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「結婚してよ」と誰に言ったらいいのでしょうか?

夕食をとりながら母とテレビを観る。珍しくドラマが流れている。
母はあまりドラマを観ないほうだと思う。でも、社会問題をテーマに組み込んだ刑事ドラマらしく、興味を持ってチャンネルを合わせたようだ。

私はというと、ストーリーにはそんなに興味が持てず、なんとなく眺めていた。ところが少し見ていると、ちょっと影のあるサブ主人公の刑事役のイケメン俳優さんが登場し、母に思わず「この人かっこいいよね」と同意を求めてしまった。母も笑いながら「そうね。かっこいいわね」と頷いてくれる。

主人公の刑事さんは、偶然にも、個性派の私の好きな俳優さん。サブ主人公の俳優さんとは異なる雰囲気をもっている。年齢は私より少し上くらいだと思う。若い時からわりと好きだったので、50代も中盤になっている彼を好感をもって眺めていた。

そんな主人公が、捜査が進んでいく中で社会の仕組みについて疑問を持ち始める。そして、場面は夕食をとりながら奥さんに話しかけるシーン。
主人公の奥さん役の女優さんが優しく返事をするのに対し、美味しそうにご飯を食べながら頷く主人公。

私はそのシーンを見ながら
「この俳優さんが旦那さんだったらいいよね」と呟いた。

母は少し驚いた顔で私を見つめる。
そして、私と目が合う。

「なんか、疲れてるの?」
母に聞かれる。
「いや、私、相当結婚したいんだと思う」
と答える。

そんな風に答えたあと、自分で自分の答えに少し驚く。
私、相当、結婚したいと思っているんだ……。

母はあっさり
「結婚してよ、って言ってみたら?」と言う。
私は「誰に?」と聞き返す。
「わかんないけど……」と母は笑う。

私も「結婚してよ」と誰に言ったらいいのかわかりません。でも、もしかしたら、誰かに言わなくちゃ始まらないのかもしれないなと思った夜でした。

そして、母に「なんか、疲れているの?」って言われたけれど、
それもどう言う意味なんだか。
疲れると結婚したくなるのか……そんなこともないと思いますが。

でも、ちょっと疲れているのかな?
結婚は疲れた日常からの現実逃避なのでしょうか。




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