森喜朗氏「女性蔑視発言騒動」から感じる日本社会への疑問

オリンピック組織委員長である森氏から飛び出した女性蔑視と捉えられる発言。
「理事会は女性が多く話が長い」「普段の会議ではわきまえて(発言しないよう心がけて)おられる」などと発言し騒動となった。

もちろんこれらの発言は女性に対する自らの固定概念から話をするという、公の場であってはならない発言であるし、森氏に弁解の余地はないだろう。

しかし、ここで私が気になったのはニュースでの取り上げられ方である。  

「世界各国から批判」
「グローバルな流れと逆行している」
「この手の発言は欧米ではアウト」

もちろんオリンピックは世界で行う行事なので、その開催国である日本の委員長の発言に対し、各国から批判の声が上がるのは当然だろう。  

だが、この一連の問題の本質は「世界から日本がどう見られてるか」でもなく、「西洋文化のスタンダードに日本が合わせなければいけない」ことでもない。

大切なのは「日本国民自身がその発言をどう受け止め、どのような社会を作りたいか」である。

欧米がそういうからではなく、自分の固定概念に基づき発言することがいけないのであって、そのような固定概念が特に強く日常生活に残っているのが、森氏の発言に見られるような「ジェンダー差別」の問題なのである。

上記ニュースでのコメントを見ると、森氏の発言の何がいけないのかを分かっていないように思えて仕方がない。

日本のジェンダー問題についてよりオープンで活発な議論がなされてほしいと思う。

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