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コーヒーってなんなんやろな……

10月1日は「コーヒーの日」でした。
飲みましたか? コーヒー。
ぼくは飲みました。
毎日淹れて、飲んでるんですが、この日はちょっとだけ、こう、あぁ今日はコーヒーの日だなぁと思いながら淹れた。
味への影響は不明だ。

こう、とくにまあそんなわけでコーヒーの日だからと言って何か特別なことをしなかった。
ときどき出張コーヒー屋セトコーヒーを名乗ってマルシェイベントやらでコーヒーをおこなったりしていますが、特になにも。
でも、なんか、ふと、
「コーヒーって何なんだろうな」
と思った。

こう、コーヒーって、あれですね、正拳突きのようだ。
基本にして極意。
「研鑽を重ね続けたら、一撃必殺の技となり、最終的には岩をも破砕せしめる」ジャンルのやつみたいな、そういう。

○○道、と呼べるもののひとつというか、やりこみ要素多いゲームのよう、というか。
でも、別にマニアックなものではない。
ありふれていて、誰しもが口にする。
日常に溶け込んでいる。
極めれば岩をも穿つポテンシャルを持ちながら、家庭に、オフィスに、憩いの場に、それは、ある。

栽培、収穫、選別、焙煎、粉砕、抽出……
コーヒーに関わるあらゆる要素で極点に到達した一杯。
それは比喩ではあるが、岩をも破壊する威力を持つ。
具体的には、めっちゃほっこりする。
あと、めっちゃ美味しい。これは通常のコーヒーじゃない、と、たぶん知識がなくても本能に近い感覚で、わかる。わかるコーヒーってある。

あれですよ、とはいえ、淹れ方だけでもけっこう変わるもんですよ。

珈琲豆を選ばず、淹れ方のみで超常の威力を発揮せしめる【ドリップマスター】みたいなスキル習得してる人にわたしはなりたい。
居ると思うんですよね、そういう人。

粉に湯を注いだときの膨らみ方や感触で、珈琲豆の細胞がどう変質し、発生する炭酸ガスが湯と粉の混合の流れにどう影響するかを直感で認識し、味覚が美味に感じるエキスを適切な濃度で取り出すための時間/温度/湯の注ぎ方の、ここしかないという一点をすごい精度で捉えて抽出を完了させる。
そういう、ドリッパーとかネル内部にのみ限定的に発揮される絶対感覚を持った人、居ると思う。

全国を身ひとつで放浪しつつ、経営が傾きかけたコーヒー屋の前で行き倒れて、店主にオムライスをごちそうしてもらった恩返しにその超常の技を持ってコーヒーを淹れ、店を救い、また旅に出るみたいな人が。

あの、剣や武道の達人を描いた小説の、達人技の描写が好きで、逸脱してる極技の逸脱具合が言語化されてるの読むのが痛快。
そんな感じで、【ドリップマスター】を描いてほしい。胸踊るドリップ描写を!

秋田禎信さんとか飛浩隆さんに。
いや、ぼくが書けば良いのか。

どう描くか……。ヌゥ……。
コーヒー淹れて考えます。

#コーヒー #珈琲 #雑記 #日記 #随想 #うそめがね日記

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