siom / 羊飼いの猫

行雲流水 下載清風 灯籠の地図

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手放す

きっと わたしは 貴方に認めて貰いたくて 貴方に少しでも近づきたくて もがき苦しんでた もう 手放そう 私が私のままで居られる御縁を 紡ごう ありがとう

    • 祖母の左目

      久しぶりに会った祖母の左目が 死にゆく人の眼に変わっていた きっともう そんなに長くないだろう、と 思った その時はいつ来るのか分からない それまで 私は彼女に何ができるの だろうか どんな記憶を残せることができるのだろうか 私が貴方の孫で よかったですか?

      • 傷口の治し方

        悲しいとき 苦しいとき 辛いとき  もどかしいとき どうしたら 元気になれるか どうしたら その苦しみから開放されるのか そればかり考えていた 短時間で痛みを取り除く方法を モルヒネだ 腹の奥までゆっくり大きく息を吸い込んで その苦しみを掬う この痛みなんだと そして考える 自分はどうするべきか 傷の治し方も徐々に覚える ゆっくり癒してくれる 傷口の治し方

        • 何十年と先まで

          自分のエゴで 距離感を踏み間違ってしまう 土足で踏み入ったり 勝手に気配を消したり 些細なトゲ 何気ない仕草 少しずつ搔き乱れる もっと素直にいていいのにね 相手のペースを無視して 真っ直ぐ進むことじゃないわ ちょうど良い距離感を何年と続ける そんな関係を しわしわになっても よぼよぼになっても お隣でお茶できるくらいに 築いていきたいと 思うんです

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        • to;2023
          21本
        • 月夜の約束
          20本
        • 昼の月
          21本
        • 名のつかぬ日々
          20本
        • 忘れることなかれ
          22本
        • re.
          10本

        記事

          足音が遠くで

          何処かへ去ったあなたの 居場所はわからずとも あえて見つけ出さなくても あなたの風向きはなんとなく分かる気がするの 心にそっと思い浮かべば 風が行先を知らせてくれるわ

          祈るように踊る

          ふと、腕を上に伸ばす 薄く雲がかかっている 明日は雨だろうか 風が心地よい 凝り固まった身体 深呼吸して確かめる  筋肉を伸ばす 深く呼吸する 目を閉じる 何のため 何に向けて わたしは動くのか 空高く 遠くに そうだ あの人に届くように 全身からつま先 空に 広い世界を通して 願いを込める 会えないからこそ 通じることがないからこそ 諦めのような でも沸き起こる想いを 届きますように 届きますように わたしの身体は自由よ

          青い鳥とnoteと

          青い鳥には ふと、思いついたことを 短く 思いついた 単語 文 点 と 点 そのときパッと思い浮かんだことを 呟く noteには丁寧に言葉をしたためる そこには過去と今と未来があって 物語がある 文章がある 頭の中でゆっくり 本当にいいたいこと綴れているかな 何度も心の中で呟いて確かめながら 書いては一文字戻り、 また書いては戻る 下書き保存して 次の日、また続きを書く そうして 繋いでゆく 過去のものを見れば 自分がどのようなことを思っていたのか 大事な宝物を手

          理由はないけれど

          お元気で。 と貴方は言って またね。 と私は返した また会える そんな気がした 理由はないけれど もしかしたらあなたは 会いたいなんて これっぽっちも思っていない かもしれないけれど この感覚だけは信じて生きたい ベンチに腰を下ろす ふっと息を吐き 空を見上げる 五月の風が髪を梳く 天井の青が身体に溶け込む 陽の光が背中をさする わたしは信じて生きるわ。 それまで お元気で。

          理由はないけれど

          意識の擦り合わせ

          過去の意識に尋ねる 現在の意識を繋ぎ合わせる 左眼の裏奥に過去を宿し 右眼の前能で今を下す   その狭間で私は生きている

          意識の擦り合わせ

          亡骸をこの手に

          死んだあとは蝿が集る 死んだ目には蟻が列を成す 少し泣きそうな目と 半開きの口から舌を出したまま横たわる その肉体だけ呼吸はなかった 植木の下に 静かに 身体だけが その日の朝は生きていたと聞いて なぜもう少し 早く会いに行けなかったのかと悔やむ 今まで一度たりとも 触れたことはなかった 他の誰かに触れられたのも 見たことも聞いたこともなかった いつも少し遠く離れて みんなの様子を伺っていた 卑しい目をして人間に怯えながら 他の子がいなくなったあと 人目を憚ってこ

          亡骸をこの手に

          いつも私は10年遅れ

          同い年の子が10年前くらい前に できていること思っていることを 今できていたり思ってたりする その10年間何か積み上げたものなどないし きっといろんなことを溜め込みすぎたのだろう 今の歳じゃきっと時代遅れでも せめて自分遅れにならぬように 生きるのみ

          いつも私は10年遅れ

          構築して自分

          きっと人って なりたい姿、ありたい自分 手に取りたいもの、考え方 そういうものを構築して その人の姿ができるのだ、と最近感じる または なりたい、という幻想から 自分に引き寄せるのではなく 自分にフィットするもの から自分を構築していくものだと わがままに生きろ。私。

          本屋

          お盆休み 少しゆっくりな1週間 1人で本屋に行き 色とりどりの表紙 手書きのポップ 紙の香り、活字に溢れる店内を 歩き回る 心が蠕く色めく 好きな言葉 心ときめく絵 紙の質感 息を吸う 私と私で対話する 業績、肩書、金、容姿 それらにステータスが求められる日常から 抜け出す そういう時間が好きだ

          始まりのきっかけ

          大切な人の 誰かの 命の終わりが見えたとき そこから自分の人生が始まった そこを見つめると 自分が動き出す 生きなければ あの人が死んでからも 自分が生きなければ

          始まりのきっかけ

          年、とったね

          年とったね なんて 照れくさそうに言うけれど あなたと同じ時代に生きることができて 同じように時を重ねることができて 年をとるのも悪くないなと 初めてわたしは思いました

          ふわふわ すりすり なにより 話さなくたって 会話できる … ニャー !