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母の短歌

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母が生前に作った短歌をまとめたものです。
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#家族

母の短歌 抱きたる赤児と共に頭下げ

母の短歌 抱きたる赤児と共に頭下げ

 抱きたる赤児と共に頭下げ
 初めましてと亡父に告げぬ

まだ首のすわらない子を連れて、母のところに行った。母は、孫を抱いて早速、仏壇前に行き、父の前に座った。その時のことをこう歌に詠んで残してくれた。

「お父さんが生きていたら喜んだね」と母が言っていた。姉の子が生まれたときに、ひと際、喜んでいた父。もともと子ども好きだった。甥が生まれてから姉夫婦と奥多摩の渓谷に行ったときに、父がすごく喜んでい

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母の短歌 老い先の事など互いに触れずして

母の短歌 老い先の事など互いに触れずして

 老い先の事など互いに触れずして
 笑顔で語る息子らの招きに

母がまだ元気な頃の短歌だと思う。友人たちと楽しく交わっていながらも、先のことを思うと不安になることがあったのだろう。気丈な母は、口に出すことはなかったが、短歌を読むと本当の気持ちが感じられて、辛くなる。

母が介護施設で息をひきとったときには、ああすればよかった、こうすればよかったと思った。最後の数年は、歩いて数分の娘夫婦の近くに住ん

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