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村山斉著「宇宙はなぜ美しいのか」を読んで考えたこと

毎日うつうつとしている。職場環境の変化と、対応出来ない自分に嫌気がさしていて、もう無理と思う。何もやりたくない、出来るのはスマホゲーム「FFBE幻影戦争」の日課ぐらいなものだ。今日も黒衣の魔女のかけらをちまちまと集める。レベルMAX120まで、気が遠くなりそうだ。

このままではいかんと思い、本を読む事にした。気力が落ちているので、小説はつらい。薄めの本、新書がいいな、ということで、

村山斉著「宇宙 はなぜ美しいのか」

を手に取った。

この本、新書でコンパクトサイズなのだけれど、カラー図版が豊富。表紙のM78星雲から、もう美しさ全開だ。

ページをめくっていく中で、目を惹く写真があった。あれ、見たことあるけど、面影あるけど、こんなんだったっけ。なんか異様にレベルアップしているような。

その写真の名は「馬頭星雲」。子供の頃に図鑑で見たそれは、赤黒い空間に黒い馬の頭らしきものが浮かび上がっていた。しかし、この本に掲載された写真はかなり詳細で、頭の部分が暗黒ではなかった。もやもやとした、ベージュ色の塵の集合体で、その周囲に小さく輝く星々。画像については本書で確認していただきたいが、本当にクリアに写っている。

宇宙に対する観測技術や研究は、自分がグダグダしている間に、飛躍的に進んでいたという事実に虚をつかれた。最近接した宇宙に関する話題は、比較的身近な民間人の宇宙旅行だったけど、もっと遠くまで人類の目は届いているのだな。

自分、毎日くよくよしているけど、この宇宙の中ではちっぽけすぎてどうでも良くなってくるなぁ、悩むの阿呆らしいなぁ、と少し思えてきた。

気分がうつうつした時は、宇宙について考えようと思う。自分の体も、身の回りのあれやこれやも、目の前の厄介事も、大好きな推しも、結果的に「星屑」で出来ているとは、素敵な事だ。

とりあえず、一読完了。2章目以降は物理とか理論とか素粒子とか、正直文系の自分には難しいが、普段の自分の領域を逸脱する事を知るのは楽しい。気づきをありがとうございます、村山先生。




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