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【緊急企画!】無印良品のラバンディン精油が手に入ったので嗅ぎ比べレビューしてみる回!

およそ2週間ほど前にinstagramのストーリー欄を流し見していると、職業病ともいうべき見慣れたワードが目に飛び込んできました。

『ラバンディン』

ラベンダーのことじゃないか!!しかも無印良品の商品だ!!

しかもよく見れば「エッセンシャルオイル」との表記が。

そうです!
無印良品のアロマオイルラインナップに、ついに和精油ラインナップが誕生したのです!
和精油とは、日本で育ち収穫された素材から抽出された100%ピュアエッセンシャルオイルの事。

それがついに無印良品からも発売されたのです!
(というか和精油でさえMUJIナイズドされて販売されたのである…)


■札幌PARCOの無印良品でラバンディンオイルをGET !!

現在手元にあるホンモノのラベンダー精油たちに無印アロマが加わった

ついに手に入れてやりました。
こうしてラベンダーオタクの手元に、北海道ラベンダー観光のお膝元で育ち作られたラバンジン精油と、兵庫県で育ち作られた西日本産ラバンジン精油の両サンプルが互いに相見えたのです、、、!!

さて、表記は微妙に違っていますが双方とも同じ花で作られた精油。
そんな2つが揃ったということは、やることはもう一つしかありませんね??

そうです、嗅ぎ比べレビューやっていきましょう!

果たして南北1120kmと離れた地域それぞれで栽培されたラバンジンラベンダーがどのような香りの違いを生み出すのか、楽しみで仕方ありません!!

●"ラバンディン"と普通のラベンダーとの違いについて

真ん中が無印良品から新たに発売されたラバンディンオイルが採れる花

ちなみになんですが、「ラバンジン」というのはいわゆる普通のラベンダーとは異なった種類の花・植物なんですよ〜。
香りとしても一般的に知られていて涼しい地域に育つコモンラベンダー(Lavandula angustifolia)と、スペインやポルトガルなどの暑い地域に育つヒロハラベンダー(Lavandula latifolia)を交配させて作ったハイブリッドラベンダーのことをラバンディン、ラバンジン(Lavandula x intermedia)といいます。

香りはコモンの甘さヒロハの薬品チックな臭さ双方の特徴を持っていて、目が覚める系の香りとされています。


■無印良品が新たにプロデュースした「エッセンシャルオイル ラバンディン」に迫る!

実にシンプルで無印らしいデザインの新しいMUJI和精油シリーズ

無印良品ではかなり昔からアロマオイル(※)の商品を手がけていました。
無印良品テナントの一角には必ずある、緑色の10mL小ビンに入ったアロマシリーズですね。
その中にはもちろんラベンダーのラインナップも。

しかし今回新たに発売したのは、それらアロマオイルとはコンセプトも品質も一線を画す、いわば抽出成分100%のピュアな植物精油シリーズ!

そしてさらに日本国内の精油生産者から買い付けたエッセンシャルオイル!というものになります。

※アロマオイルは100%原液であるエッセンシャルオイルを数種類ブレンドしたり薄めたりしたものにつく名称です。

いままで長年取り扱っていたエッセンシャルオイルは、外国産の品種が特定されていない、低級なコモンラベンダー(L.angustifolia)の精油でした。
なので10mLで¥1400~1990という破格での販売が可能だったのです。

そしていよいよ無印良品は国産の主要な和精油をラインナップに加えました。
①兵庫県ラバンジン ②北見ハッカ ③ぽんかん ④青森ヒバ ⑤スギ
5バリエーションでリリースされています!

それら5タイプはそれぞれ日本で生産され、品質お墨付きの和精油!
ということもあり、容量たった3mLですがそれでも¥1490というハイプライスっぷり!

MUJIの新シリーズ、よほど気合が入っているようです…!!

■ラバンディン精油の産地に注目!

商品概要に「兵庫県の農園」とある。大規模なラバンジン栽培園といえば、、、

兵庫県で大規模なラベンダー栽培面積・精油の蒸留設備があるところといえば、ひとつしかありませんね。

おそらくラベンダーパーク多可さんで生産されたラバンジンオイルを用いてるのではないかと一発で見抜きました。

ラベンダーパーク多可さんはラバンジン・グロッソ(L. x intermedia 'Grosso')の収穫体験とオイルの蒸留体験ができる施設です。
西日本のファーム富田といっても過言ではない施設の規模かもしれませんね。

中富良野町ファーム富田で栽培されているラバンジン(L. x intermedia) 
コモン(L.angustifolia)とヒロハ(L.latifolia)のハイブリッドなので大柄に育つ特徴

一方で嗅ぎ比べに使用する、我らが北海道代表のファーム富田さんのラバンジン オイルといえば、「グロッソかスコティッシュコテージのどちらか」という回答を蒸溜所のスタッフさんから聞き出しています。
仮にグロッソであった場合、兵庫県多可町のラバンジン(グロッソ)と品種は同一のものとなります。


■いざ、北海道産ラバンジン精油と嗅ぎ比べ!

そこにあったグラスに閉じ込めてソレっぽく香りを充満させる

まぁ同じ種類の花なので、赤ワインの甘口辛口を嗅ぎ分けるくらいの違いしかありません。
コーヒーや紅茶、たばこやジン、ウイスキーなど香りについての嗜好品を嗜まれる方ならば違いは確実にわかるはずです。

どちらとも基本的にはラバンジンらしくスーッとする樟脳/カンファーの香りがしてきます。
これは普通の甘い香りをもつコモンラベンダーの香りにはない特徴なのでわかりやすい香りの特徴といえるかもしれません。
癒される…というより眼が冴えるという方が近い表現かもしれない香りです。

●ファーム富田・北海道中富良野町産ラバンジンオイルの香り〜

香りを嗅いだ最初には、さすがラバンジンというようなスーッとする爽快な香りが強く出てきます。
かなりラバンジンの個性を引き出せているエッセンシャルオイルだと思います。
ラベンダー的甘いアロマもしっかり存在していて、その甘さはスッキリ・サッパリした甘さです。

●無印良品・兵庫県多可町産ラバンジンオイルの香り〜

香りを嗅いだ最初は、やや複雑味のあるラバンジンの香りを味わえます。
やがて時間が経つにつれて花を強く刺激する樟脳臭は薄れていき、香りの甘さが際立ってきます。 
しばらく時間を置くと、甘さに重みを感じるように変化していき、コモンラベンダーの3号濃紫のように焼き菓子のようなややねっとりした甘さが香りに残っていきます。

ラバンジン精油なのに2面性が感じられるおもしろいエッセンシャルオイルだといえるでしょう。


という感じでしょうか!
嗅ぎ比べ、めっちゃ楽しいですね!!

ざっくりと両精油・地域育ちラバンジンの特徴を述べると、
北海道産ラバンジン(ファーム富田)は軽やかでスッキリしたアロマ。
②兵庫県産ラバンジン(無印)は後味に重みを感じる甘いアロマ。

という感じでした!


引き続いては、両精油をさらに詳しく香りを分析していきます。
香りの軽さ重さや、時間をかけることによる香りの伸びを化学的に考察していきますよ〜!

■さらにもう一歩!化学的な目線での分析!

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若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。