帰ろう

飛行機のチケット

なんやかんや、理由をつけて取れないでいた飛行機のチケットをついに取った。
結局のところどうでもいい理由だったんだ。
離れたくないのは、誰だったのか。
笑っちゃうくらい、引きずってたね。
もうそろそろ、解放しよう。
帰ろう、生まれ故郷に。
15年振りに住もう。
両親のもとで、少し休もう。

最後の住処

東京最後は、彼の住む街にした。
あえてそうした。
もう少し安いところもあったし、便利なところもあった。
この気持ちをうまく言葉にできないけど。
偶然を全く期待していないかと言ったら、ウソになる。
でも、もし偶然にも逢うことがあって、そんな奇跡が起きたとしたなら、
ちゃんとお別れがしたい。
元気でと、ありがとうと、伝えたいな。
そして、またね。と言いたい。
どうやっても、どうしても嫌いにはなれないから。

ありがとう

まだ、帰るまでは時間があるけど、きっとあっという間だから。
私に出逢ってくれてありがとう。
色々、学んだと思う。
良いこともあった、悪いことも同じくらいにあった。
でも、きっと笑ってこの街にさよならできると思う。
さ、カウントダウンが始まった。
感謝だけ、伝えたい。

柴崎紫