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放送作家マガジン

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【放送作家/構成作家】にまつわるネタを投稿してく不定期連載マガジンです。 この職業をやってきたうえで私個人が感じたことを綴っていきます。 インターネットで調べてもなかなか出てこ… もっと読む
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記事一覧

【マルシー】を作れる人のみが放送作家として生き残る?

いよいよ、本日をもって放送作家・鈴木おさむさんが作家業を引退します。 他にも、尼神インターや和牛が解散するなど、何かと”区切り”の3月31日…。 「まだまだやれる!」という一流の人たちが、どんな思いで次のステージへ進むんだろうな…などと一人、物思いに耽いっております。 そう言えば…。 2000年代前半、秋元康さんのお弟子さんと仕事した時に聞いたことですが。 お弟子さんは、そう秋元さんに言われていたようです。 【マルシー】とは…そう、「©(著作権)」のこと。 20年以上

『鈴木おさむ』さんの引退で考える50代からの就活

今年の3月末をもって、放送作家・脚本家からの引退を発表している鈴木おさむさん(51歳)。 中高年の同業者が目からウロコを落としまくっている…という「最後の書籍」が話題になっています。 そんな鈴木おさむさんの”引退後の進路”について具体的な名言はしていませんでしたが、先月(1/13)に放送された『バズ動画アカデミー』という特番を見て分かりました…。

令和の今、「吉本所属」であることのメリット

お笑いの芸能事務所の「読売巨人軍」とも言える『吉本興業』。 数多くの人気芸人を抱え、所属タレントは5000人とも言われていますが…。 今回は、吉本に所属していることの【メリット】について外野から軽く考えてみたいと思います。 まず主な【メリット】としては… というのが目立ったところですかね? (細かいのを挙げたらキリがない) 特に「常設の舞台」というのは他の事務所の若手は羨むところでしょう。 何度も客前に出るチャンスがあるので、そこでネタを磨けるのですから。 やっぱり、ネ

【休み】をとらない上級作家が増えている?

ふと疑問に思ったことですが。 …と。 以前だったら、新年一発目の会議には「上の作家」が来ないなんてこと当たり前だったのですが…。 なんか、各所で三が日から出席率がいいな…と感じたわけでして。 レギュラーを多数抱えている売れっ子放送作家は、基本的に「まとまった休み」がとりにくいです。 なぜなら、【A】という番組の会議が正月休みだったとしても【B】という番組の会議は普通に行われたりと…担当番組が一斉に休みになるということが極めて稀だからです。 ましてや、10や20の番組を

「制作会社」のAD vs 「TV局」のAD

 「テレビ番組の制作会社の倒産が加速している」…というニュースが流てきた。  う〜ん…。  個人レベルで「@@ディレクターがバックレた!」というのはわりと聞くが、会社が倒産するという話はそれほど聞かないし、潰れているのはほんとに小さな会社なのだろう。  【テレビマンユニオン】や【イースト】レベルの会社が潰れたってんならわりと大事件となるが…社長と数人の社員みたいな規模の会社が「14件も倒産」と言われてもな…という感じがする。  で、このニュースを発端に、制作会社の悲惨な現

【かまいたち】が【ダウンタウン】になれない理由

さてさて…TBSで『ジョンソン』がスタートしてから数週間。 今のところ数字的にはあまり奮ってないみたいですが…。 ネットニュースでも辛辣な記事が目立ちます。 唯一、お笑い評論家(オワライター)のラリー遠田さんだけが好感的な記事を書いているように見えました。 優しいですよね! この件について、個人的には『リンカーン』の後継番組を謳いすぎたのがスタートダッシュで躓いた原因かと考えています。 ダウンタウンを中心に、さまぁ〜ず・雨上がり決死隊・キャイ~ンを始め、売れっ子たち

若者の「やる気格差」がエグい

AD陣に何度言っても「適当コピペ仕事」が直らないんですよね…。 「定例会議のお知らせ」とか「宿題のお知らせ」とか。 番組内で様々な連絡事項があるのですが、特に「定例」メールに関するもので内容を確認せずに前週のままの文章で送ってしまうADが続出しているな…と。 時々の「漢字の間違い」とかだったらまだいいんですが、「コピペ仕事の間違い」って明らかに職務怠慢だと思うわけで…。 例えば… AとB、どっち宛に 送ればいいんだよ!? 名前を書き換えないコピペ仕事…。 これが、本当

「データ」と「紙」の印象の違い 【企画書】

2020年のコロナ禍以降…テレビ業界では頻繁に行われている「対面の企画会議」というのが極端に減りました。 一応、今年の5月で新型コロナは5類へ移行し、マスク着用も義務でなくなりました。 そんなコロナ禍以前の状態に徐々に戻りつつある中で、番組の定例会議や企画会議は「対面を復活させた人」と「リモートのままやる人」とで、完全に二分された感じです。 そして自分は後者の「リモートで企画会議」が圧倒的に多い状態です…。 そんなアイデアを生み出すブレインストーミング(ディスカッション)

俺たちはどう生きるか

10月12日、放送作家村に激震が走りました。 放送作家のトップランナーの1人、鈴木おさむさんが放送作家を引退すると発表したからです。 下々の後輩作家からすれば なのですが、鈴木さんの意思は固いようで…。 まぁ…正直、蓄えもあるだろうし、奥さんが芸人として働いているから収入がゼロになるわけじゃないし…。 「ヒットさせなければいけない」というプレッシャーから開放され、心穏やかに生活できるようになるんだろうなぁ〜などと勝手に思っています。 (そして羨ましい。。) 穿った見方

一連の流れについて思うことをつらつらと。

先日のジャニーズ事務所の社長交代の会見。 間違いなく芸能史に残るターニングポイントの1つだったろう。 だいぶ時間は経過してしまったが、同じ業界に身を置く者として、これまでと…そしてこれからについて、色々と思うことを書いてみることにする。

芸能人の「キャスティングの現場」

こんな記事がネットニュースで流れてきました。 …というのがメインで言いたいことですが。 正直言いますと、既に干されかけています(爆)。 いや…誤解の無いように言うと でしょうかね? レギュラー番組・特番含め、ゲストの枠(数)は決まっているわけですが、そこには「お試し枠」や「旬なタレント枠」というのがあります。 例えば、今年ならお笑い芸人の【ウエストランド】が『M-1グランプリ』の優勝者として「旬な芸人枠」として入ったりしています。 アイドル系なら【日向坂46】【櫻坂

『27時間テレビ』に関する議論

 ちょっと前の出来事から。  先月、7月22日から23日にかけてフジテレビで『27時間テレビ』が放送された。  4年ぶりの『27時間テレビ』とだけあって、かなり力が入っていたようだが…。  なんか世論が二分されているらしい。  そう… 成功か? 失敗か? でだ。  お笑い業界的には《成功》という人が多い。  全企画で【個人全体】【コア層】【世帯視聴率】が同時間帯横並びトップとなったからだ。  ナイナイの岡村さんも「成功らしい」とラジオで語っていた。  ただ一方で、

YouTube vs TV ※乱文です

人気YouTuber「コムドット」のチャンネル登録者数が400万人を下回った…そんなニュースが先日、目に止まりました。 原因としては、リーダーの休養だったり、他のYouTuberとのトラブルだったりでファン離れが起きた…と言われていますが。 そもそも「熱心なファン」がついているグループ(人)なら、そんな「登録解除」までされてしまうのが疑問なんですよね…。 「チャンネルの登録解除」に至った原因は、嫌気がさすトラブルが多発…というのは実は”キッカケ”であり、作家から見ると

AIに「お笑い」は作れない!?

ちょっと放送作家モードな記事を…。 GPT-4がリリースされてしばらく経ちますが、時折【ChatGPT】のニュースが流れてきます。 などなど。 【ChatGPT】の功罪は様々ですが、今は「創成期」なので…まぁいずれ「使い方」の正解みたいなのが見えてくることだとは思います。 ただし!! 「教育の問題」や「企業で使う文書」といった《おカタい現場》では通用する文章は作れても《おワラいの現場》で通用するような会話は作れないな…とは感じています。 皆さん、もしかしたらどこかで見