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コロナショックから写真文化を考える

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#写真展

「#本物に触れてほしい」の重みーコロナショックから写真文化を考える

 好きなものはあとにとっておくタイプかどうか・・・僕はあとにとっておくタイプである。けれど、それで損もする。コロナショックも例外ではない。楽しみにとっておいた東京都美術館のヴィルヘルム・ハマースホイ展が、会期終了を待つことなく閉幕してしまったのだ。

 以降、ほとんどすべての美術館が休館(もしくは実質的に移動制限で行かれない)。さらに緊急事態宣言が発出されたことで、こんどは設営がすんでいるのに1日

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岡田将と山越めぐみの「空想展覧会」ーコロナショックから写真文化を考える

岡田将と山越めぐみの「空想展覧会」ーコロナショックから写真文化を考える

はじめにすこし、わたし自身の経験について。

 災害などの有事といえば、今のコロナショックや、近年では熊本豪雨もだし、やはり多くのひとが想起するのは東日本大震災ではないだろうか。じつは、わたし自身はそのことを語る言葉を持ち合わせていないというディレンマを抱えている。

 2011年3月11日、パリ。呑気に目覚めると、母から「大きな地震が起きたけど、家族はみんな無事です」という短いメールが入っていた

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