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そもそも就活ってしなきゃダメなの? P.9

 結論から言えば、大学卒業後、アルバイト・派遣社員やフリーランス、企業などを選択することはかなり損をしています。時間が自由になる以外は。

 新卒で就職した場合、まぁ即戦力志向だなんだと言っても、日本の企業(内資・外資関わらず)はちゃんと新入社員研修を実施します。その後の研修も、いかに若手社員に長く勤務してもらうか、色々と工夫をこらして育成やキャリアについて企業として配慮していきます。

 入社してから3〜5年、企業によっては10年くらいまででしょうか。給料や育成のための研修費用を考えれば赤字。社員が長く、その会社に勤めることで、初期投資分を回収して、やっとこ黒字となります。
 これは転職が当たり前になった昨今も同様の流れが続いています。つまり、正社員にならずに、フリーター・派遣社員になる、ということは研修などの教育投資を受ける機会が得られない、ということを意味します。

 産労総合研究所の「2019年度 教育研修費用の実態調査」によると、2019年度の教育研修費用総額の予算額は7,086万円で、従業員1人当たりの2019年度予算額は39,841円でした。

 仮にフリーター・派遣社員が個人で正社員並みの教育投資を受けようと思ったら、実質平均額の10〜20倍以上は軽くかかり、とても支払える額ではないかと思います。

 つまり、フリーター・派遣社員を選択することは給料で劣るだけでなく、教育投資を受けていない、という点でも損ということになります。
 これは才能があって、フリーランスや企業するケースでも同じことが言えます。

 モチベーションの高い学生であれば、「そんな受け身な姿勢でいいのかよ」と思うかもしれませんが、この教育投資の重要性を理解しているのが、同族経営をしている中小企業の経営者です。自社では大手企業並みの教育投資は無理。しかし、我が子を後継者にする場合に教育が必要。ということで、取引先の金融機関や商社にコネ入社をさせます。これを「預かり」と言います。 
 入社させて5年前後、勤務させてから退社させ自社で引き取り幹部職にして、いずれは社長に、という算段です。この「預かり」システムによって、自社で教育投資をせずに教育受けることができ、我が子をビジネスマンとして育ててもらえるのです。

 一方で、コネ入社を認める金融機関や商社からすれば、5年前後でやめられてしまうと、教育投資という点では損ですが、取引先との関係強化を考えれば、トータルでは得をします。だからこそ、受けるわけで。

 仮に、ザッカーバーグ並みのアイデアや商才があり、学生のうちに企業した、ということであればそれに越したことはありません。
 しかし、ほとんどの学生にはそこまでのアイデアや商才はないはず。だったら、まずは就職した方がいいのでは、と私は考えます。
 真逆の意見も多々ありますが、僕個人としては、企業やフリーランスになることはいつでもできるますが、新卒での企業への所属は一回限りだよ、と思っている次第です。

今日はここまで。

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