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2023年度、導入を考えているラベンダー品種たちのご紹介。

●コモンラベンダー(Lavandula angustifolia)

・1号ようてい(L.angutifolia 'No1 Yotei')

1号ようていの花穂

フランス由来の北海道伝統品種という北海道で半世紀以上育まれてきたラベンダー品種が大きく4つおります。
1号ようてい2号はなもいわ3号濃紫4号おかむらさきとそれぞれ品種名がついていまして。
まぁ他にもバイオレットメモリーだの濃紫ピンクだのナナ・ナリサワなどいるのですが、あくまでメイン4つに絞った話をします。

新千歳空港のお土産ショップや富良野エリアで手に入るラベンダーオイルは3号濃紫と4号おかむらさきの2タイプがメイン。
しかし、この2種精油の香りとしてそれぞれ癖を持ってまして、
・2号はなもいわ→爽やかでTheフラワー感
・3号濃紫→かなり甘ったるい
・4号おかむらさき→香りの伸びが紅茶っぽい

というアロマ的特徴があります。

そこで1号ようていはどんな香りか?
というと、"優しい甘さを持っていながらスッキリしたアロマ"をようていはもってるんですよ。いわゆる中間的な性質ですね。
中富良野町はファーム富田施設内の香りの舎にて、このようてい精油の香りを試し嗅ぎができるんですよ〜!

ででで、
そのアロマの中間的な性質と、北大の1960年代の資料からみっけた収油量だけでみると4品種の中で最も高い性質(おかむらさきの1.2倍)に惹かれて栽培導入を決めました!

・・・北大に眠ってる60年代ラベンダーを商業生産していた時代の資料、なかなか凝ってて面白いんですよね。
植栽から数年後に株が大きく育つとオイル採れる量はこう増減するよ〜とか書いてあるんですよ。おもしろい。

ググってみると案外すぐに見つかりますよ


・ホルゲイト(L.angustifolia 'Folgate')

3年目開花期のフォルゲイト

ラベンダー栽培2年目の2020年から4号花壇に5株だけ植わっているこのホルゲイト。
見た目は北海道伝統品種の3号濃紫にソックリな外見なんですが、ポプリを乾燥させると青みが強くなったり、ひょんな縁で拝読させてもらったRHS(ロイヤルホーティカルチャーソシャエティ)の創刊する植物図鑑においてこの名前をみることができる英国ラベンダー品種ですね。
RHSの図鑑によると、本来は背丈が75cmほどまで大きく育つ中・大柄品種だそうです。
しっかし無知ゆえに4号花壇(2年目)の配合用土をミスったせいでまったく大きく育たなかったみたいなんですよね。

そしてホルゲイト(Folgate)は海外ラベンダーファームのHPの品種紹介をみてもわかるとおり、世界的に高評価を受ける精油を生み出す品種だそうです。
なので精油としての価値もすこぶる高い英国品種なので、栽培拡大を決めました!


・ロイヤルパープル(L.angustifolia 'Royal purple')

開花初年度のロイヤルパープル花穂

これまた名前から察することのできる英国ラベンダー品種のうちひとつです。
この品種はかなり多くの苗木販売店の商品説明で、オイル/精油生産用にイギリスにて育まれてきた品種であることがわかります。
実際育ててみると、長い花穂とボリュームのある大株に育ち、花穂も長いので北海道伝統品種でいえば4号おかむらさきに類似した姿をしています。

←から2号はなもいわ、ロイヤルパープル、トルーラベンダー

英国での精油生産用品種〜という触れ込みから当初20株の苗木を買いましたが、うち2株は全く別の小柄で白味がかった葉っぱな品種が届いて18株。
そしてウチのロイヤルパープルは総じて花の色が薄色で揃っているのですが、TwitterやInstagraなどSNSで他人が育てているロイヤルパープルを見てみると、なんと鮮やかな紫色。
これはどういうことかぁ〜?とショップの不手際を疑って、今年はまた別の苗木ショップさんでロイヤルパープルを手配し比較して育ててみることにしました。
なので事実上、ロイヤルパープル?という怪しい品種が2つ存在している状態に。。。

日本国内の苗木屋でロイヤルパープルの真偽が錯綜しているのか?
それとも初開花の影響であまり色が出ていないのか?
そのあたりの問題を白黒つけるために栽培拡大を決めました!


・スパイカナナ(L.angutifolia 'Spika nana')

花穂がひときわ長い特徴を持つ英国品種

このスパイカナナも園芸鑑賞性が重視される文化の強い英国品種のうち1品種です。
品種名に"ナナ"とついているだけあって株自体は小柄なのですが、花穂がエラく長い。
北海道品種の3号濃紫の発展品種としてナナ・ナリサワがいるのですが、これをも凌ぐ長い花穂を持っています。

花穂の全体に花・つぼみが散らばる梅枝のような性質からドライフラワーやスワッグの利用に向いてるなぁ〜!と惚れ込み、栽培拡大を決めました!

・パープルマウンテン (L.angustifolia ’Purple mountain')

日本の山梨にある日野春ハーブガーデンさんが作出したオリジナルの国産ラベンダー品種なのですが、、、
とあるところのデータによると、園芸品種ながらもラベンダー精油の質がすこぶる高数値であることがわかっているんですね。

いまだにこの手でパープルマウンテンに触れたことはないのですが、論文ベースで精油の質が評価されたこともあり、個人蒸留家としてはぜひともオイルにして香りを味わってみたい魅力的なラベンダーなのですbb

ということで、今年度の導入を考えています!

○ラバンジンラベンダー(Lavandula x intermedia)

さてさて続きましてコモン(L.angustifolia)とヒロハ(L.latifolia)のハイブリッド系統種であるラバンジンラベンダーでのご紹介でっす。

・ラバンジン・ヒドコートジャイアント

RHSの創刊する植物図鑑にその名前を確かめることができる、英国生まれのラバンジンラベンダー。
花穂に特徴があって、とにかく蕾の数が多いんだとか!なのでモリモリで異形感を感じるまた特殊な花穂形状をしたラバンジン品種となってるようです。

そして蕾・花の数が多いということは、精油/オイルを溜めておく盾状線毛の数も比例して多いという事!
なのでラバンジンオイルの増収が期待できるぞ〜ということで、このヒドコートジャイアントの栽培導入を決めました!


・ラバンジン・シール(L. x intermedia 'Seal')

ラベンダー栽培2年目の2020年にラバンジン・ボゴング(L. x intermedia 'Bogong')という品種を2株試験栽培しました。
この子の導入経緯は、ラベンダー栽培歴2年目にして知った「ボゴングが背丈1mを超すラベンダーの中で最も大きい品種」という説明から生まれた興味で育ててみた経緯があったんですね。

しかし用土が悪かったのか、雪に弱かったのか、並みのラバンジンかそれ以下サイズでしか育ってくれず、思い描いたようにはいってくれませんでした。

でラバンジンの品種についてさらに詳しく調べていると、ラバンジン・シールというまた別の「大柄さ」が特徴なラバンジン品種をみっけました。

なので、どんどん育ててみようや〜〜〜!!ということでラバンジン・シールの栽培導入を決めました!


あとがき〜考えてることとかテキトーにば。

あうあう。

は本当にテキトーすぎるのでw
なんか、アキレア(青いオイル)との活動が2分しそうです。

わりとアキレア精油を使ってやりたいことが生まれてしまって、まぁそれとラベンダーの精油事業とも相互でものづくりやってく感じなので、どちらとも力入れてやってきたい考えなんですよね。

具体的には、ラベンダーはとりあえずの精油の化学分析をやるまでが第一目標なんですが、まぁこの試験をやるにも手段が北大院生になって論文でやるとか、どこかの会社でラベンダープロジェクトやって給料を存分に民間試験に使うとか。一苦労を要した先の結果なのですね(笑)

化学分析のデータ(Chemical analayze date)を手に入れられると、社会的においらのラベンダー活動の意義が大きく増すことになるんですよ。

とともに収油率の調査もやって、木工とラベンダー精油を掛け合わせたものづくりがしたいのでそっちの方を始動させつつ。。。
いや、その前に針葉樹精油と木工を掛け合わせて先に布石プロジェクトやっといたほうが後のバリューに繋がりますね、そうしますか。


アキレア(青い精油)の方に関しても、もう栽培地は確保していて、初夏が来るなり一大生産が始まる予定みたいです。
が、青いオイルをそのまま単体で売ることは一切しない予定です。

それをやると完全に素材屋のジレンマから脱却できず、ずーっと安く多く精油を蒸留し続ける魅力のない商業的命運に巻かれてしまうので。。。

青い精油をもとにした青いナニかづくり、をやっていく考えです。


おんじゃまおんじゃま!

シーズン外の色のない寂しい時期にどうにかラベンダーカラーをお届けしてみよう!と思いついたお花記事でした〜!


若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。