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ガンベラってどんなとこ?独断と偏見の徒然草

今は4月でまだまだガンベラは蒸し暑く水分補給には注意しておく必要があるものの、4月末には本格的な雨季が始まるので日が暮れてから雷と共にバケツをひっくり返したような雨が降ります。雨が降ると100%停電なので街は真っ暗になり懐中電灯や蝋燭に頼り、シャワーを浴びたり、洗濯物をしたりします。今こうして文章を書いている間も真っ暗です(とか言って急に電気が復活したりもします。そしてまた切れたりします)。乾季真っ只中であれば、停電は減り、夜はある程度快適にはなりますが、本当に気をつけなければならないのは日中です。特に13時から17時頃までは気温が高く、40度を超えることも珍しくありません。ガンベラは北緯8度あたりに位置する標高500メートルの地なのです。かく言う私も3月中に不覚ながらも水分補給と涼むことを怠り熱中症になり3日間寝たっきりになりました。そのうち2日間は連日吐いていました。同じ事務所の宿舎に住んでいるスタッフにはフルーツや経口飲料水系の粉を買ってきてくれたりと、助けてもらい、本当に感謝です。頭痛、吐き気、だるさの中水分を少しずつ取り続け、頑張ってフルーツなど口に通るもので栄養を摂るようにし体力の回復を図りました。急に辛かった話をしてしまいましたが、気候がとても暑いということを伝えるのにちょうどいい経験だったので書きました。

少し食べ物についても書きたいと思います。昼ごはんには、事務所近くの食堂を使うことが多く、1人の場合は野菜パスタを頼んでいます。スタッフと一緒に食べるときはインジェラを頼みます。ネットで調べると、発酵食品であるインジェラは酸っぱいと言う感想を見ることが多いです。確かに首都のアディス・アベバで食べるインジェラは酸っぱいのですが、ガンベラで食べるインジェラはその酸っぱさがほぼなく、かなり美味しいです。また野菜など様々なレパートリがあり色鮮やかで色々な味が楽しめます。またインジェラといえばテフと言う穀物から作られるのが有名ですが、トウモロコシから作られることもあります。パンに似た味がし、テフのインジェラよりもずっと白いです。大体こういう食堂はハエが飛び回り、鶏が走り回り、猫が落ちた食べ物を漁っているのですが、食事はとても美味しいです。

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難民キャンプに行ったときはお昼を、近くにあるタリファンという名前の町で食べるのですが、ここで食べられるコッブというヌエル人の伝統料理がとても美味しいです。写真の粒々は、茶色いのが小麦から、白いのがトウモロコシから作られるそうです。魚スープを大胆にかけて食べます。魚は、ガンベラ名物バロ川で取れるそうで、大きいものであれば2メートルくらいにもなるそうです。何にせよインジェラやパスタだけでなく、白身魚を美味しくいただけるのは、日本人の私にとってとても有難いなと笑

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日曜日に田舎道で見られる光景がと牛飼いの大群です。現地スタッフによると、土曜日の夜ラレというガンベラから75kmほど離れた町を出発し日曜の夕方にガンベラに着くそうです。なぜかというと、月曜に牛マーケットが開かれ、たくさんの人が買いに来るそうです。大きさによって値段は変わってきて、一頭10,000ブルから30,000ブル(2022年4月のレートで約26,000円から72,000円くらい)で売られるようです。エチオピアの田舎に住む人にとってはかなりの収入源と言えます。個人が購入しお祝い事で振る舞うこともあれば、業者が買取り、首都アディス・アベバでさらに太らされ値段が上がり最終的に食用肉として売られたりするそうです。群れによっては2名ほどの警護が雇われていることがあります。彼らは迷彩服を着て銃を所持し、20メートル後方をずっとついて歩いているようでした。

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ガンベラではお酒は比較的どこでも購入可能でビールやジンなどがありますが、ここでご紹介したいのがチャットという植物です。これを噛むと集中力が上がり勉強などの効率が上がる効果がある側面、噛みすぎて依存症になり、反社会的な行動に走ることもあるので、要するに麻薬的なやつというわけです。写真の葉っぱに包まれた塊は売られる前の状態で、売られるときは周りに見えるビニール袋に入れられて一袋50ブル(2022年4月レートで約120円)で買えるそうです。

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ガンベラには民族対立が存在し、現在は比較的落ち着いているとは言われるものの、突発的に死者が出る事件が起きることもあり、その場合はスタッフの民族に配慮した対応をします。外国人の私は基本的にその対立に呑み込まれることはありませんが、国連やNGOは難民として南スーダンからガンベラにやってくるヌエル人の支援をしているので、完全に安全とはもちろん言えません。

経済の話を少しすると、エチオピアは紛争が始まってから物価の上昇が激しくなっているのですが、ガンベラも例外ではありません。最近2リットルの水が25ブル(2022年4月レートで約60円)に値上げされました。しかし、そこにガンベラ政府が介入し市場原理を無視して水を20ブルで売るように命令。そんな値段で売っては商売上がったりの商人たちは水を売らなくなりガンベラから瞬間的に飲料水が消えるという状態が起きました。ただ徐々に水が町に戻ってきて、聞けば普通に25ブルで売ってくれるところが増えてきました。役人に聞かれれば20ブルで売っているというのかもしれませんが笑

以上、独断と偏見で、私の経験を徒然なるがまま綴ってみました。日本とは違う日常でせっかくなので文章にしてみようと思った次第ですが、少しでも興味も持って頂けたのなら嬉しいです。


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