オレンジのチェックワンピを選ばせました（短歌なし）

お世話になっている美容院のお兄さん、行く度にコスプレを勧めてくる。先日も「休職記念にコスプレしておいた方が良いですよ」と言われた。しないよ。
「らんまのあかねちゃんなら制服着るだけで完成しますかねえ」と盛り上がってたけど、よく考えたらただの26歳制服姿でしかない。しないしない。
 
そんなお兄さん、成田凌とほぼ同じ外貌で、かつてはマスタング大佐のコスプレをしており、来年にはお父さんになるらしい。わー！おめでとうございます。
ちょっと前までは独身であることを楽しんでいて沢山の趣味に打ち込まれてたけど、今年結婚されて来年にはもうお父さんになる。「一人の時はいつ死んでもいいやって思っていたけど、家族が出来たので絶対に遺してはいけないです」と笑っていた。あ、今この人知らない人だと目が離せなかった。
 

あと、わたしの友人に彼ピができました。わー...おめでとう～…。
「あたしゃ一生ユニクロでいくよ」と宣言していた彼女から「デート服を選んでほしい」と言われてルミネへ。あんなにも真剣に服を選んでるところ初めて見た。絶対に着なかったワンピースにも手を伸ばして、見慣れない自分の姿に照れたり戸惑ったりしていた。かわいいね。デート3回分の洋服と香水までも購入していて、これはもう本格的よ、本格的。

いつもならくだらない話だけの珈琲時間も彼氏一色。とうとうわたしたちの珈琲に第三者が加わってしまった。名前も顔も知らないけどなあ、アンタよりわたしの方がこの子といる時間長いんだからね、キーッ！！
今までお洒落に関しては無関心だったから不安なのって落ち込んでいたけど、大丈夫だよ。あなたには優しさとユーモアがあって飾らない美しさもあって、そこが好きって言う彼氏なんだから。何より着慣れない服も香水も買って、相手にケーキを届けようとしているんだから。それはちゃんと受け取ってもらえるよ。
（彼女がわたしと一緒に服を選び続ける限り、純粋な2人きりのデートにはならないだろう。珈琲時間の仕返しである。）

紙袋を抱えてキュッと笑う姿なんか今まで見たことがなかったよ。彼女の心境に応える服を置いてくれてありがとうルミネ、また行くね。
ちなみにその子のタイプは『ゴールデンカムイ』の谷垣ニシパ。何としてでも彼氏に会わせてもらおうと心に決めている。

 
幼い頃に観たインタビュー番組を思い出した。話していた女性のある一場面しか覚えていないんだけど、恋人とか結婚について聞かれた時にその人は「私は彼の為に変わる事ができなかったので、別れるしかなかった」と言っていた。決断した時の生傷をそのままに何一つ忘れていない顔をしていて、人を好きになるってこんなにも覚悟と変化がいるのかと衝撃的だった。

テレビで観た女性、美容院のお兄さん、わたしの友人が頭の中をグルグル。もしかして今、ものすごく特別で眩い瞬間に立ち会っているんじゃないかと思っている。


（僭越なのですが、投稿した短歌を雑誌で採用して頂きました。照れ照れ。自分の書いたものを誰かが読んでくださり、コメントまでして頂けた事にドキドキしています。心の中に置いてあるものが、自分以外の言葉を受けて再結晶を始める感じに興奮です。他の公募にも出してみたいなとちょっと調子に乗っています。もう一度、あの興奮を味わいたいのです）