存在

眠りにまどろむ夜も
意識が目覚める朝も
いつも脳裏に存在している
むりに思い出さなくても
浮かばせない努力をしても
不思議といつも
そこに存在している

今も寝覚めに
自然と映し出されたのは
繊細な細い肩
長い腕を放り出して
寝返りをうつ姿
ただ待っている私が
飽きてしまうくらい
いつまでも起きずにいる君が
何故だかとても
愛おしく感じた

嗜みに興じていても
誰かと言葉を交わしていても
僅かな意識の隙間から溢れる
気付くとそこに存在し
何をしていても
どんな時も
私の意識にあり続ける

今は
記憶だけに映される君が
まるで
片時も忘れてはいけないと
強く印象付けるように

ふと。。気付く
嬉しくないことに
傍にいても
離れていても
私と君との関係は
あの時のまま
なにも変わっていない

あの時も今も
私はただずっと
君をひたすら待っていた

🔄２０２０．７．１０