しんけちゃん

普通の生活をする定年退職者です。 日常の中からブログの原石を感じる生活をしています。…

しんけちゃん

普通の生活をする定年退職者です。 日常の中からブログの原石を感じる生活をしています。特にテーマはありません。普通の生活がすべてです。

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命の重み

かつて、精神衛生の研修講師が、うつ病にならない人は、みな共通に自分への良いイメージを持っていて、しかも若い時に大きな病気を克服した人は、精神的に強いと言ったことがある。 それを聞いた直後に、安定した精神の持ち主である、隣席に座っている課長に「課長は若い時に病気をしたことがありますか」と聞いたら、即座に「うん、あるよ」とうなづいた。 そう聞いたのは、常々この人の動じない精神は、はたしてどこから来ているのだろうと関心があったからかも知れない。この人を作り上げているものが、若い

    • カツオのたたきと刺し身

      世の中には考えても分からないことがある。カツオのたたきもそのひとつだ。 何故、生の刺し身をわざわざ炙るのだろう。カツオは生でそのまま美味しい。不思議だ。 たたきの起源には諸説あるようだ。 ・友人からカツオは虫がつきやすいと聞いたことがある。寄生虫を殺すために炙るは、一理ある。品質の落ちたものを炙るも考えられるが、如何。 アニサキスのような内臓に寄生するものには炙りでは対処できない。最近は冷凍技術が発達していて、アニサキスは冷凍下―20℃で死んでしまう。殺虫の必要性は低い。

      • リンゴは先に皮むきか後に皮むきか

        リンゴは、カットしてから皮をむくか、皮をむいてからカットするか、どちらがいいのだろう。 子どもの頃に、母親がリンゴの皮をむいてくれたことが思い出される。母は、カットしてから、皮をむいて、お皿の上に置いてくれた。すると置かれた先から、私と姉の手が伸びて、全部をむき終わる前に次々となくなっている。母は、笑いながら「今度は、皮をむいてからカットした方がいいね」と言った。 リンゴの皮むきは、子どもの頃の憧れだった。大人がナイフを実に当てて、くるくると回しながらむいていくと、垂れた

        • 東泉小学校オルゴールにある田村虎蔵と築土八幡の碑

          台東区立東泉小学校校歌の古いオルゴールがテレビの横に置かれたままになっている。妻が半世紀も前にもらったものだ。 今日ふとオルゴールの真上に書かれている校歌を見たら、田村虎蔵作曲、宮西惟助作詞とある。 人間の記憶は、ふとしたことをきっかけに蘇る。田村虎蔵、聞いたことがあるなと記憶を辿った。ぼんやりとした記憶が脳の奥から現れてくる。 2016年の初夏だった。飯田橋に仮住まいして、あちこち散歩した。歩きながら築土八幡神社を見つけて、境内を散策した。境内に唱歌の碑があり、作曲者

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        • 食べ物日記
          45本
        • 祖母と明治の手紙
          23本
        • 旅と私
          46本
        • 日々雑感
          16本
        • 先祖の話 父母と祖父母の時代
          38本
        • 母の短歌
          24本

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          昭和でも江戸時代と変わらない生活

          同じ時代に育った友人と昔話をすると、いつも何もなかったという話になる。幼少の頃は、電気製品と言えば、ラジオだけで、仰々しく居間の棚の上に乗っていた。 「一身にして二生を経るが如し」という福沢諭吉の言葉のように、生活の変化ということでは、昭和に生まれた自分は、同じように二つの人生を経験した気持ちがする。 昭和30年代にテレビ、洗濯機、冷蔵庫と家電が次々と家庭に入り込んできた。井戸から水道に変わった。 それ以前の生活は、こんなだった。 母は、たらいと洗濯板で座りながら洗濯し

          昭和でも江戸時代と変わらない生活

          三越デパート

          ときどき日本橋に行く。歩いて休みたくなったら、三越デパートに入り、天女像を見下ろす回廊に設置された椅子に座る。ここは、スーパーのフードコートのような喧騒はない。皆、静かに座って本を読んだり、スマホを操作したりしている。そんな風に東京の真ん中の老舗デパートに座り、ひとときを過ごす。贅沢なものだなと思う。買い物をしない私にも公平に休憩の場所を提供してくれる。流石は江戸時代から続く大店越後屋だなと思う。 陽気の良い季節には、屋上に出て、人工池を眺めながら、テラスの椅子でくつろぐ。

          三越デパート

          くつ下の破れ穴

          くつ下に穴があいた。 今までは、捨てていたのに、今日は捨てる理由が分からなくなった。親指の先が少し穴があいただけで、履けないことはない。機能には問題はない。指先があいているくつ下も市販されている。 穴のあいたくつ下は捨てるべきか使うべきか問題だ。 くつ下の穴と言えば、昔エノケンが歌った『モンパパ』の歌詞に「大きなダイヤモンドそれはママ・・・パパの大きなものはひとつくつ下の破れ穴」というのがあった。シャンソン歌集ジョルジュ・ミルトンが歌った"C'est pour mon p

          くつ下の破れ穴

          カブトムシが羽化した

          あれ!カブトムシの幼虫だ。 4月の中旬だったが、八百屋の店頭にカブトムシの幼虫が出ていた。動物好きの孫が喜ぶかなと4匹買って帰った。 早速、百均で飼育ケースと幼虫マット(飼育用の土)、ちょっと早いが昆虫ゼリーとエサ台も買った。百均でこんなにカブトムシ飼育セットが売られている。需要があるのだろう。 初めての飼育体験。ネット情報を頼りに飼育環境作りをする。土の深さは10センチ程か、土は握って団子になる位の水分量か。幼虫を入れたらいつの間にか土中に潜っている。(後に土が浅かった

          カブトムシが羽化した

          人生の勝ち組はいない

          昔、「年収が千万円を越えると勝ち組だって」とどこから得た話だか分からないことを同僚が言ったことがある。そのとき勝ち組という言葉に何か引っかかるものを感じた。 スポーツや対戦ゲームでは、勝者と敗者の数はどちらが多いのだろう。対戦では、勝ち数と負け数は同じである。多くは勝ち抜き戦なので、最終勝者だけが勝者となり、栄光の勝利を得る。この栄光の1名の陰に多数の敗者がいる。 人間は、スポーツだけでなく、多くの試合と言われるものにこういう仕組みを作り、いわゆる最終勝者が生まれている。

          人生の勝ち組はいない

          暑い日に

          梅雨が明けたかのように暑い日が続いている。 炎天下に長く歩くのが大変で、ついつい、スーパーの中に入り、涼を取ってしまう。 小椅子に座りながら、夏になると早く涼しくならないかと思う。涼しい季節の次には寒い季節が来ることを忘れている。いや、冬の寒さが人間に酷で厳しいというを忘れている。 冬になればなったで、早く温かくならないかと思う。温かい季節の次には暑い季節が来ることを忘れている。いや、夏の暑さが人間に酷で辛いことを忘れている。 どうして、そういうことになるのだろう。

          品川水族館イルカショー

          品川水族館でイルカショーの始まる前に水槽を泳ぐイルカを見ていたら、魚とは違う独特な泳ぎ方に気がついた。 泳いでいるイルカの尾ビレは水平で、それを上下させて推進力を生み出している。 ジャンプして水中から飛び出した体が、再び水中に入るときの尾ビレは、垂直になる。水中に入る直前に捻れて水平から垂直に変わる。こうして、水面に当たる衝撃を小さくしている。 極めて理にかなったことなのだが、イルカは、尾ビレを自然に自由自在に動かしている。 やがて、ショーが始まった。先ず初めにイルカ

          品川水族館イルカショー

          白壁の雨色

          今日は晴れ。 黒い瓦に陽光が差してキラキラと光輝いている。黒が白に変わった。 葉に陽光が差して、白く輝いている。緑の葉が白く変わった。 今日は雨 車窓から眺めるビルの白壁に雨が打っている。白壁に雨が染みて黒ずんでいる。 雨は水、水の色は白だと思っている心は裏切られて、壁に染みた水の色は黒い。白壁に白い雨水がかかり、黒ずんでいる。白と白で黒になる。 車窓から眺めるビルの白壁は白い。今日は雨。白壁に白い雨が打つ。白壁は黒ずんでいる。 白と白は黒。

          クマ夢物語

          1 クマの出没 福井県に帰っている友人に6月半ばに福井市でクマが出たねと言うと、丸岡城下の民家にもクマが入ったらしいという返事が来た。クマが人里近くに出没しているが、こんな市街地に出るようになったことに驚いている。 クマが人間社会近くに出るようになった原因はいろいろあるだろう。 ①クマの生息地が狭くなった。 ②クマの食料となる木の実が不作。 ③里山のような人間と野生動物の間のバッファゾーンがなくなった。 ④開発が進み、クマの生息地に人間が近づいた。 ⑤クマの個体数が増加

          上野駅15番線ホーム

          大宮を出た上野行の列車が15番線ホームに入って止まった。銀座線に乗り換えるために中央改札口に向かったが、啄木の歌碑があるのを思い出して、立ち止まって探した。歌碑が線路の途切れた端にあるのが、すぐに分かった。  ふるさとのなまり懐かし停車場の  人ごみの中にそを聴きにゆく 上野駅ほど上京のイメージを彷彿とさせる駅はない。特に、上野が終着駅だと分かるこの場所がよい。線路が途切れているのが、上野駅らしい。鉄道が高架になる今日、地面の上に敷かれた線路の風景は、鉄道が生まれた昔を思

          上野駅15番線ホーム

          船堀タワーと適度な高さ

          江戸川区船堀駅前にある船堀タワーのエレベーターに今の高さが表示される。展望台に着くと数字は103を示していた。 その日(2024.6.27)は快晴ではなかったので、太陽の逆光がなく、どの方角からも景色が見やすかった。 眼下を中川と荒川が平行に流れていて、その向こうに東京スカイツリーがそびえている。南西に東京タワー、空気が澄んだ日には丹沢山地が、運が良ければ富士山が見える。水平線近くにゲートブリッジが高々とそびえている。ゲートブリッジは、江東区若洲公園と中央防波堤埋立地をつ

          船堀タワーと適度な高さ

          シニア料理教室の思い出

          数年前に友人に誘われて、有名レストランが主催するシニア相手の料理教室に通った。受講生は、シニアの男性ばかりだが、皆、料理経験があるのか、手慣れた包丁さばきだった。 全員が半年後に週1回の講座を無事終えて修了することができた。 レシピは大切に保管したつもりなのだが、いざ見ようと思っても、どこにあるかは分からない。覚えていることといえば、ワタリガニを使ったパスタ(甲羅を上に乗せて存在感アリアリの料理)位。パスタを3分茹でたら、トマトソースの方に入れて更に煮込む、固さが残るアル

          シニア料理教室の思い出