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EURO2024 GroupD 第2節 レビュー【オランダvsフランス】

2024.6.22
EURO 2024
GroupD 第2節
オランダvsフランス

6.10親善試合フランスvsカナダ 概況

※第1節 オーストリアvsフランスレビューはこちら

スターティングメンバ―

負傷のエムバペはベンチスタート、カンテとチュアメニがDHで並んだ

雑感

前半

・フランスは前節より高めの位置でプレッシングスタート。
・オランダのダイク、デフライは自由にさせたくない?
・前に出て中央空く分は、カンテとチュアメニでカバー
・個人の質でボール奪取出来る場面はあるものの、序盤はあまりハイプレスの収支は合わないか?
・具体的には15:40。442かつチュアメニ、カンテは縦関係。グリーズマンがCBにプレスに行くため、中盤は数的不利となる。
・かつ管理するスペースが広いので、カンテも判断に迷ったところで、フェルブッヘン⇒ラインダースでクリーンにビルドアップされている。

中盤のケアを誰がすべきか定まらず、個人の強度で間に合わせられるスペースでもない

・オランダの非保持は433のまま、あるいは4141で構える。
・序盤は7番シャビがメンフィスと並び、4132のような形が多くなる。
・さらに、中盤の選手は降りて受けようとするフランス選手に深追いしてくる。
・なので、オランダにしても2ndライン裏が空く。
・また、前線の3-2では横幅のプレスが届かないので、ゲートを通せるシーンも多い。
・17:25。ウパメカノにシャビが出たところで、ラビオを使って回避。カンテとグリーズマンとの3 on lineで三人目の動きを掛けつつ、前進出来た。

7番シャビがウパメカノまで猛然とプレス
シャビが開けたスペースにラビオが侵入
3 on lineでオランダのマーカーを振り切った

・14番ラインダースはデンベレ監視の為、大外に出ていくことも多く、裏を取られるシーンもあった。13:22のラビオ→グリーズマンの決定機は典型的
・出てきた相手に対してワンタッチでいなしていくプレーは構造的だったフランス。ラビオがWGに入り、フリーロールで振る舞ったことも良い影響を与えていた。

・一方、オランダのポジトラはWGやIHを活かして脅威を与えていた。
・ショートカウンターやスピードをもって前進するときにも、WGの幅取りを活かしフランスブロックを広げたところに、IHがポケット侵入するなど、ブロックほつれさせるシーンは多数あった。
・しかし、ネガトラとブロックの精度はフランスもピカイチ。個人の質もあり、ゴールを割らせない前半であった。

後半

・立ち上がりはフランスが保持する時間が続く。
・後半は特にビルドアップのいろんなパターンが出てきている。
・DHが降りた3バック化、2DHとも降りて4バック、それに連動して両SBが大外で高い位置を取り、ラビオだけでなく、デンベレも内側でプレーすることが多くなった。
・そこで前半同様、2-3間は通しやすいので、特に内側でデンベレがビルドアップの出口になれていた。
・しかし、後半のオランダはバスを止める守り方。フランスも1タッチプレーで崩すなどしながらゴールに迫るが、最後の部分は阻まれる。

・一方、フランスの守備は間延びする。前半よりカンテやチュアメニの管理するスペースが広い。
・それ故に、オランダのチャンスは間延びを活用したもの。68分にネットを揺らしたシーンはオフサイドになったが、オープンなスペースを有効活用したものだった。
・フランスは74分にジルーを投入。ターゲットを作ることで、波状攻撃を試みるがオランダのゴールは割り切れず。
・結果はスコアレスドローで試合終了。

総括

・カナダ戦やオーストリア戦とは違う顔を見せたフランス。
・ビルドアップやハイプレスで幅は見せつつ、これまで通りネガトラやブロックの固さも見せる。
・数ある決定機を決めていれば…
・一方で、後半の非保持は懸念。
・エムバペの復帰がどうなるか不透明だが、チーム、個人の質の高さは、今まで以上に垣間見えた。

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