見出し画像

南葛SCの選手が介護をアシスト! 笑顔と生きる力を引き出す交流会


りふりに南葛SCの選手がやってきた!

昼下がりの葛飾区。
普段は穏やかなデイサービス「りふり柴又店」が、突如盛大な歓声に包まれました。
現れたのは、南葛SCの選手3名、寺沢優太選手、長澤皓祐選手、三原向平選手です!

「こんにちは〜!」とさわやかに登場!
拍手とうちわで熱烈な歓迎を受ける本日のゲスト、
左から、寺沢優太選手、長澤皓祐選手、三原向平選手。


南葛SCといえば、『キャプテン翼』の作者、高橋陽一先生が代表取締役を務めるプロサッカークラブ。
りふり柴又店とりふり亀有店がある東京・葛飾区からJリーグを目指して活動中です。
そんな南葛SCの選手がりふりを訪問してくれるとは感無量!!!


それでは、まずは選手の自己紹介から。

寺沢優太選手は、背番号30、長野県出身のGKです。

寺沢優太選手

「皆さん、こんにちは! 南葛SCでJリーグという目標に向かって頑張っている寺沢優太です。僕の夢はドイツに行ってサッカーをすることです。
毎日、苦しいことも大変なこともありますが、それでも頑張ったり、難しくても諦めずに挑戦することを大事にしています。
これからも、人として、選手として、苦しいことがあってもめげずに頑張っていきます! 今日は一緒に楽しみましょう!!」


長澤皓祐選手は、背番号27、静岡県出身のMFです。

長澤皓祐選手

「皆さん、こんにちは! 長澤皓祐です。
僕の夢は、サッカー王国であるブラジルでプロサッカー選手になることです。
そのために、ポルトガル語の勉強や南葛SCでの活動に励んでいます。
今日はよろしくお願いします!」

ヘアスタイルが特徴的な三原向平選手は、背番号6、香川県出身のDFです。

三原向平選手

「皆さん、こんにちは! 背番号6の三原向平です。こんな頭でも子どもが3人います。僕はもう一度、このクラブでJリーガーとして活躍したいという夢を持っています。短い時間ですが、よろしくお願いします!」

夢と希望に満ち溢れた自己紹介に、利用者さまも大盛り上がり。
心のこもった声援を送っていました。

りふりが南葛カラーに染まっています!

すべては推しのために! 事前準備も抜かりなく


実は、この日を迎えるために、りふりのスタッフと利用者さまは事前に準備を進めていました。
毎日のように南葛SCの試合をYouTubeで流して観戦したり、推しメングッズである選手のうちわを手作りしたり。
さらに、南葛SCの中でも特に好きな選手を投票する「推しメン選手権」も実施していました。


片手が不自由でも、うちわにのりを塗ってくれました。
パーティーモールで南葛カラーに彩ったら、推しメンうちわの完成です!
事前に投票を募った推しメン選手権。よく見ると、選手以外が混じってる……!?
ウェルカムポスターも手作り!


「推しメン選手権」結果発表〜〜!

さて、本日いよいよ、「推しメン選手権」の結果発表です。

利用者さまが事前に貼ってくれたハートシールの数で、総合1位、ポジション別の1位が決まります!
寺沢選手、長澤選手、三原選手のいる前で、いったい誰が1位になるのか……いろんな意味で緊張しますね。

さあ結果は…… ドゥルドゥルドゥルドゥルドゥル、ジャーン!!(効果音)

総合1位は、大河原弘樹選手です!パチパチパチ〜!


GK部門1位は同じく大河原選手!

2位は寺沢選手でした〜。
「1点差? くやしい〜」


DF部門1位は、三原選手です!(お〜)
「髪の毛のおかげかな(笑)」

2位は伊野波選手。


MF部門1位は、長澤選手です!
「ありがとうございます!」

2位は、元日本代表の今野泰幸選手、稲本潤一選手。


FW部門1位は、石井謙伍選手です!

同じ時間帯で、りふり亀有店に来てくれています。


上位選手に花をつけていきます。

りふりに来てくれた4名の選手がちゃんと上位に選ばれていました〜!(ほっ)

選手からは「意外な結果!」という声も上がりました。
チームで行う人気投票とはまた違う結果のようです。年齢層にも関係するのでしょうか、興味深いですね。
名前の挙がった選手たちのエピソードも教えてもらい、利用者さまは南葛SCへの知識をいっそう深めていました。


それぞれ上位入賞です!


予想外の盛り上がりを見せる「質問コーナー」

3選手への「質問コーナー」では、利用者さまからたくさんの質問が飛び出しました。利用者さまも積極的に手を挙げていて、予想以上の反応にスタッフも驚くほど。


〈質問1〉
利用者さまからの質問:「いろんなスポーツがある中でどうしてサッカーを選んだんですか?」

寺沢選手の答え:「小さい時、サッカー、野球、バスケットボール、空手の4つを習っていたんですが、なぜかサッカーが残りました。今考えると、ボールを蹴って止めたときのうれしい気持ちがサッカーを続けている理由だと思います」

長澤選手の答え:「4歳の時、幼稚園の体操教室に通っていて、そのコーチが大好きだったんですけど、そのコーチがサッカーも教えていて、それがきっかけです」

三原選手の答え:「僕はただお兄ちゃんについていっただけです(笑)」


〈質問2〉

利用者さまからの質問:サッカーと子育ての両立はどうしているんですか?」

三原選手の答え:「奥さんがしっかりしているので大丈夫です。奥さんありきの僕です!」


〈質問3〉
参加者の中で最年少の小学6年生の蓮太郎くんからも質問がありました。

小学6年生からの質問:「小学生のうちにやっておいた方がいい練習はなんですか?」

三原選手の答え:「たくさんあるけど、とにかく楽しむことが一番大事。楽しければ自分から学んでいくので、サッカーを嫌いにならないでください」

長澤選手の答え:「僕がやっていたのは、好きな選手を真似すること。クリスティアーノ・ロナウドが好きで、真似してドリブルをたくさん練習しました。教わるより、自分で真似して学んでいくことが大事です」

寺沢選手の答え:「ドリブル、パス、シュート、キーパーなど、レーダーチャートの項目が全部広がっていくようにいろんなジャンルをやってみてほしい。いろいろ経験していく中で知識も技術もついていくと思うから、失敗を恐れずにチャレンジしてほしいです」


地域のサッカークラブで6年以上サッカーを続けている蓮太郎くん。真剣なまなざしで話を聞きます。


〈質問4〉
利用者さまからの質問:「昔は、サッカーは手を使わないので横着者のスポーツと言われていましたが、実際はどうですか?」

寺沢選手の答え:「サッカーは繊細でちょっとしたことで世界が変わります。僕がやっているゴールキーパーも、立ち位置が1cmずれただけでゴールに入ったり、ボールに第一関節が触れただけで、ゴールが守れたりする世界です。繊細かつ全体に気配りができないといけないスポーツだと思います」

長澤選手の答え:「実はサッカーはすごく繊細なスポーツで、ボールのどこを足のどの部分で触るかによって勝敗が分かれてしまうくらいです。横着者に見えるかもしれませんが(笑)、繊細なところもわかってもらえたらなって思います」


〈質問5〉
利用者さまからの質問:「ゴールキーパーの寺沢さん、シュートの方向は見分けがつきますか?」

寺沢選手の答え:「シュートを打つ人は最後の足首の向きでボールの方向を変えたりします。なので、予測するというよりはボールの来た方向に素早く反応しています。ただし、PKの場合は、シュートを打つ人の目線だったり、体の向きから予測して止めたりもします。止めた時はうれしいです!」


質問した方の中には、「実は、サッカー3級審判員の資格を持っている」という利用者さまも
スタッフも知らなかった利用者さまの一面を知ることができ、「ぜひ南葛の審判やってください」「南葛寄りの審判をお願いしますよ(笑)」との声が上がりました。

皆さん積極的に質問をしてくれました!


南葛グッズ争奪! クイズ&じゃんけん大会

南葛SCグッズを懸けた「クイズ大会」や「じゃんけん大会」も盛り上がりました。
3名の選手からそれぞれ南葛SCにまつわるクイズが出題されました。

「南葛SCの唯一の外国人選手の出身地はどこでしょう?」

「南葛SCに葛飾区出身の選手は何人いるでしょう?」

「南葛SCに元日本代表は何人いるでしょう?」

※答えは記事の最後に。


さらに、「頭の上にボールを一番長く乗せていられるのは誰か?」クイズでは、意外にも3選手ともまさかの「自信がない」というコメント。
リフティングを長く続けるよりも難しいようです。

利用者さまの予想で多かったのは、三原選手ですが、
さあ、一体誰が一番長くボールを長く乗せていられるのでしょうか……!?

ボールを頭に乗せていざ!……


大方の予想を覆し、長澤選手が勝利しました!!

じゃんけんで寺沢選手に勝った人にも、南葛グッズがプレゼントされました。

グッズを懸けた戦い(じゃんけん)の火ぶたが切られました!


心と心を通い合わせる時間

いつも実施している「りふり体操」にも、選手が参加してくれました。
3人の選手が前に立って、一緒に体を動かしてくれるだけで、利用者さまも自然と意欲的に。
いつもより張り切って、普段は座って体操をしている利用者さまが立って体操している姿も見られました。

「いつもより頑張ってる〜」とスタッフも大感激です!

オリジナルの「りふり体操」を一緒にやってくれました。

イベントの合間には、利用者さまのリハビリの器具装着のサポートや、おやつタイムのサポートなど、デイサービスの仕事体験もしてもらいました。

器具の装着を手伝った寺沢選手は「キツくないですか?」と優しく声をかけながら、利用者さまと交流していました。

自然と相手に寄り添う姿が素敵でした

デイサービスを訪れるのは、大学の実習以来という長澤選手は、「皆さん笑顔がかわいいです。“いっぱい食べて大きくなってね”って言われました(笑)」

目線を合わせ一人ひとりと交流してくれました

もともとお年寄りと接するのが好きという三原選手。
「みんなかわいらしくて、話をしていて楽しい。子どもとはまた違ったパワーがもらえますね。“あんまり髪をいじめちゃダメよ”って言われました(笑)」と、笑顔で利用者さまとのやりとりを教えてくれました。


すっかり打ち解けている三原選手


最後は、南葛SCのユニフォームを着用しての記念撮影。
選手たちが持ってきてくれた37枚のユニフォームは、なんと南葛の選手一人ひとりの血と汗と涙が染みこんだ本物です!
選手たちはこのユニフォームを着て、夢と希望に向かって、数々の試合を戦い抜いてきたのです。

この時間は宝物です
スタッフも感激


普段は支えられる側の利用者さまが、地域で活躍する南葛SCの選手を応援する。それによって、日々の生活に潤いが生まれ、楽しみや生きがいとなって、心身の健康にもつながっていくのではないか。
そんなふうに考えて開催した今回の南葛SC選手交流イベント。

「来る前は何かしら皆さんに刺激を与えられたらと思っていましたが、逆にこっちが活力をもらいました」
そんなふうに話す寺沢選手の言葉が印象的でした。

「手を握った時、ものすごくエネルギーを感じたんです。経験からくるものなのか、やっぱり重みが違いますね」


手を重ね合わせて


あっという間の3時間。

選手の挨拶で、楽しいひとときは終了となりましたが、利用者さま一人ひとりの笑顔が充実した時間を物語っていました。

参加した方からは、

「楽しかった!」

「帰って家族に自慢します」

「今日はうちわを抱いて寝ます!」

などの声が聞かれました。もはや推しのライブに足を運んだファンのコメントそのものです。


この日を胸に明日への一歩を踏み出します

リハビリ、入浴介助、歩行訓練など、通常通りの業務をこなしながら、利用者さまと選手の交流を盛り上げてくれた、りふり柴又店のスタッフたちも満足げです。

「利用者さまのいつもと違う笑顔を見られてよかったです。選手の皆さんと利用者さまとで想像以上に活発なコミュニケーションが図れました。開催してよかったですし、またやりたいですね」(酒井施設長)

「利用者さまにこんなに楽しんでもらえて私たちもうれしいです。普段は大人しい人が発言していてびっくりしました。刺激になったんだと思います」(鈴木主任)


利用者さまを見送る選手たち。最後まで会話をしたり、手を振ったりしてくれました。


平日は南葛SCの営業活動を行い、夕方から練習に励んでいるという南葛SCの選手の皆さん。チーム、そして自らの夢と希望を叶えるために、この後もさっそうと練習に向かっていきました。

今日の貴重な交流を糧に、私たちはそれぞれの役割をまっとうしながら、これからも南葛SCを応援していきます!


三原選手のコメント

「デイサービスは大変そうなイメージでしたが、意欲的にリハビリをしていたり、たくさん話をしていたり、皆さん元気で驚きました。
『キャプテン翼』を知っていたり、高橋陽一先生のお父さんを知っているという人もいて、話も刺激的で面白かったです。これをきっかけに南葛SCのことをもっと知ってもらえたらうれしいですね」

長澤選手のコメント

「一人暮らしで寂しいけれど、ここでの交流が楽しいと言っている方がいました。思った以上に皆さんお元気で、会話のキャッチボールが楽しかったです。かわいらしい人が多かったです!」

寺沢選手のコメント

「デイサービスの仕事を体験して、スポーツに通じるものを感じました。1人だけを見ていたら周りが見えなくなるし、見えていないとケガをする人や困る人が出てきてしまう。いつも自分はキーパーとして後ろから全体を見ないといけない立場なので、サッカーと通じるところがあると思いました。
こういう機会があると、選手としても人間としても成長させてもらえますね。刺激になるだけでなく、心が変わっていくきっかけになるといいと思います」


りふり柴又店には、寺沢優太選手、長澤皓祐選手、三原向平選手、
りふり亀有店には、石井謙伍選手に来ていただきました。

あらためてお礼申し上げます。

本当にありがとうございました!
これからも応援しています!!

寺沢選手、三原選手、長澤選手、また来てね!



スタッフの愛犬と戯れる三原選手。


クイズの答え
「南葛SCの唯一の外国人選手の出身地はどこでしょう?」
答え:ブラジル サルバドール

「南葛SCに葛飾区出身の選手は何人いるでしょう?」
答え:1人

「南葛SCに元日本代表は何人いるでしょう?」
答え:5人