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2022年読書会総集編~毎月開催全12回分の記録~

『ひとり読書会』メンバーのしゅろです。

『ひとり読書会』は毎回オンラインで開催されている読書会ですが、今年は毎月休むことなくきっちり12回分行われました。レギュラーメンバー6名、各々まったく違った業界で働き、まったく違った地域で暮らしておりながら、未だに読書という共通の趣味で集える喜びを毎度かみしめながら参加しております。会の形式は二種類で、各自が紹介したい本を持ち寄って話すのが基本形式ですが、時折共通の本を設定して話し合う形式もやっています。

昨年12月からはこのnoteで共同マガジンを立ち上げました。メンバーそれぞれが本や読書会の話はもちろん、それとは関係がない趣味の話や雑談までノージャンルで書いており、記事数は既に90を超えています。『ひとり読書会』というネーミングも、この共同マガジンを立ち上げた時に付けたものでした。せっかく共同マガジンもあることなので一年間の記録として残すべく、2022年に開催された読書会全12回、紹介された本を挙げつつ一気に振り返ってみようと思います。

2022年1月読書会

この読書会では非常に珍しく、紹介者全員が一人一冊だった会でした。特に冊数を定めていないので、普段一人二・三冊は当たり前です。小説、哲学、ビジネス書と、このまとまりのなさが当読書会の魅力でもあります。

2022年2月読書会

ツッコミどころの多いラインナップですが、とりわけ『今夜、ロマンス劇場で』は目を引きます。個人的にもこういう変化球好きです。紹介者はかねてより宝塚ファンを公言しており、どうしても語りたかったのでしょう。映画もあるそうです。

2022年3月読書会

たまたまこの日が3月20日だったということもあって、『アンダーグラウンド』を出したのはちょっと感慨深いものとなりました。最後の『麻薬と人間』は圧巻の500ページ。こういう本を嬉々として紹介するのを見ていると、本が好きなんだなあと思わずにはいられませんでした。分厚いだけでワクワクしてくる気持ち。とてもよくわかります。

2022年4月読書会

4月はみんなで一冊の本について語る形式でした。やはり仕事についてとなると思うところはあるようで、「ブルシット・ジョブ」=「クソどうでもいい仕事」に対する卑近な例がたくさん出てくるのが愉快でした。メンバーの感想記事もいつになく多かったです。

2022年5月読書会

紹介型に戻った5月。相変わらず振れ幅が大きいのでコメントし辛いのですが、『破獄』の紹介には引き込まれました。『ゴールデンカムイ』に出てくる白石のモデルとも言われる実在の脱獄王。ノンフィクションだからこそ持ちうるリアリティが、この作品にはあるのでしょう。

2022年6月読書会

6月は一冊の本を話し合う形式でした。

この読書会メンバーとしては珍しい選本で、あえて王道のビジネス書を読んだらどうなるかという興味から取り上げられました。会の冒頭はメンバーそれぞれの感想から始まりましたが、肯定派、否定派、中立と綺麗に分かれたのが印象に残ってます。

2022年7月読書会

7月は初参加の方を交えて七人での会となりました。初参加の方が紹介してくれたのは村上龍の『愛と幻想のファシズム』。紹介者にとって一番思い入れのある作品を紹介していただいたからか、大変な熱量だったのを肌で感じました。

熱意におされて購入

2022年8月読書会

8月はみんなで『コンビニ人間』を読みました。個人的には、今までで一番読書会っぽいことをしていると感じた会だった気がします。世間的に「文学」と評されている作品を複数人でああだこうだ言う、読書好きにとって憧れともいえる場に、自分もいるのだという喜びがありました。

2022年9月読書会

なんと9月読書会も、『コンビニ人間』の続きになりました。8月読書会ではまだまだ語りきれなかったことを深掘り。文学の奥深さを再認識するひとときとなりました。

2022年10月読書会

マンガやラノベがあって、全体的にとっつきやすそうな作品が集まった会でした。『礼文短歌 蕊』という一風変わった本があるのは、紹介者が北海道旅行に行った際に見つけてきたものだとか。『天北原野』があるのもその関連です。

2022年11月読書会

11月もユニークな作品が揃いました。『桜前線開花宣言』と『はつなつみずうみ分光器』はどちらも現代短歌のアンソロジーです。短歌というバリバリの文系ジャンルがあるかと思えば、『ヘンな科学“イグノーベル賞”研究40講』という本もあり、紹介者が理系ということもあってか、イグノーベル賞の魅力についてたっぷり語っていただきました。これを機に、偶然(その日まで)開催されていたイグノーベル賞の展示会に駆け込んだメンバーもいました。

2022年12月読書会

今年最後の読書会は「今年ベスト本」というテーマで臨みましたが、意外にもマンガが並んだり、絵本という新たなジャンルが選ばれたりと、最後までバリエーション豊富でした。

中でも一番印象に残ったのは『私だけ年を取っているみたいだ。 ヤングケアラーの再生日記』でしょうか。自身の経験に引きつけて紹介されていたのですが、今年最後にして一番読んでみようと思った作品かもしれません。絵本が登場したのも興味深かったです。先月・先々月と「短歌」が出てきたのを見て、当読書会にさらなるジャンル開拓の光を見たとか。確かに、大人になってから絵本を買おうと思ったことはありません。無意識に視野を狭めていたのかもしれないと、この紹介を受けて反省しました。

おわりに

以上、12ヶ月12回分の読書会まとめでした。

まとめを書くにあたって、ひとつひとつの様子を事細かに書こうと思ったのですが、あまりにも冗長になると思ったのでやめました。読書好きの方がこの記事を見ていただき、一つでも新たな作品に出合えるきっかけになれば嬉しいです。もし読書会の様子が気になるようであれば、各メンバーのレビューなり感想記事なりをご覧いただけたらと思います。

毎月一冊何かしらの本を紹介するというのは、読書好きといえど案外難しいことです。忙しい社会人生活の合間を縫って一冊でも多くの本を読み、毎度予想外の本を紹介してくれるメンバーに敬意を表して、この記事を締めくくろうと思います。

来年も良い読書会ができますように。

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