図解!オカムラサキとナナ・ナリサワの見分け方!
おととい昨日は久しくも涼しく雨の1日だったのですが、今日は一転。。。
一面真っ青な快晴とあまりの暑さで早起きしてしまったので、小出し記事としてこの頃のテーマに決着をつけてやりたいと思います。
(いやぁ〜今年の北海道ワインは味が濃く甘くなりそう!楽しみ!)
まぁ私の謎ポイントといいますか、答えを出したい性なので「誰得だよ」と言われれば「俺得だよ!」としか言えない内容かなと(笑)
とりまエフゲニーマエダの脳内がみれる貴重な回なのでどうぞ!
■両者の来歴
ラベンダーの中でも特に似通っていて、ラベンダー歴3年目のおいらでも実物標本がなきゃ品種同定(コレだ!と探し当てること)できねぇぞ!という品種がありまして、、、
その名 #オカムラサキ と #ナナ成沢 というのですが、両方とも北海道で育まれた品種です。いわゆる寒さに強い北海道品種。
軽く来歴を説明すると、
①オカムラサキ(L.angustifolia 'No4 Okamurasaki')は#北海道ラベンダー史 で半世紀前から登場するいわゆる長老的ポジ。
富良野で1950年頃から"オイル生産を目的に栽培されていた品種"のうち一つですね。
そもそもはフランスからタネでやってきた子たちなんですが、北海道品種≒フランス品種とも言えるわけです。メイレットと親戚的な。
②ナナ・ナリサワ(L.angustiflia 'Nana Narisawa')は割とごく近年1990年代に北海道で枝分け選抜された品種。その親はかの有名な3号濃紫ラベンダー。
ちょっと性質が違う遺伝変異枝を分けただけなので、遺伝性質はほぼ3号濃紫。花穂が親品種より長くなる分開花時期や成長速度はやや遅れるそう。けど早咲き種に分類されるところは変わらない。
オカムラサキより育てやすいし期待の新品種だ!ということで90年代から10年ごろまで各地にたくさん植えられてたっぽい。
※3号濃紫もこれまた似た品種がいて、Hidcoteがいる。けどヒディコートはコンパクトさと香りの薄さで一般的に見分けがつく。
ラベンダーの改良品種って、だいたい1970年代から一気にグワッと増え出すんですよ。グロッソさんがグロッソとメイレットを作ったあたりから。
(画像は2004年の本だから今はさらに多い)
話戻って、結局、、、生まれた時代は違えど、両者穂が長くなる北海道品種となると、そりゃ姿形似るよね。というのが問題点。
特にニッチなラベンダー品種業界だとNonネームカードで混ぜられたら、その道のプロじゃなきゃまずわからない。
で「富良野みたいにオカムラサキを育てたいの!」や「色の濃いラベンダーを見たいの!」という要望が来たら顧客大混乱。
育ち方や香りはぜんっぜん違うからね。。。
■両種の見比べ・比較ポイント
さて問題の外見なんですが、3年分養った知識と入念な聞き込みでやっと言語化して解説できるようになったのでぜひぜひ披露してみよう。
基本的な同定方法は植物研究者のそれ(近縁種など複数点で比較)と同じなんだけど、大きく特徴的な違いは丸をつけたポイント。
花穂の頂芽!
ナナ成沢は頂芽がどれも尖る(先端だけ2出)のに対して、
オカムラサキは輪生する蕾(紫のポプリになるやつ)がどの段でも基本変化しない(性質が強い)。
これだけじゃなくて、オカムラサキ(の遺伝)は蕾のつき方が6段に収束する。→なので色の濃い枝分け品種バイオレットメモリーも同じ。
けどナリサワは株の成長具合で基本7段から大きいので8、9段までなる。生産量すげぇ!
あとは色ですよね。。。
ナリサワはそもそも色が濃いことが名付けになってる3号濃紫の遺伝なのでガク/ポプリの色がそもそも濃い。
対してオカムラサキは紫色の色素繊維が少なく、ポプリの根元が薄色になるグラデーションだったり。
他にはポプリが細い!とかガクにラグビーボールのような繊維質が見られたりとかね。繊維の線は色素毛が少ない品種に現れる。
これは写真元が絶対的なそれぞれの写真。
これが見られるとホット一安心する人も多いんじゃないかな〜と。
けどオカムラサキはちゃんと品種案内板とともにしっかり育てられてるけど、ナナナリサワは誕生時期が微妙なこともあって生垣とか植え込みとかの見学目的ではない育てられ方をしているのが多いゆえ、品種名表記がない場合が多いのよね。
けどそんな中でもナリサワをみっけられるのは、オカムラサキ派より濃紫派であるおいらのモットーだったりポリシーだったりする。
⤴︎⤴︎ 次号!!⤴︎⤴︎
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若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。