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<正常>を救え
アレン・フランシス「<正常>を救え 精神医学を混乱させるDSM-5への警告」 この人、以前「精神医学」で訳者の大野裕と対談しているのをFBでも紹介した。 (https://www.f…
読み比べコロナ本2020
2021/1/11記
コロナ関連の新書新刊2冊。
こういう本を買うとまず、検査についてどう書いてあるかを見る。検査についての理解がしっかりしていて、それをわかりやすく述べていれば合格。そうでなければ、その本はエピソードは読むが論理は追わない。
そいうわけで、
峰宗太郎・山中浩之「新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実」(日経プレミアシリーズ
ワクチン推進からみたワクチンへの疑惑
【ハイジ・J・ラーソン:ワクチンの噂 どう広まり、なぜいつまでも消えないのか.みすず書房(2021)】
2021年11月14記
人類学者による現代のワクチン不信について、その生成と伝播、そして消滅について、それをひとつの生態系の出来事としてとらえようと試みた論考。Covid‐19のパンデミックの直前に書かれている。
人類学者の磯野真穂さんが解説を
オノマトペ、アブダクション、記号接地、マチガイ主義
【「もふもふ」で「すやすや」すると翌朝「わくわく」するのだ】
「オノマトペ」という単語を聞くとそれだけでなんだかふんわりと安らぐのであるが、この本の導入がオノマトペの研究の解説みたいなところにあって、寝床でモフモフして読むとワクワクしながらスヤスヤと寝てしまうのだが、とにかくオモシロい。
西垣通の基礎情報学を勉強していてAIが人間のように意味の学習ができないことを記号接地問題というのだそうだ
追悼:笠木透 ~人々の歌の終わり
2014年12月31日 記
【追悼:笠木透 ~人々の歌の終わり】
今朝、新聞を開いて今年の物故者の欄を眺めていて知った。つい先日の師走22日、笠木透が亡くなっていたという。
笠木透と言っても、一応年末の新聞に載るくらいではあるが、知っている人は少ないだろう。あの中津川フォークジャンボリーの発案・主催者と紹介すればよいのだろうか。日本の野外コンサートを切り拓いた人といっていいのかもしれない。
猫好きの人は「ぬこかわゆす」脳をもつにゃん
2019年8月17記
猫好きの人が猫の写真を大量にUPするのをずっと不思議に思ってきたが、今日、トキソプラズマの話(下の記事)を読んでいて疑問がとけた!
ユーリカなんで書いておく。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/7449/?fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTAAA
書評:急に具合が悪くなる」 ~人生はリスクコントロールではない
2020年5月31日 記
宮野真生子・磯野真穂『急に具合が悪くなる』(晶文社、2019)
ただでさえコロナでアタマが一杯なときにすごいものを読んでしまった。
「急に具合が悪くなる」ことを宣言された乳がん患者で、九鬼周造の研究をしている哲学者の宮野真生子と、人類学者磯野真穂による、宮野の死の時までの往復書簡。
磯野真穂のインタビュー記事が、このコロナ騒ぎの最初の頃に印象に残っていたので
私たちは道徳と法をあまりにも混同しているのではないだろうか
【「ハームリダクションとは何か 薬物問題に対する、あるひとつの社会的選択」松本 俊彦他編 中外医学社 1987】
重度の統合失調症をもつ方の援助に絞って10数年走ってきたので、他の分野についてはほとんど無知、不勉強である。もうあと数年の職業生活なので、そのままで消えていくのがほんとうはよいと思うのだが、若い人たちに今の活動を譲っていくのに、これから先細りになるだろう分野だけにしぼった活動ではいけ
ネアンデルタール人のDNAが混入しちゃっているのだ
mRNAワクチンのおかげで遺伝子に関する話題が増えた。
mRNAワクチンのことはわからんだらけだが、ご本家のDNAについてはいろいろなことがわかっているようだ。
だいぶん前に書いたものだが、DNAからわかる我々の祖先の恋愛模様。
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サピエンスの系統のペアリング(交配)は実にいいかげんだ。
ちょっと前まではネアンデルタール人やデニソワ人らの先住種族を滅ぼして現生人類
つれづれ読書録:松本敏治著『自閉症は津軽弁を話さない』(福村出版)
(2017/06/11 記)
【松本敏治:自閉症は津軽弁を話さない(福村出版)】
私は方言が話せない。
(誰や、「放言」ばかり言うとるやないか言うのは?)
それでFBFがこの本を推奨しているのを見てすぐに注文した。
(アマゾンをポチるような反革命的なことはしない。)
私は、(やはり)、自閉ッ子だったのか?
私は、母が3代目の江戸っ子(3代目の途中で都落ちしたのでへどっこだと言っていた)で、父は生
思い出のゴミ屋敷たち
その2 そこだけの楽園
治虫さんのアパートは幸福荘という、今ではありえない幸せそうな名前の、それはそれは古びた汚いアパートである。上野の地下道に入ったかのような暗くじめじめした玄関口は、まわりが洞窟のようなコンクリートに囲まれていて、こんにちわーと挨拶する私の声がわーんわーんと響くのである。
その洞窟に何戸か並んだ扉のひとつをノックすると、あーい、どーぞーという声がする。扉をあけると人が一人立
<正常>を救え
アレン・フランシス「<正常>を救え 精神医学を混乱させるDSM-5への警告」
この人、以前「精神医学」で訳者の大野裕と対談しているのをFBでも紹介した。
(https://www.facebook.com/shunsuke.takagi.79/posts/pfbid021EYVK1qKfGZNVotjdJ4QcuFReb9zhMPg676eiBRr6z5JV84cJtWiSGy3UZMsTb26
オットー・グロース フロイトによって追放されユングを変えた天才精神分析家
【オットー・グロースのこと(1)】
遅ればせながらクローネンバーグの「危険なメソッド」をDVDで観る。ザビーナ・シュピールラインをめぐるフロイトとユングの物語。世紀末から20世紀初頭のヴィーンの雰囲気がわかる。スイスのブルクヘルツリ精神病院にサビーナが強制的に入院させられる場面があるが、本物のブルクヘルツリであろうか。
フロイトとユングの初対面の場面が面白い。ユングの妻が裕福であることを知った
本と酒の日々:スマホのない人生から半導体をみたら
スマホを使わない人生をなんとか貫徹しよう、あと長くて10年だ、と思っても時々気持ちが萎えそうになるので、時には「敵情視察」をすることで決心を長持ちさせようとしている。
『半導体戦争』はあの政商学者クルーグマンがやたら面白がっていたのできっとオモシロいに違いないと思って読み始めたら、期待にたがわずオモシロかった。
『なぜデジタル社会は「持続不可能」なのか』は、ビットコインが流行っていた頃、ブロッ
悲惨な戦争 (ゴキ戦記)
その濃い茶褐色の不吉な影が水道管の後から突然姿をあらわしたのは、一糸まとわぬ無防備な姿の私が給水口の蛇口に手をかけたその瞬間であった。
何もなかった砂漠に突如あらわれるゲリラのように襲ってきたこの敵、ゴキブリという地上あまねく存在するこの人類の天敵に、無防備のまま遭遇した時には、さしもの私の高度な知性も麻痺するらしい。なにか武器はないか!という原始的な思考が反射的にひらめいた。しかし、ここには丸