2023年2月、スーツ大手のパンフレット比較~洋服の青山~

ますは洋服の青山。


1冊目は、non-no 2023 MARCHと書いてあるパンフレット、2冊目は、「スーツと踏み出す、大人の一歩」と書いてあるパンフレット。両方とも、パンツスーツとスカートスーツのモデルが表紙。
「洋服の青山」の2冊のパンフレット。

パンツスーツ、ピチピチすぎない?しかも、ジャケットの丈、短すぎない?もはやレギンス……?


パンツスーツとスカートスーツの2人の人物。パンツスーツはかなり足の形を出すシルエット。スカートは少し裾がふんわり。
洋服の青山パンフレット「スーツと踏み出す、大人の一歩」2ページ。

やっぱりパンツスーツピチピチすぎない?そしてジャケットの裾、短すぎない?


ヒール付きパンプスの写真と共に、文章。「疲れにくいパンプス ストラップのつけ方で表情が変わる3WAYパンプス。足の骨格に近づけた足にやさしい設計と、クッション性の高い中敷きで、包み込まれるようなフィット感に。」3WAYパンプス 本体9900円 (10890円)
洋服の青山パンフレット「スーツと踏み出す、大人の一歩」5ページ。

「疲れにくいパンプス」とかじゃなくて、ヒールのない靴や足の甲が覆われた靴も載せてください。


メンズの全身写真、着る時のポイント、セット内容のページ。着丈はヒップが2分の3隠れるくらいと書いてあり、袖丈は、ワイシャツの袖がのぞくくらいという指南、靴はもちろんヒール無し。セットには、手持ち鞄とヒールのない靴、ストッキングではなく靴下の提示。
洋服の青山パンフレット「スーツと踏み出す、大人の一歩」8ページ。
レディースのコーディネート写真に、着こなしのポイント、セットのアイテムが並ぶ。「ボタンを全部留め」「ジャケットを着て袖口からブラウスが見えない方がすっきりします」という文言や、パンツの長さについて「裾がヒールにかかる程度」と書いてある。セットには、ヒール付きパンプスやストッキング、肩掛け鞄が見える。
洋服の青山パンフレット「スーツと踏み出す、大人の一歩」7ページ。

さて、「メンズ」「レディース」と男女二元論になっているのは即刻改善して頂きたいとして、両者の違いに注目してください。黄色で囲んだところです。
「女性」のみ
・ヒール前提、やめてください。
・ストッキング前提、やめてください。
・袖からシャツが出ないようにという指南、やめてください。
・一律で短いジャケット丈、やめてください。
・一律でジャケットのボタンを全部留めさせるの、やめてください。
・美しさを優先した鞄のデザイン、やめてください。

スカートスーツに合わせるのであれば、百歩譲って、ジャケットの丈が短い&ボタン全部留めるのは分かりますが、ボトムズはスカートだけではありませんし、端的に言って、「女性」の身体のラインを一律で強調させるのは、人を馬鹿にしています。
ジャケットの袖から「男性」はワイシャツが出るように、「女性」はブラウス(なぜブラウス呼び?)が出ないように、という指南に至っては、意味が分かりません。「女性」を、「準」人間扱いするのはやめて頂きたい。

一方で、嬉しい進展もあります!


カラフルな配色と、女性、男性ジェンダー表象を組み合わせた紙面。メンズの写真の中で、片手をネクタイの結び目に当てて「自分ランクアップ」というキャッチコピーが書いてある写真と、女性と思しき人が人差し指をほっぺたに当てたポーズに「王道スイート」というキャッチコピーが書いてあるものもある。もう一枚は、縦長のクーポン。男女二元論だが、パステルグリーンとパステルブルーの配色。
洋服の青山パンフレット「スーツと踏み出す、大人の一歩」裏表紙。

旧来の「女性=ピンク/男性=青」の偏見に満ちた配色が改善されていました(´▽`)ポーズやキャッチコピーにジェンダーによる偏見が見られるものの、「女性=ピンク/男性=青」の配色によって「ウッ」となることが少し減ると思います……ありがとうございます

そして!

ヒール付きパンプスと並んで、ローヒールパンプスの商品写真。「初パンプスでも安心のぺたんこタイプ」と書いてある。
洋服の青山パンフレット「non-no 2023 MARCH」6ページ。

ヒールのないパンプスが初めて登場したようです!本当に嬉しいです。店頭でも見かけましたが、すべての店舗で売っているかは分かりません。パンフの商品ページに載せるだけ、店頭に並べるだけではなくて、コーディネート写真にも取り入れてほしいです。

そして、こちらのツイートでも紹介したように、洋服の青山のサイトでは、以前「レディース」用の靴のカテゴリ名が「パンプス」だったのに、現在は「シューズ」になっているんです!「レディース」だけ「パンプス」前提なの、本当に意味が分からなかったので、妥当なカテゴリ名になってとても嬉しいです。

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