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学校広報が上手くいかないなら、Tiktokはどうですか。

Twitter、Instagram、Facebook、YouTubeなど様々なプラットフォームがある中で、今までTiktokの運用を検討した大学は少ないのではないでしょうか。

なんとなく、若い人達の間で流行ってるSNSだと興味はないと思われている方もいるかもしれません。

実際にTiktokで大学を探してみると、運用している大学は少ないことが伺えます。では、なぜTiktok運用をしている大学は少ないのでしょうか。

昨年、私がお話しさせていただいた広報担当者の方は「他が始めたらうちもやりますよ」と仰っていました。同じ様に考えられている担当者様も多いのではないでしょうか。

しかし、他がやってないからこそチャレンジする価値があると思います。データを見てもTictokは10代ユーザーが多いことが伺えます。

実は「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書」によれば、TikTokの利用率は見逃せない数値になってきています。とくに10代においては利用率は6割近く(57.7%)まで伸びています。

TIktok利用率

出典: 総務省
SNSシェア(全年代・年代別)

ご存知の通り、世界的に見ると日本人はTwitterユーザーが多いのが特徴です。

しかし、ソーシャルメディア全体で見ても10代の伸び率が顕著なTiktokは、果たして大学のアカウントとしてチャンスがあるのかを紐解いていきたいと思います。

Tiktokを大学がやる意味

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まず初めに、TikTokとはそもそもどのようなSNSなのでしょうか。Tiktokは動画を投稿するSNSのことです。

同じく、動画投稿機能をメインにしているYouTubeとの特筆すべき違いはまとめると以下の3つになると思います。

・競合が少ない
・比較的短めの動画(15秒~1分ほど)がメイン
・サムネイルが存在しないので、すぐに動画が再生される
・新たにチャンネル開設をしての認知獲得がしやすい

YouTubeと比較しても成長しているSNSなのに競合が少なく、認知獲得しやすいプラットフォームが他にあるでしょうか。

よく、SNSで「せっかく時間かけて投稿したのにほとんど見られてなかった」という声を聞きますが、Tiktokはその仕組み上、そういった状態に陥りにくいプラットフォームとなっています。

昨日まで無名だったアカウントが投稿した動画が一気に10万回、100万回再生されるなどの状況が頻繁に見受けられます。

TiktokはSNS運用で上手く行かなかった大学も出遅れてしまった大学も一発逆転のチャンスがあるSNSだと考えております。

発信する上で意識したい2つのポイント

それでは、実際に大学がアカウントを作成し、発信していくにあたって重要なポイントを2つ紹介したいと思います。


1.やみくもに発信せずに”面白いアカウント”と思ってもらう

Tiktokに限らず、SNSではやみくもに発信しても意味がありません。

ターゲットにしている層から逸脱してアカウントが流行ったとしても、入学希望をしてくる層にリーチしなくては運用する意味すらなくなってしまいます。

では、大学の宣伝を謳うような内容の発信が良いでしょうか。これも良くないと考えます。

現代はSNSでの広告が当たり前になっており、SNSに触れる時間が長い若者ほど一種の”宣伝アレルギー”で敏感になっています。

そこで、Tiktokでは”面白いアカウント”を目指してユーザーに受け入れてもらえることが大切になります。

是非、皆さんにも当時に立ち返って考えて欲しいのですが、大学の設備の凄さや歴史を語っているアカウントがあったらいかがでしょうか?

「どんな大学だろう?」とはなかなか思えないですよね…。

しかし、下記のような動画が発信されているアカウントはいかがでしょうか。

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出典元:札幌新陽高校

こちらは高校のアカウントですが一目見て、年齢と分かりますし、学生と先生が仲が良いことが伝わり興味も沸いてくるのではないでしょうか。

こちらの投稿は約5秒間の動画ですが約46,000人にいいねされ、467件のコメントが集まっています。

コメント内では「青山先生、生徒でもおかしくない見た目や」「安斎先生音楽って感じがする」などの先生に対してのコメントで盛り上がっており、大きく拡散されています。

まずは、面白いと思ってもらうアカウントにする。その後に、宣伝を混ぜた投稿をしていけば良いのです。

2.”属人的”なアカウントにする

Tiktokでは属人的なアカウントほど流行りやすい傾向があります。

アカウントを見るキッカケは様々ですが企業や学校が行っているビジネスアカウントもTiktokerと同じく「この人が出てる動画だから見たい」という傾向が強いです。

実際に2つほどビジネスアカウントを紹介させていただきます。

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出典元:大京警備保障株式会社

オフィスで中年男性がTiktok内で流行っているダンスを踊っていることで、若年層の中で異彩を放っており投稿当時からかなり目立つ投稿になっていました。

また、社内の部長や課長にファンがつき、ファンからのリクエストでわたあめを食べるなど、現在ではTiktok内の企業アカウントでも大きな成功を収めたアカウントになっています。

結果的に見る人が会社に興味を持ち、その会社の採用にも繋がっています。


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出典元:札幌新陽高校

2021年の7月15日に開始したアカウントですが、すでに43,600人のフォロワーがいる学校業界で成功しているアカウントです。

投稿当初から流行っていたわけではなく、学校に在籍している先生を表に出して発信するようになってから大きく人気が出ました。

現在は、流行に乗った投稿に合わせて入学情報や卒業先の情報を発信することで、すでに興味を持っているユーザーが視聴完了してコメントしている様子が多数見受けられます。

ほぼ毎日投稿をしており、「入学したいです!」「新陽高校に入学したいのですが、そこからでも看護師って目指せますか?」など意思を示すコメントも多数あり今後の受験者が増加する可能性があり楽しみです。

中には「入学したいのですが遠方で親と相談しています」など遠方からの入学を検討している方もいる様子が見受けられるほど学校に対して興味を持たれるアカウントに成長しています。

2つのアカウントを御覧いただいた通り「この人が出てる動画だから見たい」という属人的な所からユーザーが興味を持ち、結果的に本当に来てほしい採用や入学希望者の増加に繋がっているアカウントです。

ただし、注意してほしいのが”属人化させる”と言っても、誰かの能力に頼って発信していくのではなく、狙って”属人化”させることが大切なのです。

どこかに運用を委託する場合は目的や狙いを正しく理解し、アカウントの整理を行い運用できるところへ、また自校での運用される場合には、これらの点に注意し、ただ楽しいアカウントだけで終わらないようにTiktokを運用することが重要となるのです。

とにかく拡散するまで試行錯誤する

ここまでTiktokがなぜオススメなのか、実際に上手く言っているビジネスアカウントを交えて紹介してきました。

本日紹介したアカウントをマネしたからすぐに拡散されるというわけではなく、アカウントによってどこで拡散されるかを完璧に読むことはできません。

先ほど紹介したアカウントも最初の頃の投稿を見て頂ければ分かりますが、思うように動画が伸びずに試行錯誤しているのが伺えます。

最初は上手く行かなくて当たり前だと想い、とにかく拡散されまで繰り返すことが一番重要です。

今回紹介した内容は一部でしかありませんが、動画内の話し方、テロップ、投稿内容など様々な要素を検証し、PDCAを回すことが大切だと考えて是非チャレンジして頂ければ幸いです。

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