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職場のメンタルヘルス不調対策に思うこと

資格の勉強を始めた。
メンタルヘルス・マネジメント検定という資格だ。

「心理系の資格をとりたい。とることを通じて体系的に勉強したい。」とは思っているが、多くの資格は高等教育や実務経験が必要で、働きながらとるのは難しいなぁと思っていた。
一方、この資格は特に実務経験も必要ではなく、ペーパーテストのみである。果たして、この資格が有用なのかという気持ちもあるが、何を考えていてこの勉強をしようと思ったかを書いておこう。

ケガと対比したメンタルヘルスの課題

自分が興味があるのは職場のメンタルヘルスだ。

働く身として、現状についてなんだかなぁ、何とかならんかなぁという気持ちがある。

課題と思っている一つをケガとの対比で書いてみる。

僕は製造業で働いている。同業者は納得してくれると思うのだが、良くも悪くもとにかくケガにうるさい。そして多くの対策が取られてる。例えばこんな感じ。

・転倒や切り傷といった軽微なケガでも会社全体に情報が展開される。
・ヒヤリハット(ケガに繋がるまではいかない問題)でも展開される。
・ケガが発生したら、安全対策が施されるまで類似の作業もできなくなる。
・金銭的・時間的コストを惜しまず、入念な対策の検討や実行がなされる。
・新しい作業や4M(Men, Method, Material, Machine)を変更する際には、ケガが発生するリスクを評価をする。
・毎月何件のケガが発生したかの統計がとられ、広く開示される。

パッと挙げるだけでもこれだけの対策が取られている。

こういった対策が取られていることは、過去の教訓を踏まえた再発を防止の取り組みとしてとても良いし必要だと思う。

一方、同じ安全に対する取り組みでも、メンタルヘルスに関する取り組みがどうなっているかを対比させて書いてみる。あくまでも主観的にですが、次のような状態であると感じている。

・メンタルヘルス不調となって出社できなくなった人がいたとしても、社内に情報展開されることはない。
・出社できなくなったりするまで問題が対処されない。
・職場環境が変化するときなどに、どのような精神面の負荷が生じるかは見積もられない。
・毎年何人休業者がいたのかが広く開示されることはない。

実際は対策が取られているがプライバシーの保護という観点から秘匿されている可能性もあるが、次のことは言えると思う。

同じ健康に関する問題だが、身体面は多くのリソースを注ぎ込んで過去の事例から学び、再発を防止する取り組みがなされる一方、精神面は受動的な取り組みに留まっている。

うーん。
身体と精神で本質的な違いって何があるんだろうか?
身体の対策はもう十分とられてきたから、これからは精神面へ注力をシフトしていかないといけないんでは?
とか思ったりする。

自分に何ができるだろうか

メンタルヘルス不調だなぁと感じつつ働いている身として、何かしたいという気持ちがある。(自分の働きやすい環境にしたいというわがままでもあるが。)

素人考えではいろんなことが思いつく。

・もう少し情報を開示して、メンタルヘルスにまつわるスティグマ(負の烙印)を減らせないか。
・メンタルヘルス不調を感じたときに、サポートしてくれる制度に気軽にアクセスできるようにならないか。
・当事者研究のように働きにくさを共有できないか。
・コーピングを会社の財産として共有できないか。

だけど、今の自分はあまりに無力すぎる。

十分に議論・検討されつくしたうえでの今の状態かもしれないし、
上に挙げた思い付きは全くの逆効果を起こすことかもしれないし。

せめて現状を理解するための知識がいる。そんなこんなで、冒頭のメンタルヘルス・マネジメント検定を受けることとして、知識をつけつつ、なんかできることないかなぁと考えたい。そう思っている。

仲間と出会うその時までに

こんなことを考えているけど、正直職場にメンタルヘルスの取り組みがどこまで必要なのか分からない。

根本には自分が働きやすくなりたいという利己心があるから、同じ職場の人はそんな対策は全く必要としていなくて、もっと別のとこにお金を回せと思っているかもしれない。

でもどこかには同じようなことを思っている人がいると信じている。

いつかそんな人と出会い、そのとき行動をしていくために、勉強していこうと思う最近である。

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