【AIと企業戦略】映画『ベイマックス』は実はヒーローもの。AIがUXを変える 『ダブルハーベスト』CHAPTER2#5
こんにちは。シンラボ共同代表の草場です。
いよいよAIの実装に向けて動いていきましょう。最適な本、『ダブルハーベスト 勝ち続ける仕組みをつくるAI時代の戦略デザイン』を見ていきます。
是非ご購入ください!!
目次は以下です。
【Prologue】勝敗を分ける「何重にも稼ぐ仕組み」──ハーベストループとは何か?
【Chapter 1】AIと人とのコラボレーション──ヒューマン・イン・ザ・ループ
【Chapter 2】AIで何を実現するかを見極める──戦略デザイン構築のための基盤づくり
【Chapter 3】戦略基盤を競争優位に変換する──戦略デザインとしてのAI
【Chapter 4】データを収穫するループをつくる──ハーベストループでAIを育てる
【Chapter 5】多重ループを回して圧勝する──ダブルハーベストこそ最強の戦略
【Chapter 6】ハーベストストーリーを実装する──AIプロジェクトマネジメントの考え方
【Epilogue】地球をやさしく包む「最後のループ」──SDGsとハーベストループ
いよいよCHAPTER2!昨日はについて!
■Chapter 2】AIで何を実現するかを見極める──戦略デザイン構築のための基盤づくり
・「UX向上」を実現するAIーーー最終価値④
UX、めちゃくちゃ大事です。ユーザー体験の設計です。これもAIをうまく使えば向上させることが出来ます。
①チャットボット・オンボーディング
チャットボットはどこでも見ますね。ここでのオンボーディングは、顧客がサービスから離脱しないようにする一連のプロセスのことのようです。他にも意味があります。以下ご参考。
チャットボットを使ったユーザー体験の向上、前回出てきた本人確認(KYC)の自動化はだいぶん進んでいるそうです。
人が個別にユーザーの質問に答えていた部分をチャットボットで自動化すれば、それだけ手間が省ける。ユーザーに合わせた個別の対応もボットがやるので、人間に回答してもらうよりもいいというユーザーも多い。だが、裏側には人間が隠れていて、信用状態がグレーゾーンのユーザーを相手にするときは、人間が出てきて対応したりする。
実は人間が握っている、面白いですね。安心も出来ます。レモネードという面白いスタートアップがあるそうです。
従来、1週間以上かかっていた住宅保険加入手続きをチャットボットを使ってわずか90秒に短縮したそうです。どうなっているんだ?そして自動化でコストが浮いたので、月額9ドルの保険を販売しているそうです。破壊的サービスですね。
②カスタマーサポート
海外のウェブサイトに行くと、だいたいチャットボットがついています。How can I help you?というやつです。Driftが提供しているサービスを使うと、簡単にAIボットを導入できるそうです。
今ではメーカーへの故障やトラブルへのクレーム対応もチャットボットがしているみたいです。
IoTと組み合わされて、機械が故障すると自動でメッセージが送信されるサービスがある。メッセージをクリックすると、チャットボットが対応するが、さばききれないときは、ボットが担当者につないで、セールス担当者が電話対応するが、ユーザーの情報や過去の対応状況などはダッシュボードで一覧表示されているので、無駄なやり取りが発生しにくい。現地で修理が必要なら、修理担当者がスマホでそのやりとりをみて、直接オンラインで会話しながら現地に向かうといったことも可能になる。
誰がどこに行って対応すべきか、セールス担当者で済むのか、技術者が入るべきか、客先に行くべきか、顧客とのやり取りに必要なマニュアルはどれか。これをコールセンターの人が判断するのではなく、AIが判断するわけです。代わりに、会社にとって非常に大切な顧客に優秀なセールス担当をつけることが出来ます。この業界にいないのでわからないですが、革新的です。
③パーソナライズ
今後のAIの特徴だと思います。個々人に寄り添ったサービスが展開できるわけです。
顔認証技術と組み合わせれば、顧客が入店した時点で、その人が過去に何を買ったか、どんなやりとりがあったかがわかる。個別の顧客ニーズに合った対応が可能になる。
高級ブランド店では昔からパーソナライズされたおもてなしがあるようですが、これが小売業全体に広まるのです。
ライフスタイルブランドのコーチでは、リアル店舗を訪れた顧客がある商品を購入するか迷っていたといった情報を店舗スタッフが記録しておけば、同じ人が同社のオンラインストアを訪れたときに、その商品がレコメンドされるようになっている。
これはOMO、オンラインとオフラインの垣根がなくなることを意味しています。そういうことか。OMOは、著者の本『アフターデジタル』で議論されています。お勧めです。
ユーザーの行動履歴データはプロモーションにも活かされます。ディズニーの映画の予告編は、国別にどの部分をどれくらいの尺で抽出して、どこを強調するかが決まっているそうです。また、面白いのは「ベイマックス」という映画です。
アメコミの『Big Hero6』という6人組のヒーローものの邦題が『ベイマックス』になったのがその典型だ。アメリカ人には多様性があるチームが活躍したほうが刺さるかもしれないが、日本人には何かふわふわした生き物がウケるということで、まったく違うタイトルでの公開となった。これもYoutubeでさまざまな予告編を流して、視聴数の多いものを選択的に残すという作業を何度も繰り返してきたからできることだ。
しらなかった。。。
さらに大学の案内、会社案内などにもこのパーソナライズは使われているそうです。ラグビーをやっていた人のところには、ラグビー部の写真がさりげなく掲載された入学案内が送られてくる、みたいな。ちょっと抵抗感はあります。
活かさない手はないですね。
草場壽一
https://sinlab.future-tech-association.org/