『星降る夜のララ』4
【続き】
「ララ、もう薬草はしばらく取ってこなくていいよーー」
お昼ご飯を食べている時に、お母さんはララに言いました。
「ーーまだたくさんあるからね。月光花もララのおかげで十分あるわ。それから、明日は出かけないで、お家にいてね」
ララは、分かったと答えましたが、なんとなく心が重くゴロゴロしました。
最近町の人たちの中には、ララのお母さんのお薬について、悪いことを言う人がいることをなんとなく知っていたからです。それとも、髪の毛の色が急に気に入らなくなったのかしら(とララは思いました)。そして、明日は国中の大変な日であることも、もちろん知っていました。
ララはヒカリに会いたくなりました。
夕方になり、ララは星を見に丘へ出かけました。丘にはヒカリと何度も一緒に来ているので、おそらく彼もやって来るだろうと思っていました。
しばらくニコと待っていると、
ーー今日はここにいると思った。
いつに間にか、ヒカリがいました。いつも通りの優しい笑顔でしたが、どこかさみしそうでもありました。
ーーでも、明日はここに来たらだめだよ。
ーーどうして? ヒカリも明日はこないの?
少年はララが用意していた望遠鏡に目を当てると、見てみて、とだけ言いました。
ララは言われるままに望遠鏡をのぞきました。大きさの異なる3つの星々が、ほぼ一直線に並ぼうとしていました。
【続く】
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