「母」で在り続けるための休息
母もひとりの人間だと気づいたのは、いつぐらいだっけ。親は揺るぎない存在だと思っていた子どもの頃。大人になるにつれ、普段みている顔は一つの側面でしかないと知る。
「いつも子どもと一緒に22時前には寝ちゃうんだよね」と、友達のTちゃんは何でもない様子で言った。
昨年、新たな住処として引っ越した未知のエリアで、唯一の救いがシリコンバレー時代の友人一家が再赴任していたことだった。一度は日本へ戻ったが、私たちが引っ越す数ヶ月前に再びアメリカへ。今は車で40分ほどの距離に住んでいる。