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ビットコイン億万長者が41歳で謎の溺死  10億ドル以上のデジタル資産はどうなる?【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.101】

ビットコイン(以下、BTC)の最も大きな株主のひとりであるミルシア・ポペスケが旅行先のコスタリカで溺死した。地元メディア「テレティカ」によれば、早朝にひと泳ぎしようと海に入ったところ、そのまま帰らぬ人になってしまったようだ。

彼のデジタル資産は10億ドル(約1100億円)以上と推定され、デジタル資産額としては世界トップクラス。今年の4月中旬のピーク時には、「20億ドル近くの価値があった」とも言われている。

もし、このまま彼の「秘密鍵(プライベートキー)」を知る者が見つからなければ、彼のデジタル資産は「永遠に失われてしまう」。

BTCを黎明期から猛烈に”信仰”したブロガーだった

ミルシア・ポペスケという人物は、一般的にはほとんど知られていないが、仮想通貨の世界では、巨額の資産を持っているだけでなく、黎明期からBTCを前のめりに“信仰”してきた人物として認識されていた。と同時に、言動があまりに攻撃的かつ差別主義的で、悪名高くもあったようだ。

BTC信仰者は、いまでこそ世界中にそれなりに存在しているが、黎明期から彼ほど熱狂的にBTCの可能性を信じ、行動してきた人は珍しいという。

彼は2012年に「MPEx」という独自のビットコイン証券取引所を設立。当初、同社はビットコインIPO(新規株式公開)を促進していたが、彼の言動が米証券取引委員会(SEC)に対し、“喧嘩を売る”ようなものであったことから、「SECの怒りを大いに買った」。

そして、彼はかなりアクティブな仮想通貨ブロガーだった。更新頻度は「月に70〜100回」にもなり、その意味で、彼がこの世に残したのは、多額のデジタル資産だけではなく、「ブログもだ」と「ビットコイン・マガジン」は書く。

内容は主に仮想通貨についてだが、時に自身のBDSMへの高い関心や奔放な性生活、政治観を交えて語ることもあり、それらのなかには性差別、反ユダヤ主義的なコメントも残されている。ちなみに、彼の遺体の身元確認を行なったのは、彼と「合意の上で主従関係にあった(彼の奴隷の)女性3人」だと報じられている。

開発者やコーダーを「激しく攻撃する」

彼のBTC観は、端的にいえば「ユーザー至上主義」である。だが、その主義の正当性を主張するために、BTCソフトウェア開発者として名高いギャビン・アンダーセンやサトシ・ナカモト、そのほかコーダーを口汚く激しく攻撃するところに問題があった。

また、BTCソフトウェアの規定を司るのは、開発者やコーダーではなくエンドユーザーであり、「ユーザーの選択によって決まるべきだ」との理論を展開。ノード実行者(BTCユーザー)こそが貴族であり、「自分のノードを持たないような奴は所詮、農民に過ぎない」などと、BTCコーダーらを蔑む発言を繰り返していたようだ。

彼は生前にこんな言葉を残していた。

「ビットコインは、あなたが意見を述べるために存在しているのではない。あるべくして絶対的に存在し、さまざまな局面であなたの人生を痛ましいほどに変えるためにあるのだ」

「あなたが同意するか、許可するかどうかや、“受け入れる”かどうか、“求めている”かどうか、そんなことは誰も聞いてない」

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