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痛風

痛風

痛風発作は、関節内に析出した尿酸塩結晶が引き起こす、急性の関節炎。

多くの症例で、遺伝的に尿酸の排泄が低下した人に様々な環境因子が関与して高尿酸血症となり、痛風発作を引き起こす。

※高尿酸血症(血清尿酸値>7mg/dL

経過


突然第1中足趾節関節などに激痛、発赤、腫脹が生じ、歩行困難となる。

多くの場合、放置しても発作は1週間以内に治まり、間欠期は全く無症状である。

無治療のまま放置すると、発作の頻度は数年に1回から次第に増加し、母趾以外にも発作が生じるようになる。


疫学

95%が男性患者。発症年齢は30代がピークとなっている。

臨床症状

最も多いのは、関節液中に析出する痛風発作(急性関節炎)である。

痛風結節、痛風腎、尿路結石は慢性症状である。

痛風発作の好発部位と発生機序

初回の痛風発作の約70%は第1中足趾節関節に生じる。

尿酸は、低温、低pHの状況下で結晶が析出しやすくなる。そのため血流に乏しく(冷えやすい)、運動量の多い(pHが低下しやすい)足趾部に多発する。


関節腔の尿酸塩結晶に対する生体防御反応として、痛風発作が生じる。

尿酸塩結晶が析出、遊離する機序として、

すでに析出・沈着していた尿酸塩結晶が滑液中に遊離する場合と、

尿酸塩結晶が急激に析出する場合

がある。


治療の全体像


大きくわけて痛風発作の治療と間欠期の高尿酸血症に対する治療がある。

まずは痛風発作に対する治療(痛風発作治療薬など)を行い、発作が十分鎮静した後に尿酸降下薬を選択する。

偽痛風

高尿酸血症は見られず、ピロリン酸カルシウムが原因物質となる。

病気がみえる

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