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北海道在住の会社員(現在育休中)。 カザフスタン人の妻と5人の子ども達と暮らす。 読書…

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北海道在住の会社員(現在育休中)。 カザフスタン人の妻と5人の子ども達と暮らす。 読書録、妻からの学び、子どもからの学び、をメモ程度に綴ります。 好きな言葉: 「なるようになる」「好きこそものの上手なれ」

マガジン

  • 遙かなるカザフスタン

    妻の母国にして子ども達のもう一つの故郷であるカザフスタンに関する彼是をつらつらと紹介します。

最近の記事

絵本読み聞かせ#8 (幼稚園にある絵本100冊)

4歳の長男は、絵本マイスターである。 これは小学校入学前までに絵本1,000冊に挑戦するという札幌市が企画する幼児向けプログラムで、昨年の2月から始め11月ごろに認定された。 同じ絵本を何回読んでもカウントに含めて良いため、厳密に1,000冊読んだわけではないのだが、300冊・500冊・800冊という節目ごとに缶バッチが貰え、1,000冊(というか回)読破したら記念品や賞状を頂戴できるので、子育ての一つのベンチマークとして、ワクワクしながら取り組んだ。 ただ1,000回読んだ

    • 絵本読み聞かせ#7 (幼稚園にある絵本100冊)

      幼稚園にある絵本は、気軽に借りることができる。 noteに書き綴っている絵本達は、大抵家に持ち帰って読んでいるものだ。 (つまり、幼稚園では他にも読んでいる・・・読み手にとってはもはやお経に近い) 絵本の読み聞かせは、主に3番目の長男(4歳)に行なっている。 すると、4番目の次男は俺にも聞かせろと寄ってくるし、小学生の長女と次女は何となく耳をそば立てている。 こうした状況なので、手当たり次第に読むよりは、長く読まれているもの、文学的に優れたもの、小学生にも読み応えのあるも

      • 絵本読み聞かせ#6 (幼稚園にある絵本100冊)

        100冊読破に固執して子どもの反応をおろそかにしないようにしたいけれど、読めば読むほど自分が絵本の世界にのめり込んでいる気がする。 幼少期に親に読んでもらった絵本に懐かしさを感じながら、これまで読んだことのない絵本との出会いに喜びと感謝を抱きながら。 字数少なくまとめることを意識しているせいか、読み聞かせながら要約や何かインサイトはないか考えながら読んでいる。 今回読んだ中では、『雪の写真家 ベントレー』が一番おすすめです。 #21 マイク・マリガンとスチームショベル

        • 絵本読み聞かせ#5(幼稚園にある絵本100冊)

          3月までに幼稚園にある絵本100冊の読破を目標に、子ども達に読み聞かせを進めている。 実際の冊数は30冊を超えたものの、noteの更新が途絶えていたので、書き綴ります。 いつも、何度でも思うことだけれど、絵本は本当におもしろい。 #11 ゆきのひのおくりもの 中国民話の再話である本作は、「情けは人のためならず」を心温まる物語で伝える訓話と言えるのかな。 諺で伝えるより、こうした物語を通じて親子で一緒に学んだり、人に優しくすることが周り巡って自分に還ってきた時に「これがそ

        絵本読み聞かせ#8 (幼稚園にある絵本100冊)

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        • 遙かなるカザフスタン
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          絵本読み聞かせ#4(幼稚園にある絵本100冊)

          育休を取り始めて4ヶ月。 親子が一緒に登園し時間を過ごす幼稚園に通っていることから、ここ数ヶ月平日の昼間はほぼ毎日のように我が子達と幼稚園で過ごしている。 自然の中にあり、園舎も開放的にデザインされているため、子ども達は園につくや否や大声をあげて遊び回ったり、自分の興味に沿った活動を行ったりする。 目標やルールが掲げられているわけではなく、子ども達は関わり合いを通じて、良心に耳を傾けながら集団や他者の理を知り、自分を見つめ学んでいく素晴らしい場所だ。 親も子どもと一緒に遊ん

          絵本読み聞かせ#4(幼稚園にある絵本100冊)

          読み聞かせ絵本#3 (ビジネスパーソン向けをチョイス)

          以前のnoteで紹介した『絵本のちから』の中で、河合隼雄さんはじめ著者の方々は、異口同音に「ビジネスマン(大人)こそ絵本を読んでほしい」と力説していた。 言葉を連ねて説明されるより、1枚の絵を見ることで魂を揺さぶるようなメッセージを読み取ることができるからなのだろう。 今回は、自分が読み聞かせをしてきた絵本から、ビジネスパーソンの琴線に触れそうなものという観点からいくつかピックアップして、感想をまとめてみます。 内容・オチまで書いているところご了承ください。 もぐらと

          読み聞かせ絵本#3 (ビジネスパーソン向けをチョイス)

          読み聞かせ絵本#2 (2023年度冬休み①)

          雪国の学校の冬休みは1ヶ月近くあり、テレビやゲームなどに積極的でない我が家では、自ずと本を読んだりして過ごす時間が多くなる。 そこで、子ども達が小学校や図書館で借りてきた絵本の中からおすすめしたいものを選び、読み聞かせした感想を以下まとめます。(自分の備忘も兼ねて) かみなりむすめ 「映画『かぐや姫』のたけのこと捨丸みたいだね」という長女の感想。 作者は、小学校の教科書にある『モチモチの木』と同じ、斎藤隆介さん(作)と滝平二郎さん(絵)。 下界の子供とせっせっせをしたい

          読み聞かせ絵本#2 (2023年度冬休み①)

          読み聞かせ絵本#1(乳児期向け)

          クリスマスに子どもを産んだ友人から出産前に「子育ての参考になる本ってあった?」と聞かれ、答えに窮してしまった。 改めて聞かれると、何を薦めたらいいだろう。 そして話の流れでおすすめの絵本もまとめて伝えることになってしまった。 というわけで、今年はちょくちょくこれまで子ども達に読み聞かせした、もしくは現在読んでいる絵本を紹介していきます。(子育ての参考書は、また折りを見てまとめよう) 今回は、乳児期(0〜1歳)によく読み聞かせたもの。 僕が読んでて楽しめたという選考基準

          読み聞かせ絵本#1(乳児期向け)

          今年は「喜」の年にー「もみの木」の歌と絵本に寄せて

          年明け早々発生した、能登半島地震や羽田空港での航空機事故に対し、やり場のない哀しみを感じる。 犠牲者の冥福を祈ると共に、被災された方々が現状を乗り切り、生活を再開できることを願うばかり。 能登半島地震に関して、このページ上でできることとして、知人が行なっている義援金付きみかんを紹介します。 自分でも何かできることをしなくては。 さて、甲辰の2024年が始まった。 変化や激動の1年であり、努力が実る年とも言われるそうだ。 個人的には、2024年を「喜」に溢れる一年にしたい

          今年は「喜」の年にー「もみの木」の歌と絵本に寄せて

          再生の物語としての『君たちはどう生きるか』

          うまく書き切れる自信はないけれど、書き留めたいことを綴る。 映画「君たちはどう生きるか」を見終わった時、消化しきれない感情が湧いていた。これは何なのだろうと考えつつ数ヶ月忘れていた、心につかえていた澱がようやく流れていったと感じたのは、最近『本へのとびら』を読み、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」の特集を見、そして映画のテーマ曲である「Ask me why(母の思い)」を自らピアノで弾いてみた時だった。 公開後も諸事情ですぐには見に行けなかったので、米津玄師が歌う主

          再生の物語としての『君たちはどう生きるか』

          バイリンガル・マルチリンガル #1

          我が家は国際結婚していることから、バイリンガル(さらにはマルチリンガル)にしたいなぁ・・・と子ども達を育てている。 先日書いた、絵本の読み聞かせを子どもたちに行なっているのは、日露両言語を獲得するため、という側面もある。 不登校児童の増加と相俟って日本人の国語力の低下が嘆かれ、特に外国にルーツを持つ児童が抱える問題は由々しいと言われる昨今、こうした社会の諸問題は決して他人事ではない。 日露両言語の習得は、親の責務と考える我が家では、子育てにおいて子どもたちの国語力(=語彙・

          バイリンガル・マルチリンガル #1

          河合隼雄ほか『絵本の力』を読んで

          幾度となく読み聞かせして、綴込み部分が壊れてもなお、子ども達と読んでいる絵本がある。 アメリカの絵本作家、モーリス・センダックの『かいじゅうたちのいるところ』(神宮輝夫訳、富山房、1975年)だ。 この絵本は本当に素晴らしい。 原書の英語も日本語訳も文章が端的で読みやすい。 主人公の男の子(マックス)はページを捲るたびに表情を変え、感情の推移が豊かに表現されている。 ”かいじゅう”として登場する西洋神話の怪物達も、どこか愛らしく描かれている。 圧巻は、見開き3ページに及ぶ

          河合隼雄ほか『絵本の力』を読んで

          河合隼雄とクリシュナムルティ

          僕の人間心理に対する関心や教育の基盤は、日本にユング心理学や箱庭療法を導入したことで知られる、故・河合隼雄さんの本から与えられた。 河合さんの子どもに対する真摯な姿勢や無限の可能性への慈しみは、僕にとっていまでも手本になっている。 また河合さんは、カウンセリングに臨む中で、クライアントの人生の中に転在する出来事が、まるで星座のようにつながる瞬間を見出し、それを「巡り合わせ」(心理学上では布置=コンステレーション、元々は星座の意)と呼んだ。 参考動画 https://you

          河合隼雄とクリシュナムルティ

          2023年の読書録

          今年は年間100冊読むことを目標にした。 結果、現時点で50冊くらいは読めたのだけれど、その中から紹介したい本をいくつかピックアップしたい。 ①角幡唯介『極夜行』 文芸春秋社、2018年 2016年11月から2017年2月の80日を超えて、著者が行った極夜期のグリーンランド探検を描いたノンフィクション。著者は、この大探検を行う前に『空白の5マイル』『アグルーカの行方』『雪男は向こうからやってきた』で国内のノンフィクション賞を受賞するなど、現代の日本を代表する探検家・作家

          2023年の読書録