索結果

上2つはまさに今問題にしていたRYMというサイトのキリンジのアルバムのページではないか。循環参照みを感じる現象だ。

三つ目は日本語版wikipediaの「ソフィスティ・ポップ」のページだし、下をよく見ると、「含まれない: kirinji ‎」って言っちゃってる。

いやいや、やっぱ「Sophisti-Pop」とキリンジを並列させて語っている人なんて存在しないんじゃないか?


そもそも「ソフィスティ・ポップ」って何ぞや?さっき出てきたwikipediaを見ましょう。

ソフィスティ・ポップ(英: Sophisti-pop)は、ポップ・ミュージックのサブジャンルであり、ソフト・ロック、アコースティック、ジャズ、ブルー・アイド・ソウルなどの要素を取り入れた上品さを兼ね備えるポップスを指す。キーボードやシンセサイザー、ピアノなどの鍵盤楽器を取り入れる場合が多く、またホーンセクションによる洗練されたアレンジも見受けられる[1]。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%83%9D%E3%83%83%E3%83%97

なんかこんな調子の説明を読むと、AOR(これまた音楽のジャンル)についての定義を聞いてるみたいだ。なんか似たものを感じません?

つまり、よくわかんない。フィーリングだ!ソフィスティーーー!!

「僕のアーバンブルーズへの貢献」脱線の始まり〜

もうちょっとソフィスティ・ポップについての説明を読もう。

1980年代にスパンダー・バレエやスタイル・カウンシル、プリファブ・スプラウト、アズテック・カメラ、エヴリシング・バット・ザ・ガール、スウィング・アウト・シスターらがブレイクを果たしたイギリスで流行した。

ダメだ…眩暈がする…
全然知らない固有名詞の羅列に立ち向かうと、人は心が折れそうになるものだ…

ただ、プリファブ・ストラウトは以前に一曲だけ聴いたことがある。小沢健二「ある光」という曲の元ネタの一つだか何とか言ってるテキストをどこかで見たので、聞いてみた曲がある。

「Cruel」という曲だ。なんか訳あって彼女と別れた男の歌みたい。

オザケンが日本語訳して引用したのは最後の歌詞。

My contribution to urban blues(僕のアーバンブルーズへの貢献)

英語の歌詞全体を読むと、彼女がいなくなってしまう「残酷さ」を歌っているようだ。

歌詞の一部をまた切り取る

There is no Chicago urban blues
More heartfelt than my lament for you

英語力に乏しい僕だけど、フィーリングで解読してみよう。「君を想う僕の悲嘆よりもハートブレイクなシカゴ・アーバン・ブルーズなんてありはしない」ってとこか!

直訳虫の悪いところと適当さの悪いところとが両方出た日本語訳かもしれない。

そして先述の最後の歌詞が出てくるわけです。

つまり、

「ワイの失恋めっちゃ残酷…こんな想いは歌の中に込めるか…ああ、まーたワイ、名曲を生み出してアーバンブルーズに貢献しちゃいました?(暗黒微笑)はい、良いオチでワイの歌終わり。ぽまいら拍手と金クレメンス。」

こういう構造だと僕は認識した。…ノリが寒いって?

ある光〜僕、オザケンかもしれない〜

さあそこで、小沢健二の「ある光」におけるこの引用についても考えてみたいんだけど、これが全然分からない。歌詞内での文脈もなく登場しているように見えるし、「cruel」との接点もないように思える。

この曲の歌詞は結構抽象的だ。はっきり言ってよく分からんけど、全体的には逃避願望、葛藤が描かれている感がある。

というのはこの曲のリリースの翌年初めごろには、彼が日本での活動をストップして、(おそらく何のアナウンスもなく)渡米して音楽シーンからしばらく姿を消すからである。

一つ思ったことがあるのだけど、この曲自体ってブルースなんだろうか?あんまブルースの定義知らないんだけど、古くある音楽形式だから後世の音楽に多大な影響を及ぼしていて、それはロックンロールやカントリー、R&Bなどもそうらしい。その影響はあらゆる音楽ジャンルにまたがっているようだ。

ってことはこの曲も[広義の]ブルースと言ってもいいんじゃないか(この形容詞便利だ)。というかそう仮定する。

つまり、「ある光」はアーバンブルーズである。「Cruel」と同様に自己言及的な語りが出てくる。そう考えると歌詞の引用について説明がつきそう。

この曲では、「この線路を降りたら 〜〜〜 〜〜〜か?今そんな事ばかり考えてる なぐさめてしまわずに」という歌詞が何回も登場する。

この「〜〜〜 〜〜〜」は、願いが放たれるのだろうかとかとか、海へ続く川がどこまでも流れるのだろうかとか、虹を架けるような誰かが《僕》を待つのだろうかとか、そんなイメージが挿入される。

《僕》の苦悩の根本までは分かりようがないが、とにかく《僕》は線路という、決められたルートしか走れない設計の、運命づけられた道を降りたいと思っていて、その空想の先に根拠不明の漠然とした安らぎを見出している。

こんな丸出しの逃避願望を書き連ねる歌詞こそが、オザケン流のアーバンブルーズなのではないだろうか。

僕らにとって失恋の一つ二つなんかより、自分の人生の行く末、この都会で暮らし続けることへの苦悩の方がよっぽどリアリスティックなアーバンブルーズであるようにね!

「blues」という単語には《憂鬱な〜》みたいな意味もあるようにね!

なんつって!

オザケン!歌詞分かんねえよ何言ってんだよ!


そういえば僕この記事で、話の脱線ばっかしてるんだけど、これってオザケンのいうところの、「線路を降り」る行為だね。

僕、オザケンがしつこく線路線路言ってる間に、何回も線路降りてたわ。てか、僕、オザケンかもしれない。オザケンやってましたわ僕。

【まとめ】僕が言いたい事〜what I want to say〜

この小見出しの書き方、「春〜spring〜」という曲のタイトルを小馬鹿にした話を聞いたせいで思いついてしまった

「線路を降り」すぎたので、もうこのままブチ抜いて終わっちゃおうと思うんですけど、この記事を書き始めた動機の「ソフィスティ・ポップって言いたい願望」について回帰しとこうかと思います。

僕が言いたいこと…

そう、僕が今回知った知見を活用して言ってみたいセリフはこれだ!


「最近僕、ソフィスティ・ポップについて調べてんすよね〜。笑

え?ソフィスティ・ポップ知らないんすか?笑

ソフィスティ・ポップっていうのはソフト・ロック、アコースティック、ジャズ、ブルー・アイド・ソウルなどの要素を取り入れた上品さを兼ね備えるポップスを指していて〜、鍵盤楽器、ホーンセクションによる洗練されたアレンジも特徴の音楽なんすよね〜(wiki鵜呑み)。

1980年代のイギリスで流行ったスパンダー・バレエとかスタイル・カウンシル、プリファブ・スプラウト、アズテック・カメラ、エヴリシング・バット・ザ・ガール、スウィング・アウト・シスターが代表的ですね〜(wikiガンギメ)。笑

ソフィスティ・ポップは日本で言うとしたら、小沢健二などの渋谷系とかキリンジもソフィスティ・ポップの系譜に入れることもできそうですね〜(代名詞知らず)。

ソフィスティ・ポップ、最高だぜ(タメ語)!!」

って言いたい!!!!!

(※誰に?)
(※いつ?)
(※我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか?)
(※いまそんなことばかり考えてる 慰めてしまわずに)

『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』
フランス語: D'où venons-nous ? Que sommes-nous ? Où allons-nous ?


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