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プー太郎だった私が出版社に入った理由。 ※イラストはイメージです

皆さんこんにちは、塚Bです。
出版社に入社して20年弱。
今でも時々、「あれ、どうしてオレはここで、こんな仕事をしているのだろう?」と不思議に思うことがあります。
今回は、そんな私が出版社で働くことになった経緯を、振り返ってみました。

若かった頃の、私。

在学中4年間、私は就活をしませんでした。
大学を出たら、とりあえずは適当にバイトとかしつつ、自分の好きなことをして暮らしていきたいなぁ~、と考えるタイプの若者だったのです。
私がいた学部ではこうした考え方はむしろ「普通」のことで、周囲にも就活をしている者はいませんでした。
なので大学を卒業すると、私は当たり前のように、無職のプー太郎になったのです。

彼女が泣く

私には大学2年の時から付き合っていた彼女がいました。
彼女は当時、まだ在学中でしたが目下就活中。
「好きなことをして暮らしたい」タイプの私とは真逆です。
在学中からこの件についてはさんざん言い合って来ましたが、結局折り合うことはなく……
あるとき、とうとう
「私はどうなるの……!」
と言って、彼女は泣き出してしまいました。
泣き続ける彼女を見ているのもつらく、かといって今後について具体的な展望もない(いや、夢はあったけど)。
一方で、彼女とも別れたくない。
結局、彼女を失うことを恐れた私は、就活することにしたのでした。

※イラストはイメージです

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で、就活ってどうやんの?

といっても、これまで就職のことなど考えたこともなく、大学の友人たちも就活しないのが当たり前、という環境だったので、そもそも就活の仕方がわかりません。
そもそも、世の中に、どんな会社があるのかもよくわかりませんでした。
いくつか聞いたことくらいはある会社のホームページを見てみると、既卒者は募集していなかったり、締め切っていたり、応募すらできないということがわかりました。
どうするか……と考え、部屋を見回すと……。
元々、読書が好きだった私の部屋は、本だらけ。
「そうか、この本は全部、どこかしらの会社が出したものなんだ。この会社を調べて、片っ端から受ければ、どっか受かるんじゃね?」
そう考え、ホームページを見てみると、まだ募集できる会社がいくつかある。
しかも、どうやら出版社は既卒者にも寛容らしい。
こうして、私は出版社を受験することにしたのです。

愛を全うする。

そんな感じで始めた就活でしたが、運良く(?)私は出版社に入社できました。
一方、彼女は。
当時急成長中だった企業に内定。
その企業はいまや、東証一部上場の大企業に。
(あれ、オレいらねんじゃね?)
と疑問も抱きつつも、私は永遠の愛を誓って彼女と夫婦になり、一女をもうけ、結婚から10年後に離婚。
灰となって消えるほど、私の愛は完全燃焼したのでした。

(文/イラスト◎塚B)

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